迷建築「ノアの箱家」

ひょんなことからNOAに選ばれし者として迷建築「ノアの箱家」に住むことになったKOKKOの笑ってあきれる自宅建築奮戦記

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自作傾斜土浄化槽⑭(試行状況)

2011-08-29 17:13:28 | 実験的環境保全

試行開始

自作傾斜土浄化槽の試行に入った事は以前記した。

高槻の芥川最上流、謂わば淀川支流の最上流に位置し、家からほんのわずか山道に散歩すれば、最初の一滴にまでたどり着くことが出来る。地域住民は、この清流の水を地元の出灰にある樫田浄水場から中畑のポンプ場を経て上水道として使用している。とても美味しい水である。

その一方で、樫田地区は、家庭排水を各家庭の溝からいきなり田能川に垂れ流すという無法地帯?でもある。合弁浄化漕は義務付けられておらず、設置している家庭は皆無に近い。

要するに、自分達は綺麗な環境を満喫し、汚れは下流民に押し付けていることになり、都市部の高槻市民(大阪府民)は、私達樫田住民の生活排水を上水道として使用していることになるのだ。

これって、いいのかしらん?

このような状況については、「ノアの箱家」建築確認申請のときに知ったが、私は合弁浄化漕には疑問を抱いているので、なにかよい浄化システムはないかとあれこれ考え、最終的に四電技術コンサルタント(四国電力の子会社)が開発した「花水土」という傾斜土浄化漕の導入を決めた。

ただ、これについては、関東のとある自治体で大規模のものを導入しているとは知っていても、どれだけの成果があがっているのか、又、メンテナンスの面での不安もあった。

これに関しては、環境技術実証モデル事業実証試験結果報告書(埼玉県環境科学国際センター H.17)なるものが出ている。

http://www.env.go.jp/air/tech/model/work16_03/ref09-1.pdf

これ以外の報告でもBOD値は芳しく、油・リンなどの除去率は90パーセント以上。窒素の除去率がやや低かったようなので、水質浄化に役立つオモダカやホテイアオイなどの水生植物を植えることでその弱点をを補えるのではないかと私は予想している。

 

とにかく、とりあえず台所用に小さな「花水土」を購入して稼動し始めることにした。何故なら、この方法が最も自然界の浄化システムに近苦、気に入ったからだ。

あれこれ試行錯誤したが、台所の三漕からなる「花水土」から流れ出てくる水は、直下でも透明で臭いも無かったので、台所排水については上手く浄化できていると判断している。

 

風呂や洗濯機の汚水はどうする?

これらから出る排水は、大量すぎて「花水土」を通すことは出来ない。(最も、我が家は風呂水は洗濯に使用しているので、洗濯機から出る水が一気に出る水としての最大排水量である)だから、これらの水は、「花水土」を経由することなく、いきなり側溝への排水となる。

そこで、考え出したのがその側溝の有効活用。

我が家の敷地は緩い傾斜が付いており、側溝の水はゆっくりと下の敷地内最終会所に向けて流れていく。つまり、ここをいくつかの漕に区切り、浄化に適した土や石の類をを入れれば傾斜土浄化漕として転用できる。

最近、側溝の掃除をして分かったのだが、土の上部は好気バクテリアが住み着き綺麗なままの色、底の方には嫌気バクテリアが住み着き、土が黒くなっていた。双方のバクテリアの力で上手く浄化できていたのだろう、最終会所の水は透明で臭いもほとんど無かった。そのことにすっかり気をよくしたので、夏期休暇中に側溝の下ののり面に造っていた自作傾斜土浄化漕を一気に試行段階に持ち込むことにしたのだった。

 

                

写真左は、家庭排水(台所・風呂・洗濯)の事実上の最終会所(雨水は別の管を通る)の内部。半年使用し続けていたが、汚泥は一切溜まっていなかった。上部の側溝の茶色は、若干紛れ込む山の湧き水の鉄分の色と思われる。でも、どうして会所内は着色しないのだろう?不思議だ。

