昨年というか先月、我が家を襲ったこんちゃんの急性膵炎(疑い)ショック。
1週間の入院後、肝臓の投薬治療を続けてきたわけなんだけれども、そして2週間ごとに、
血液検査をして、回復しているかどうかを調べてきたわけなんだけれども、思うように数値がよくならず、
「酒もタバコもやらないのに、なんで・・・」
という(今なら笑えるけど当時はちょっと笑えない心境だった)思いが胸をよぎっては、
あれがいけなかったんじゃないか、これがいけなかったんじゃないか、後悔の種を探し、無駄にギュウギュウ胸を痛めつけてばかりいた。
専門知識のかけらもないくせに、あやふやな考えでやってきたことの数々、医者でもあるまいに、バカめ、なんて自分を責めては涙ぐみ。
「ああでも、もっと重い病気で毎日苦しい思いをしているご家族がいるんだよな」
と、思い至り、飼い主として”あまちゃん”な自分が恥ずかしくなっていた。
私だけでも前向きにいかないといけない。SMAPじゃないけども。
こんちゃんが何歳かわからないことが、これだけ不安な要素になるとは思ってもみなかった。
治療の仕方や薬がほんとに問題ないかどうかとか、検査や入院で受けるストレスであるとか、
時にお医者さまから迫られる「飼い主として判断や決断」も、情報不足で計り知れないのだった。
まずこんちゃんはどんな経験をしたきたのか、これがいくら考えてもわからない。
去勢しているから少なくとも一度は全身麻酔を経験しているし、両目が白いから白内障は見て取れる、
でもこれは年令的なもので、治療しても意味がないと思われ、あとはレントゲンやCTでわかっていることもある。
どの臓器でも具合が悪いのはよくない。
実際腎臓が悪いとわかったときは、再生しない臓器だから、恐ろしくて総毛が立ったし、
心臓も悪いけど、それより気管が狭いほうが重篤であるとか、パンドラの箱じゃないけど、
続けざまに悪いことがわかり、最終的には急性膵炎になってしまって、もう、
マリー・アントワネットじゃないけども、その一瞬で総白髪になりそうなくらい、
先生が口を開くたびに「もうやめてー(心臓が持たない)」と耳をふさぎたかった。
いや実際はふさいだりはしていないし、自分としては、気丈にふるまったとは思うけど。
でも声がかすれて震えていたり、こぼれ落ちることはなかったけれど、目から汗が滲み出たりして、
ああ、自分はわりと強い人間だと自負していたけれども、まったくそんなことはないな、と思い知ったのだった。
だが、動物と暮らすというのは、そういうことなのかもしれない。
自分以外のものを大事に思う、今までの自分はそこまで切羽詰まるような大事なものがなかった(と錯覚していた)から、
無知がゆえに、強くいられただけなんだなあ、とぼんやり思うようになった。
泣いてばかりもいられないし、立ち止まったり後戻りするのは好きじゃないから、
とにかく、肝臓にいいもの、いいことってなに?から始まり、その手の本を探しては、
「いっそのこと管理栄養士になりたい・・・」
なんてまた、ついこないだまでは動物の看護師になりたいとか思いつめていたけれど、
それに匹敵するような(無茶な)ことを考えたりした。自分の実力を顧みることをせず。
病院で指導してもらった手作り食は、全体的には悪くはならないけれど、
よくはならなくて、ひとつだけ、どうしても数値が上がってしまう。
それについては先生も悩んでいて、ほかは下がってるのに、
ひとつだけ、今の段階ではじわじわだけど、確実にどんどん上がっていて、
処方する薬についても、試行錯誤していたのだった。
私にできることは食べ物の管理だけ。
あれこれ調べて(ペットの食事学)、これはだめだ、あれもだめだ、振出しに戻るー、なことを繰り返していた。
肝臓によくても、腎臓と膵臓に悪いものはだめだから、非常に難しいのだ。
先生に勧められたとおり、じゃがいもとささみのおかゆを続けてきたが、改良の余地はないだろうか?
いつだったか、ラジオで聞いたような気がするのだが、
「じゃがいも」にはもともと毒性があり、それを克服するために、
品種を改良したり、人間のほうも消化器官が発達した、と聞いたことがあった。
人間は長い期間、食してきた歴史があるから、消化器官が発達したとして、雑食とはいえ、犬はどうだ?
いつからジャガイモを食べているのか知らないが、少なくとも犬には、
人間のように消化器官を発達させるだけの時間があったとは考えにくい。
それにもともとイモというのは全般的に(原種)は毒性のあるものらしい。
それを人が食べられるようにと少しずつ改良してきたのだそうだ。
日本ではじゃがいもの毒性への考えや扱いが甘いというのも外国の人から聞いたことがある。
これこそ素人考えなのだけど、もしかして、そういうこともあるんじゃないかなー、という思いがよぎった。
こんちゃんの肝臓が、じゃがいもを安全なものに変換するするために、頑張りすぎているってることは、ないだろうか?
