読書日記と読書ノート (2011年1月~2013年6月)   吉野三郎

退職してから読書中心の生活をしています。その日に読んだ本の感想を日記に記し、要点をノートに書いています。その紹介です。

243、M.ウェーバー『一般社会経済史要論』(上)(下) ―3(完)

2014-07-06 05:35:14 | 読書記録
(2)ノートから-つづき-
〔下巻〕                             
第一章                         
①家共同体。
…内部関係において、ピエテート(恭順)の意識で結ばれる。消費団体であるが、消費物の獲得と消費は共産主義的に行われる。能力に応じて労力を尽くし、欲望に応じて消費する。
②家共同体が対外的経済交渉を経て、分業と交換の世界が出現する。ここでは、打算と計算に基づく資本主義的企業が活動主体となる。
 ※対内的…仲間意識、ピエテートの意識、人格的結合。
  対外的…没主観性、打算的。功利性、対等性。
中国の科挙の意味
試験は一種の教養の試験であり、受験者が専門的知識を有するかどうかではなく、むしろ彼が紳士(読書人)であるかどうかを確認するものだった。貴人は道具に有らず(君子は器ならず)という孔子の根本的格率、すなわち普遍的人格に自己を完成するという倫理的理念(西洋の没主観的なる職業(Beruf)の思想と正面から対立する)は、専門的学校教育および専門的権限を阻止し、その実現をたえず妨げた。この点に、この行政の反官僚にして家産的なる基本傾向が存在する。→家産官僚制をもたらした。
分業に基づく協業の二形態
イ)異質結合的協業…労働過程を細分化して、それらを結合する形態。
ロ)同質累加的協業…完成品の部分・部分を仕上げて、それらを合体させる形態。
工場
固定資本を備え、協業が行われ、資本計算が可能であり必要な経営。
<条件>
・持続的で安定した市場の存在
・貨幣購買力=資本の存在
・自由な労働力の存在←奴隷では不可能。

①問屋制か工場かを決定するのは固定資本の大きさである。
②機械の使用は規則正しい計算の確立をもたらした。
③荘園制度は、農民を土地に緊縛しているため、自由な労働市場の成立を妨げた。
④イギリスでは、市場の存在という事実が、それだけで、何らかの力が外部から加わることなく、まったく内部から荘園制度を崩壊させた。

領主による農民追放=囲い込み=共有地解体。
⑤イギリスが島国であり、兵士供給源としての小農民保護が国王の至上課題ではなかったことがこの過程を容易にした。
⑥農民の地位がもっとも圧迫されているときには、農民一揆は起こらない。反対に、農民がすでにある程度の自覚心を持つにいたった時に農民一揆は起こる。⇔ポーランドやドイツ東部で農民一揆が起こらなかった理由。

(了)

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