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コウノトリを通じて感じた多様性の大切さ

2021-11-03 12:00:00 | 21期生のブログリレー

こんにちは。

19期生の廣瀬達也です。

 

先週末、10月30日(土)、31日(日)の2日間にわたり兵庫県豊岡市で「コウノトリ未来・国際かいぎ」が開催されました。

この「かいぎ」は私が通っている兵庫県立大学大学院も関わっており(教授陣が登壇したりコーディネーターになったりしています)、選択している「サイエンスコミュニケーション演習」なる科目の講義に位置付けられていたこともあり、出席確保気分半分、興味半分で参加しました。想定以上に面白く感動したので、今回は「かいぎ」で感じた多様性の大切さについての再発見について書きます。

 

<「かいぎ」について>
公式HPの説明は

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「コウノトリ未来・国際かいぎ」は、コウノトリ野生復帰実現に向けた技術・知見の集積、それを支える持続的な地域づくりを進めるために、兵庫県と豊岡市が開催する国際会議です。
2005年にコウノトリを放鳥して以降、コウノトリは私たちの周りで日常的に見られるようになりました。繁殖地も全国に広がってきましたが、人の暮らしとの関係など新たな課題も生まれてきています。
今秋、これからの私たちの未来を議論するため、「第6回コウノトリ未来・国際かいぎ」を開催します。

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となっています。

 

ざっくりと言えば

  • 1日目は大学教授など大人の専門家の「講演を聞く」
  • 2日目はコウノトリ飛来地、そしてそこで実際に環境活動に関わっている(関わっていたことのある)、小学生・中学生の活動報告、高校生、大学生、若手社会人の意見交換の「見学させてもらう」(疑似父兄参観授業的?)。

という感じでした。

 

それぞれの魅力があり両日ともよかったのですが、特に2日目の若い人たちの活動、意見がとても魅力的でした。

 

まずは国内5つのコウノトリが暮らす地域(栃木県小山市、千葉県野田市、福井県越前市、島根県雲南市、そして豊岡市)の小学生・中学生をZoomでつないでの発表&意見交換。

各地域(学校)でのコウノトリ(それ以外の環境保全に関わることなども含む)に係る活動の報告。そして、それぞれの発表を聞いた後、他の地域の発表内容を踏まえて、自分たちが新たにやりたい、注力したいと感じたことについて共有。

簡単に地域を越えたコミュニケーションを実現できるWeb会議の仕組みで、離れた地域の小学生同士が交流できるというのは素晴らしい体験です。(今回メンバーは既に今年の3月に「コウノトリKODOMOかいぎ」なるオンラインイベントで話し合ったメンバーらしかったです)

「発表内容」そのものももちろん素晴らしかったのですが、離れた地域の小学生・中学生が手軽に「交流している」ということに軽く感動しました(私自身も「全国各地の診断士が地域を越えてWeb会議で交流できるようになった」ということは既に体験しています。しかし、この小学生・中学生同士の交流は恐らく私たち診断士以上の「化学反応」というか「経験値の蓄積」が期待できそうなので)。

 

次は、同じ国内5つのコウノトリが暮らす地域在住・出身の高校生、大学生、若手社会人がステージに登場(島根県の高校生1名はZoom参加。他はリアル豊岡会場)。先に登場した小学生・中学生の先輩たち(大学で生物学専攻したり、市役所に就職して環境保全関連活動に関わっていたりする人など)です。

 

高校生が「過疎化進む地元で環境保護活動の維持が難しくなるのではないか」という環境保護活動と過疎化対策の両立は困難性についてのか問題意識を持っていたり、大学生が「行政レベルのシッカリした取り組みの必要。自分自身が将来は行政に関わり推進側に回りたい」という考えを持っていたり、「環境保護活動は上手くやるといいビジネスになるはず。なので、お金の流れを作ることができれば地域活性化との両立はできる」、という提案する大学生がいたり…

 

