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診療報酬改定で医療費はどうなる?

2018-02-26 23:10:00 | 17期生のブログリレー

稼プロ!17期 松原伝二です。今回が11回目の投稿になります。

よろしくお願いします。

今回は、4月から改定される「診療報酬」について気になることを書きたいと思います。

 平成30年度の診療報酬改定は、診療報酬の本体部分がプラス0.55%、薬価でマイナス1.65%、材料価格でマイナス0.09%、合計でマイナス1.19%となることが昨年末に発表されました。医療機関側からすると医業収入がマイナスになる改定です。

 今年に入り27日に保険診療で受けられる医療費(具体的な診療点数)の詳細がまとまり公表されました。患者側からみると診療費は上がりますが、薬代は下がる見込みです。概ね全体で診療費は下がることになりそうです。

 この4月から実施される診療報酬の改定で、「医者へのかかり方」が大きく変わることになります。改定の狙いのひとつは、いわゆる「かかりつけ医」へのシフトです。増え続ける高齢者が大病院に集中すると、重症者や救急患者への医療提供に支障が出てしまうため、一般の患者を地域のクリニックに誘導する必要に迫られています。だから、国は「かかりつけ医」優遇に動いた改定を行ないました。

 今回の改定では、医療機関にかかった時の基本料に当たる「初診料」「再診料」は変わりません。診療報酬は点数(1点10円)で表され、初診料は282点、つまり2,820円(患者の窓口負担は原則3割)です。

 しかし、クリニックなどの診療所や200床未満の病院の初診料に、新しく「機能強化加算」(80点)が設けられました。この加算は、夜間や休日でも患者からの電話相談に対応できるなどの「かかりつけ医」機能を整えていることが条件です。

 今回の機能強化加算は、該当する医療機関では初診時にすべての患者に対して上乗せされるのが特徴です。額も800円(3割負担で240円)と、初診料がほぼ3割近く増える計算になります。こうなると、どの医療機関を選ぶかで支払う医療費が変わってきます。加算対象の施設かどうかが患者側にも分かるようにして欲しいものです。

 今でも大病院を受診するにはかかりつけ医の紹介状が必要で、紹介状がない場合は5000円以上の定額料金を診断料とは別に取られます。今後はますます大病院での受診がしづらくなると考えられます。一方で患者にとって「かかりつけ医」の存在はこれまでより大きくなるでしょう。

 また、薬価等については、病院の敷地内にある「門内薬局」や近接する医療機関の処方箋ばかりを受け付ける「門前薬局」の薬局の調剤手数料は引き下げられます。どの薬局を選ぶかで支払う手数料も違ってきます。安易に近所だからというだけでなく、よく調べたうえで患者が医療機関や薬局を選ぶ時代です。

 現在、私が勤務する医療法人では、平成30年度の予算編成を行っています。予算編成に当たっては、診療報酬改定や介護報酬改定情報が必要になります。医療法人の医業収入(売上高)は、基本的に、(患者単価)×(延べ患者数)で計算され、患者単価の基になるのが診療報酬(診療点数)です。医療機関が提供する診療内容に応じて、診療点数を積み上げて予算を作成します。この細かい作業が医業経営にとって大事になります。

 診療報酬改定では、医療機関として診療費を受け取る側と患者として診療費を払う側、両方の視点から見ていくことになります。しかし、どうしても医療機関側から診療報酬改定を見てしまいます。もっと患者側からの視点も持つ必要があるなと感じています。

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1 コメント

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ありがとうございます (藤田)
2018-02-27 23:25:11
前職が医療関係周辺の仕事で勉強になります。
かかりつけ医には実家の父がお世話になっています。

一方、先日あった大学にいる専門医の友人は「これじゃ専門医が育たない。女性はどうなるの!」と怒っていてふたつの視点から見られました。

制度が変わるといろいろな見方があるんだと思いました。

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