側溝の排水は、初めは下部に見える管を通って、敷地内最終会所にいき、そこで雨水と合流して道路のどぶに流れ込む仕組みであったが、右側に自作傾斜土浄化漕に繋がる管を付け、水流の切り替えが出来る仕組みにした。下部の管に蓋をとりつければ、普段は浄化漕に水が流れ込む。浄化槽のメンテナンスの時だけ、右の管に蓋を移し変えれば、敷地内最終会所からどぶへと排水することが出来るというツーウェイ方式(写真右)。

この工事は、当然ながら会所に顔を突っ込んでの作業だったが、ほとんど臭わなかった。側溝から滲み出してくる水も透明で、汚泥も一切溜まっていなかった。側溝の傾斜土浄化漕内で処理しきれていたのだと思うが、これにはただただ驚くばかりだった。

   

                

 敷地のり面に造った傾斜土浄化漕。最上部の花で囲われているところは第二漕。その下が第三漕。第一漕は、デッキの下に隠れているので映っていない。漕内の土は、鹿沼土(大粒)と軽石(大粒)を混ぜたもの。

それぞれの漕は底に小さな穴があって、そこから長時間をかけてゆっくり水が下の漕に染み出していく仕組み。大量の水が流れてきた時には上部の岩の隙間からオーバーフローできるようにしてある。

 第三漕の下に、廃風呂桶の第一水槽。大半が土で、上部の10cmほどが水。ホテイアオイとカヤツリソウを植えてある。第一水槽の下に第二水槽。ここも上部の10cmほどのみが水で、下は土。水ばかりたくさん入れると、水の上層と低層の入れ替えがおきるように水流調整のための工事までしなくては、悪臭が発生する。気が変わって、手っ取り早く生活を楽しめる道を私は選択した。

本来の傾斜土浄化漕は、土の漕のみで構成され、水槽はない。が、私は、水生植物による更なる浄化を期待したかったのと、水生植物が好きだったので、花壇やビオトープに見えるような浄化漕を造りたかったので、あえてそのように造った。

なお、土の漕にはまだ植物は植えていないが、ここには、菖蒲を植えるつもりでいる。

 

  

                          

 試行ミス。去年作ったときに大粒の鹿沼土を入れていたが、四電技術コンサルタントの生地さんの「寒冷地では、上部に鹿沼土は入れない方がいい」とのアドバイスを無視して、鹿沼を入れたものだから、凍結破壊して鹿沼は粉状になってしまっていた。おかげで、第二漕の上部に泥状の鹿沼で目詰まり症状。水が下に滲みこまず、土の上を水が流れていってしまうことに・・・。

対策として、早速、粉状・泥状の鹿沼を取り除き、軽石のみで漕内を埋めることにする。そして、軽石のみの場合は大粒ではなく小粒がいいと考えている。(隙間がしっかり詰まるので、漕内での汚水の滞留時間が延び、浄化能力もアップする)

 

                     

第一水槽。白濁しているのは、洗濯石鹸の排水。以前の浄化システムのときは、排水は側溝から最終会所まで概ね20分かけて滲みだすように造っていた。が、側溝のメンテナンスの時に鹿沼と軽石の混合をやめ、しかも大粒の軽石オンリーにしてしまったのが運の付き。なんと、わずか5分で会所にまで排水が到着してしまうように。これは、間違いなく“漉しとり能力”の低下である。

対応策としては、①大粒軽石を小粒軽石に切り替える ②漕内への軽石の投入量を増やす ③漕底部の滲み出し穴の数を減らし、穴も小さくする

いろいろ工夫しているうちに、漕内のバクテリアも確実に増えていくので、浄化能力はいやおうでも上がっていくと思う。白濁した洗濯汚水が今後どのように変化していくか、観察がとても楽しみである。

傾斜土浄化漕の稼動は、春先が一番。バクテリアの増殖が期待できない時に稼動し始めると、汚れが分解しきれず、悪臭が発生してしまう。

 


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