軽井沢高校 校長日記 『つれづれ軽井沢だより~乞う「ちょうどええ」』

学校の様子を校長の視点から伝えたいと思い、校長日記を書くことにしました。授業日毎日更新を目指します。ご愛読ください。

 9月27日(月) 言語どうだん 121

2010-09-27 20:06:25 | 日記
 
 写真は、LL教室前の中庭にある満天星(どうだん)つつじです。
 ここのところの冷え込みで赤く色づきつつあります。
 今朝の軽井沢病院前の表示は8℃、日中の最高気温は13℃でした。
 
 モーグルの上村愛子さんが昨日軽井沢で結婚式を挙げたという報道がありました。
 報道では会場がよくわからなかったようですが、地元情報によると、プリンスの一角にある「フォレスターナ軽井沢」だったとか。
 今年2月に行われたバンクーバー冬季オリンピックで、日本中が応援していたフィギュアスケートの浅田真央さんも安藤美姫さんも、スピードスケートの小平奈緒さんも、もちろん応援していましたが、誰よりも実は上村愛子さんに注目し、一番応援していたんです。
 上村さんが初めてオリンピックに出場したのは、1998年の長野オリンピックでした。
 当時は白馬高校の生徒で、初出場にして7位に入賞したのですが、その頃の外見や雰囲気を見ると、正直言って「大丈夫かな?」と思った人が多かったのではないでしょうか。
 外国選手に比べると圧倒的に小柄なので、モーグルの世界で高得点を出すには、他の選手以上に努力し、技術を磨かなければなりません。
 次第に彼女は、イチローばりの「求道者」のごとく、来る日も来る日も練習に明け暮れ、年数を重ね、試合を重ねるごとに、外見も雰囲気も話し方も明らかに変化が現れるようになりました。
 私はこの頃から上村さんに注目するようになり、そのひたむきな姿を見るだけで目頭が熱くなるようになりました。
 努力の甲斐あって、世界ナンバーワンと言われるターンの技術を身に付け、2007-08年のシーズンでは、ついにワールドカップ総合優勝という偉業を成し遂げましたが、後から考えると、結果を出すのが1年早かった。
 当時男子選手しかできないと言われていた技術の習得が、努力次第で女子選手にもできることを、オリンピックの2年前に上村さんが証明してしまったのです。
 となれば、ほかの選手も「彼女にできたのだから」と本気でその技術を身に付けようとします。
 それでも、翌2008-09年のシーズンでは総合優勝こそ逃したものの、世界選手権で2冠王になり、翌シーズンに行われるバンクーバーオリンピックの金メダル最有力候補と言われていました。
 しかし、現実は、この間に、他の外国人選手が上村選手と同レベルの技量を身に付けつつあったのです。
 そして迎えたオリンピックシーズン、やはりなかなか勝てず、次第に心身ともに調子を落とし、未勝利のまま本番を迎えました。
 それでも、さすが上村さん、苦い経験を糧にして、それまでのオリンピックでは見せなかったような強い精神力を発揮し、おそらくその時点の持てる力のすべてを出し尽くしたのでしょうが、結果は4位。
 またしても、メダルを逃してしまいました。
 金メダルでなくていい、銅メダルでもいいので、今回は何としてもメダルを獲らせたかったと思いました。
 4回オリンピックに出場し、最初の7位から、6位、5位、そして今回が4位。
 涙を浮かべながら「なんでこんなに一段一段なんだろうと思いましたけど・・・」と、試合後の態度が実にさわやかでしたねえ。
 また、ファンが増えたことでしょう。
 上村さんは今後どうするのか明らかにしていませんが、どんな形であれ、またその姿を見せてほしいと思っています。

 もう一人、テニスの世界で、試合を見ると目頭が熱くなる選手、クルム伊達公子さんが、パンパシフィックオープンで、昨年の優勝者、あのシャラポワ選手を破ったというニュースが入ってきました。
 伊達選手は明日でなんと40歳、身長は163cmしかありません。
 一方のシャラポワ選手は23歳、188cmです。
 伊達選手は、14年前、26歳の時に、世界ランキング8位で惜しまれつつ引退しました。
 そして、2年前に「若い選手に刺激を与えるため」と、なんと37歳で現役に復帰したのです。
 ゼロからの再出発で2年間をかけ今日現在の世界ランキングは67位、若手を刺激するどころか、若手を抜いて日本人のトップになってしまいました。
 15位のシャラポワに勝ったので、またランキングが上がること間違いなし、何ともすごい選手です。
 
 日曜日の信濃毎日新聞朝刊に「松本市の小学校で新型インフルエンザとみられる集団感染が確認され、3年生が学年閉鎖した、と県が発表した」という記事が載りました。
 その前日、9月25日(土)の県のプレスリリースを見ると、その小学校では3学年児童42名中、11名が発熱などの症状を訴えて欠席、患者2名の検体検査をしたところ、2名とも新型インフルエンザ(A型・H1N1)と確認、6月7日以来15週ぶりの集団発生で今後拡大する可能性もある、としています。
 これを受け、本校では早速、教頭さんと養護の小森先生が相談の上、「保健だより」を作成、今朝の朝会で職員に連絡し、各クラスで担任から生徒に周知するとともに、家庭の協力を求める保護者向けの通知を生徒に持ち帰らせ、ホームページにもアップしました。
 昼休みには、保健委員会から注意を喚起する放送が流れていました。
 去年猛威をふるった新型インフルエンザは、症状も対応も通常の季節性インフルエンザと変わらないものの、感染力が強く、予防をしたから完全に防げるというものではないようですが、予防をすることで昨年度のような劇的な拡大は間違いなく防げるので、こういう初期の迅速な対応がとても大事だと思っています。
 
 今日の放課後もテスト前補習が行われていました。
 明日から中間テストです。

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