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海外のセミナーは「準備ほどほど、現場対応力が鍵」となる

2018-02-19 10:00:00 | 塾長からのメッセージ
こんにちは。塾長の鴨志田です。
今、ロシアに出張中です。「組織づくりと人材育成 ~選ばれる企業になるために~」というテーマで、アルハンゲリスク、バルナウル、オリョールの3都市で、講演をしています。最初の都市、アルハンゲリスクでのセミナーが終わりました。
※アルハンゲリスクは、天使の町という意味があり、人口約35万人、モスクワから北に1200kmのところに位置しており、白海にかなり近いところにあります

前夜の打ち合わせで、「造船業がこの町にはある」「観光政策にも力を入れている(インフラをどう活用するか?)」ということを知りました。さらに10時~17時の予定が、15時~19時(または20時)に変更になることも伝えられました。ところが、会場につくと、「15時から、3時間連続、休憩なしで対応できますか? 終わり時刻は18時を多少回ってもよい」と言われました。このように、海外(途上国や新興国など)でセミナーをするときは、常に、現場対応力が求められます。日本では、十分な情報が得られないまま、準備を進めます。海外でセミナーをする際のの私の方針は「ほどほどの準備と現場対応力」です。ガチガチに準備をしても、このように変更が生じたり、現地に来てから、いろいろな情報を得ることが多いので、組立てなおすこともしばしばです。

……ここで、セミナー開始です。
休憩なしで3時間、話しをする私は問題ないが、聞く側がつらいだろうし、受講生の集中力が続かないのではないかと日本側の関係者は心配していましたが、まずはチャレンジです。2時間が回ったあたりで、一部の受講生の方の疲れが見受けられました。

後半、どのように受講生のモチベーション維持をしたのか、下記に紹介します。

(1)ここで5分ほど、休憩をいれました。
実は、講義をしていて、こんな写真も皆さんに見せるとよいかもというひらめきが前半の講義の中でありました。その写真を取り出す時間が私にも欲しかったのです。

(2)再開後は、流れをがらりと変えました。少し、疲れが出始めた空気を変えることが狙いです。写真を沢山みせて、セミナーのテーマと結びつけるまとめに切り替えました。実は、前日の打ち合わせを受けて、朝のうちに、テキストスライドの他に、活用できるであろう写真だけを集めたスライドを準備しておきました。たとえば、以下の対応です。

・造船業がある
 ⇒ 先週、国内出張の際に視察した佐世保造船所の写真が使えそう!
・観光インフラの活用
 ⇒ 造船所を観光コースに組み込んだ観光ルートを走るバスに乗った体験談とそのバスの写真
 ⇒ 昨年秋の、燕三条の工場の祭典の写真、普段は閉鎖されている地域の工場が、一定期間観光インフラとして集客力を発揮し地域に経済効果をもたらしている話
・地域の資源は、見せ方次第で観光インフラとした活用できるほかの事例など

(3)最後のまとめは、ホスピタリティ
今年、ロシアでワールドカップが開催されます。国外からも多くの観客が見込まれます。それを前提に、ホスピタリティについても触れてほしいというリクエストが事前にありました。
「日本のホスピタリティをどう伝えるか」
 ⇒ バスツァーで和倉温泉加賀屋旅館に泊まった時の写真、仲居さんのお迎え/お見送り、支配人のお見送り
 ⇒ 旭山動物園が、どうして、日本一集客できる動物園になったのか、動物園に行った時の写真を見せながら説明
 ⇒ 茨城県の着物店が、移動着付車を設備投資して、海外からの観光客が和装で鹿島神宮をお参りするサービスを実現、着物店から観光サービス業への進出事例(過去に仕事で、同行したときの写真をお見せできました)

などなどです。

このようなホスピタリティを具現化する役割を担っているのは、組織で働く人達であり、お客様に喜んでいただけるサービスを提供できるのは、組織で大切にされ、育成されている証であると、やや、強引なまとめにしてしまいましたが……。

アルハンゲリスクでは、チェス祭りもあるとか、それなら、先月、将棋の町、山形県天童市に出張したので、将棋の駒を橋の欄干に取り付けて灯りとしている街づくりの写真も活用できそうと思いました。

海外でセミナーをするようになってから、カメラをいつも持ち歩く習慣がつきました。いつ、どこで、この写真が役にたつか分からないこと、文字情報より、ビジュアル情報が伝わりやすく関心ももってもらえることなどの効用があります。
過去の講演データや写真は、財産であり、常に、持ち歩いています。クラウドを活用するという手段もあると思います。私がfacebookでマメに発信するのは、1つは、地域情報を発信したいということもありますが、ある程度、撮った写真の整理にもなり、すぐに取り出しやすくなることが多いことも理由の一つです。最近は、スマホから発信することもありますが、原則、デジカメで撮った写真をディスクに整理して保存して、それを発信するようにしています。

これから、海外で活躍される方の参考になれば幸いです。


コメント (2)
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