パパ肩もんでー

日々の出来事をつらつら書いてみようと思います。失敗談が多くなると思いますが。

母はハッピー 子は?

2016-06-27 22:53:06 | 日記
土曜日に県民文化大学の講演会があった。
講師は、薬師寺管主の山田法胤氏。

氏は、母親が幼い子供を託児所に預けて働くことに否定的な考えをお持ちのようだ。
せめて3歳くらいまでは母親がそばにいてやるべきではないかと。
「生まれて間もない子を託児所に放り込んで・・・」
「朝子供を放り込んで夜取りに行って・・・」
さすがにこれはちょっと言い過ぎでは?と思ったんだけど・・・。

今日の天声人語は、結婚しても出産しても働き続けたいと願う女性の話。
亀田製菓は、結婚や育児、介護などで退職しても、望めば復職できる制度を設けた。
人気商品ハッピーターンにちなみハッピーリターン制度と命名された。
担当マネージャーの内山さんも家庭と仕事の両立に悩んだそうだ。

息子が6歳の夏の朝、出勤する私に、「家にいて」と泣く。もう限界、もう辞めようと思ったが踏みとどまった。とどまってよかったと思っています。

6歳の子が「家にいて」と泣いて母親に訴えているのに、それを振り切って仕事を続ける強靭な精神力、それを自慢げに語る神経、持ち上げる朝日新聞の感覚。





ジョーシキ

2016-06-26 23:59:38 | 日記
久しぶりに映画を見た。

「侵略」とは、外国の良い所を見つけてアメリカに持ち帰ろうということ。


フランスの小学校の給食は、前菜からデザートまでのフルコース。
食器もプラスチックではなく、陶器やガラス。

イタリアでは有給休暇が8週間。
労働者がリフレッシュできることで生産性が上がり、企業にとっても良い。

ドイツでは勤務時間以外に上司が部下に電話やメールをするのは違法。

スロベニアでは大学の授業料はタダ、留学生もタダ。

ノルウェーには死刑がなく、懲役刑は最長21年。
刑務所は出入り自由な一軒家。
それでも再犯率は世界最低。

フィンランドの学校では宿題がなく授業時間も短いのに学力は世界一。


もちろんこれらの国にもいろいろ問題はあるだろうけど、それにはあえて触れていない。
アメリカに持ち帰るべき良い所を探しているのだからだろう。

マイケルムーアはアメリカ社会を皮肉っているわけだけれど、これらの国々がそもそもアメリカを手本に改革を進めてきた結果今があるというところがさらに追い打ちをかける。
そして日本に対する皮肉にもなっている。


幸せそうなイタリア人。
美味しそうなフランスの給食。

生き生きとしたフィンランドの子供たち。
教師の「子供でいられる時間は短い」という言葉が印象的だった。








裏鑑賞

2016-06-23 23:01:48 | 日記
この本、すごく面白かった。


表紙の絵は誰もが知っているだろう。
「オフィーリア」
この絵は、真冬にほとんど暖房のない部屋で、モデルの女性を水を張ったバスタブに浮かせて描かれたもので、女性は危うく死ぬところだった。

ルーブル美術館から「モナリザ」を盗んだイタリア人青年は、フランスに盗まれた「モナリザ」をイタリアへ取り返した英雄となった。

もともと一枚の絵に描かれていた恋人ショパンとジョルジュ・サンドは、切り取られて別々の肖像画にされてしまった。


リアルな死体を描くために、処刑された人間の遺体をもらい受け、死体が散乱するアトリエで描き続けた画家。

亡くなった妻の遺体が変色し腐敗していく様子を冷静に観察し描き取ろうとした画家。



名画といえば贋作がつきもの、そして真贋論争。

美術館や画廊に展示された自身の真作を贋作だと告発し、その罪で有罪判決を受けた画家。

にっくき美術評論家に復讐するため、科学的検査をもすり抜けるほど完璧な贋作を作って評論家の鼻を明かした天才贋作者。
ここまでくると、真作より贋作の方が価値があるんじゃないかとさえ思える。


そして私の大好きなレンブラントの「夜警」にも驚くべき裏話があった。
私はこの絵を実際にオランダの美術館で見たけれど、自警団を描いたものということくらいしか知らなかった。

この絵が描かれた頃のオランダでは集団肖像画が流行っていた。
描かれている自警団員は実在の人物で、それぞれこの絵のために高額なお金を払ったらしい。
ところがこの絵は大きすぎて当初予定していた場所に収まらず、アムステルダムの市庁舎に運び込まれたものの、そこでも収まらず、なんと一部が切断されてしまった。
右端がほんの少し、上部が少し、そして左端が大きくばっさりと切り落とされてしまった。
そのため二人の人物が消えてしまった・・・お金払ったのに。

そしてもう一つ驚くべき事実が・・・
この絵の正式な題名は、「バニング・コック隊長の率いる市民の自警団」だが、広く「夜警」という名で知られている。
確かに夜のように見えるけれど、誰も明かりをもっていない。
実は塗り重ねられたワニスが時間とともに薄黒くなって夜のような雰囲気になってしまったのであって、実際は白昼の情景だった。
知らなかったわー。


美しい絵にまつわる人間臭いストーリーが面白い。
猟奇的な話には、芸術のためにはここまでするのかと怖くなるし、大きな絵の置き場所に困り果てた人たちを想像するとちょっと笑える。