関節リウマチ(RA：Rheumatoid Arthritis)

疫学
日本での患者数は約30万人である．
30～50歳代に多く，女性に多い(約75%)．
小児にも発症し，若年性関節リウマチ(JRA：Juvenile Rheumatoid Arthritis)と呼ばれる．

病態
IgGに対する抗体，すなわちリウマトイド因子(RF：Rheumatoid Factor)が90%以上に検出される(JRAでは50%以上)．
診断基準(アメリカリウマチ学会)では，1時間以上の朝のこわばりや2個以上の関節腫脹，手・中手指節(MP)関節・近位指節間(PIP)関節の腫脹，対称性関節腫脹，手・指のX線的変化，皮下結節(リウマトイド結節)，リウマトイド因子の存在の7項目中4項目以上である．

症状
①朝のこわばり
②対称性関節炎(疼痛や腫脹，発赤)
③環軸関節亜脱臼
④手の変形(ボタン穴，スワンネック，ムチランス，尺側偏位，槌指)
⑤足の変形(外反母趾，内反小趾，扁平足)
⑥膝の変形(外反変形：O脚)
⑦皮下結節(リウマトイド結節)
⑧糸球体腎炎
⑨血管炎
⑩心症状(心外膜炎)
⑪肺症状(浸出性胸膜炎や間質性肺炎)
⑫眼症状(強膜炎や虹彩炎)