ステージでの「若い人たち」の意見交換を見ていてすごいなぁと感心、いや感動しました。

 

そして、私自身が日常生活の中でこの日ステージに上がっているような若い人(小学生とか10代、20代)との接点をほとんど持っていないことに気づきました。

振り返ると、私が「多様性」と感じていたものは、同じ社会人、同じ診断士という範囲で地域・職種という「ヨコ」のものです。「世代」という「タテ」の多様性はあまり持っていません。

コウノトリが暮らす環境として「多様性」はとても大切なのです(特にエサの確保などで)が、人間が暮らす環境としても「多様性」は大切なハズです(「強い組織に必要なのは多様性」と言ったりもしますよね)。なんとなく、ちょっと「硬直化したコミュニティでの交流」しか持てていないような危機感を感じました。

 

実際のところ「タテ」レベルの多様性につながるリアルな接点確保は難しいのですが、まずは「どうやら自分が普段接している世界・社会はかなり限定的である」ということを意識し、できるだけ柔軟な感覚を持つことアンテナを立てることを心がけたいと思います。

 

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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (佐々木桃太郎)
2021-11-03 15:06:43
私は良くも悪くも広範に多様な業界の多様なタイプの方々と接点を持ってきました。ただし、浅く緩い関係の方ばかりで、深い話しをしてきた方はごくわずかです。これまでは、多様な方々の持つ考え方などを学習する機会を無駄にしてきてしまったのかもしれません。
Unknown (山﨑 肇)
2021-11-03 15:30:00
「コウノトリ未来・国際かいぎ」素敵なイベントですね。
この「かいぎ」をひらがなで書くというネーミングにも意味が込められているのでしょうね。
年代を越えた多様性のある未来を感じられます。
「国際」ではどのような国の参加があったのでしょうか。
これからも、豊岡発、未来へ世界へ広がる話題を楽しみにしています。
Unknown (廣瀬達也(19期生))
2021-11-04 12:35:15
●佐々木桃太郎さん
コメントありがとうございます。
広範に多様な業界の多様なタイプの方々と接点を持ってこられたというのは素晴らしいです。浅く緩い関係でも接点がなければ得られない情報などには触れられていたのではないでしょうか。

●山﨑塾長
コメントありがとうございます。
「かいぎ」というネーミング、確かに意味ありそうです。勝手に「こどもも含めて全世代が参加するもの、ということではないか」と推察していたのですが、推察に留まって未確認でした。調べてみます。

「国際」では、韓国でのコウノトリ保護活動状況の共有とか、ニュージーランドの鳥類「再導入」(「再導入」は初めて聞く単語でした。言葉とおrいなのですが、英語の直訳感がにじんでいる気がしました)活動の事例報告などがありました。
Unknown (吉岡裕之)
2021-11-11 08:20:08
コウノトリのプロジェクトは2005年から始まったプロジェクトですね。当時、私は大阪に住んでいましたので、豊岡まで見に行った記憶があります。
私が見学した時には、数羽をこれから自然に戻していこうと試みている最中でした。近所の田んぼで有機栽培を始めてみたり。電信柱のようなものを建ててその上に人工の巣を作ってみたり、試行錯誤の時期だったように思います。
後で聞いた話ですが、コウノトリの生活環境を整えるために行ったさまざまな対策が、そっくりそのまま里山の復活に繋がったそうですね。豊岡の地では21世紀の初頭からSDG sが始まっていたということでしょう。
Unknown (廣瀬達也(19期生))
2021-11-11 12:28:43
●吉岡裕之さん
コメントありがとうございます。
現在は自然復帰したコウノトリも増え、コウノトリの郷公園内には「巣塔」(人口の巣)が立ち、タイミングがよいとそこにコウノトリの姿を見ることができます。

生態系を整えて里山が復活したことでその環境で育てた(無農薬の)お米が「コウノトリ育むお米」として豊岡市産お米のブランドとなっています。確かにこれらの活動はSDGsの先駆けだったかもしれません。

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