(芽だけではなく身にも含まれる食中毒の多いジャガイモの毒について)
あるとき、それは人間向けだったが「肝臓にはゴマがいいよ」という記事を見つけて、
数うちゃ当たるじゃないけども、あちこちで資料を読みまくった。(しかし犬向けの記事はなかったのだった)
有名なゴマの製品を「血圧を下げる」目的で服用し続けていた人が「肝臓の数値がよくなった」と言っていたのである。
「これは・・・」
希望の光が見えた気がした。
ゴマは脂質が多いから、初めから除外していたのだが、よく調べてみると、
ゴマには、脂質やたんぱく質、カルシウム、鉄分、セサミン、ゴマリグナンなどの栄養素が豊富に含まれています。
脂質は体に悪いと思われがちですが、ごまに含まれる脂質は、体に良いオレイン酸で、たんぱく質も特にアミノ酸がバランス良く含まれています。
ごまの成分として一番有名なのはセサミンです。
セサミンは、腸で吸収されるので、肝臓にしっかり届いて効果を発揮する成分です。
肝臓の脂肪酸を減らしたり、肝臓がんを予防すると言われています。
また、疲労回復にも効果があるとされています。
ごまには、そのほかに、ゴマリグナンという成分が含まれていることがわかりました。この成分は活性酸素を除去する働きがあります。
他にも活性酸素を除去する栄養素はありますが、血液中の活性酸素を撃退するのみで、肝臓の活性酸素を除去するまでは至りません。
このゴマリグナンは、逆に、血液中では働かず、肝臓に到達してから力を発揮するので、肝臓の機能の改善に効果的です。
このように、ごまは、豊富な栄養素のほか、セサミンやゴマリグナンなどの肝臓に直接働きかける成分が含まれています。
肝臓に良いとされる「ごま」は、おかずに取り入れることで、毎日摂取することは可能です。
しかし、セサミンを効率よく摂るためには、サプリメントを取り入れることも選択肢の一つでしょう。
おおお。
なんと。
まさに探していたのはこれであった。
犬にゴマがいいか悪いか、調べてみたところ、「だめ」という情報は出てこなかった。
以前にオレコ(幼児のころ食物アレルギー疑いがあった)の前のかかりつけ医に、
アレルギーのことを教えてもらった(30分くらい受講)とき、犬のアレルギーでは、
「キャベツ・大根・さつまいも」のみ、アレルギー反応が出ない、ということになっていた(5年前の当時)らしい。
したがってゴマにはアレルギーを起こすものが入っているかもしれないけども、逆にいうとそれは、
キャベツ、大根、さつまいも以外のすべてにおいてリスクがあるということだから、こんちゃんに問題なければ、よい。
おまけに食物繊維が豊富で便秘にもいいというではないか。くー。
今は便秘になりがちなので「無脂肪ヨーグルト」を朝ほんの少し(中さじ1さじ)与えているけれど、
できればそれも、やめられるものならぜひともやめたいのだ。
だってオレコ(快便女子なのに)が同じようにほしがってしまい、あげないとすねるというか、
「おかあさんはおれこのことはかわいくないわのね」と落ち込むから少な目でもあげるしかなくて、
そうして太っちゃうのが心配だからごはんを少なくするとか調整しないといけないんだもん。
話がそれた。
いりごまの状態では、中身の成分が吸収されず、
そのまま出てきてしまうことは(人間の高血圧療養食の勉強をしたときに)知っていたので、
ここはすりごまを使うべきだと判断し、おかゆにはジャガイモを入れていたのだったが、ジャガイモをやめてすりごまに切り替えた。
ゴマの油は体に負担がないとは言ってるけれど、こんちゃんの具合の悪い肝臓(膵臓)にとっては不明なので、
ささみはジューシーじゃなくて、こんがりとひとまわりほど小さくなるまで焼きあげ、ぎりぎりまで脂を搾る。
こんもオレコも、お肉は煮るより焼く方が好きなようだった。
こんがりローストささみに、すりごまを加えた白米のおかゆの夕ご飯は、大好評だった。
というのを2週間やってみたのだけれど、そうしたら、
問題の数値(前回200近くまであがった)がなんと、「10」台に、
しかも、基準値よりうんと下回ったんですよ。
きゃー!!!
でもこれには、抗生物質治療をやめて、肝臓によいサプリ(リバフィットS)を与えるという、
先生の薬処方(新しいオーダー)の結果でもあるわけなので、
「すりごまで治った!」
というのは、いけないことなんじゃないかとは思うんですけども、
こんなふうに下がったのは、先生にとってもびっくり驚くようなことだったらしくて、
やっぱり少しはすりごまのおかげなんじゃないか、と、思ったりしているわけです。
そんなこんなで、すりごまおかゆは続けています。
おかげさまで薬は少なくなりましたし、回数も減りました。
また2週間後に検査がありますし、安定した結果を出し続けていれば、
いずれお薬(肝臓の)は卒業できるかもしれません。
(心臓と腎臓のは続けないといけませんけども、これは、今の機能を維持するためのものですので)
そうなったらいいな~と願っております。
↓もちろん先生はサプリが効いてると思ってますよ。(わたしも効いてると思う)
リバフィットS
【主成分】
結晶セルロース
シリビン-ホスファチジルコリン混合物:SILIPHOS、マンニトール(甘味料)
チキンフレーバー
ダイズ多糖類
ベヘン酸グリセリル
二酸化ケイ素
■ 肝臓の健康維持に
■ 主成分SILIPHOS®(シリビン‐ホスファチジルコリン複合体)による優れた吸収率
■ 与えやすい小粒タイプと、割線入りタブレット
■ 犬・猫が喜ぶ嗜好性の高いチキンフレーバー
シリビン-ホスファチジルコリン混合物:SILIPHOS 30mg
[保証分析値]
粗たん白質 7%以上
粗脂肪 14%以上
粗繊維 22%以下
粗灰分 6%以下
水分 5%以下
でも多分、おとうさんは、自分が付き添ったからだと思ってると思います。
実際、おとうさんが付き添うと、結果がとてもいいんですよねー。入院してるときもそうでした。
結果オーライだけども、ほんと、なぜなんだろう???
というわけで、次のときもよろしくな(肩ポン)!