読書日記と読書ノート (2011年1月~2013年6月)   吉野三郎

退職してから読書中心の生活をしています。その日に読んだ本の感想を日記に記し、要点をノートに書いています。その紹介です。

243、M.ウェーバー『一般社会経済史要論』(上)(下) ―2(2/3)-

2014-07-05 05:29:28 | 読書記録
(2)ノートから
〔上巻〕
①家父長制…伝統の神聖視。伝統を体現する命令者の絶対性。→伝統に対するピエテートと、主人の人格に対するピエテートの二つから支配が構成されている。
②家父長制は、伝統的支配のうち、親子・主従のあいだのピエテート(敬虔の感情)によって特徴づけられる。
③家産制。
…家長は同輩車中の第一人者(ゲノッセンシャフト)と、隔絶した支配者(ヘルシャフト)の 二類型がある。後者が家産制。
③政治学で家産国家というのは、国家が君主の世襲財産とみなされ、統治権と所有権が未分離で、公法と私法が未分離の国家をいう。
④家産国家では、管理のための幹部とその物的手段を、領主(支配者)が自由にできる。
⑤首長は支配権を私的利益として経済的に利用する。
⑥家産国家における幹部が自立化し、支配領域を私有化すると、身分制・身分的家産制になる。
⑦家産国家における領主の支配が分権化せず、官僚支配へと発展するとき、これを家産官僚制という。
⑧家産国家における君主はカリスマの所有者ではない。国父であり、臣民の幸福の配慮者=名君であることが理想である。⇒実質的合理性の追求。
⑨形式的合理性とは、最高度までに資本計算が可能であること。利潤および損失のチャンスをもっとも完全に計算しうること。
第三章
①市場は、その特質として、非人格的で、交換財への関心だけを志向する。市場は、ただ客観的事物への尊敬しか知らない。
②貨幣経済の発展が、家族共同体の崩壊に決定的な役割を演じた。
③貨幣経済は、一方において、諸個人の個人的営利(働き)とその消費について客観的計算可能性を生むとともに、他方において、個人的欲求を自由に充足せしめる可能性を初めて与える。
④西洋以外の地で資本主義が形成されなかった理由の一つ。
…そこでは、同じ共同体に属する仲間に対する道徳、すなわち対内道徳と、外部の者に対する道徳、すなわち対外道徳とがまったく対照的であり、後者の対外道徳において、良心の呵責を知らない絶対的に無拘束な金貸しの行動が行われた。⇔ユダヤ人の金貸し。
⑤古代都市は戦士ツンフトだった。古代の営利経営は戦時利得を目標にしていた。
⑥合理的資本主義は市場チャンスを目標として行われる。
⑦近代の封鎖的(相互敵対的)民族国家こそは、資本主義に対して存続の機会を保証した。
⑧ルター派が資本主義的営利活動を嫌ったのは、「資本主義経済の内部においては、人間のあいだの関係が物化され、人間味を失うようになることに対する恐怖にある。この資本主義経済の非人格性こそ、教会並びにその勢力範囲から、特定の人間関係を奪うものであり、また、教会がこの人間的関係を倫理的に訓育し、薫陶することを不可能ならしめるものである。」            

※ユダヤ人をパーリア()民族にたとえるのは、インドのカーストにおけるパーリア()カーストにユダヤ人を比するからである。ユダヤ人の高利貸し的商法を資本主義と称す。
※カーデイ裁判とは臨機応変の裁判。実質的合理性を追求する。これと反対なのが、法規の形式的・画一的適用のみを事とする裁判。呪術的考慮、功利的考慮、公平の考慮から自由。形式的法律と形式的裁判と形式的官僚。これが資本の計算可能性を保証する。

(つづく)

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