か ら け ん


ずっと走り続けてきました。一休みしてまわりを見ます。
そしてまた走ります。

「ビビ」 闖入

2020年11月03日 | 

家猫として「カラシ」がいる。

向上心にあふれた賢い猫だ。こいつとはまあ何とか仲良くしている。おうち大好き猫で、抱いて家の周りを散歩するとぶるぶる震える。

とくに野良猫に出会った時は爪を立ててしがみつくのでとても痛い。

ところが座敷から窓越しに野良を見つけると大変勇ましい。相手が向かってこられないとわかるとぎゃあぎゃあ鳴きまくって力を誇示する。

 

人間にもいる。

バイトだからと思っていい気になって若造が年長者に横柄な口を利く。ところが人には我慢の限界というものがある。

頭に来て下から覗きあげて、

「いいかい、兄ちゃん。俺は傷つきやすいんだ。調子こいてなんだその態度は!」と、すごんでみせると突然ひきつった笑顔になってせいぜいできることは上に泣きつくことぐらいだ。

 

カラシが外の野良猫にすごんでいたら、いつもはコソコソしている野良がすごい形相で向かってきた。

閉まっていると思っていたガラス窓は空いていたのだ。カラシは、若造横着正社員のように慌てて箪笥の上に逃げた。

 

そんな空威張りカラシが僕は好きだ。

 

人間誰でもテキトーなところってあるよ。

 

そんな猫嫌い猫、カラシがある日窓の外を凝視していた。生後間もない子猫がいる。2匹。1日ほったらかしにしていたが、子猫はかなり衰弱してきた。

育児放棄か捨て猫か、どのみちカラスの餌になる運命だ。 

 

 

かなり考えたが、飼うことにした。すでに車庫には別の親子がいる。多分だが、だれか捨てたようだ。

一匹になっていた。とても怖がりの猫でビビってばかりなので「ビビ」と名付けた。

このままいくと猫屋敷になる。

だが、ちゃんと考えて買っているのに「最後まで責任を持てよ」といいに来たあほがいた。猫より始末が悪い。捨てられた老人間だ。猫は自分の世界観が確立していてむやみに他人に干渉しない。

 

 

ところで、ビビ。

 

受難のシャンプー。

2回した。それでも黒いよごれが出た。

一週間後、慣れてきたのでピクニックに行った。離乳食を作りシートを広げ僕はサンドイッチ。小市民的生活を感じてみたが、なかなか庶民も楽しい生活をしているようだ。

 

今は固形分をだいぶ増やせるようになってきた。

人に聞いたらなかなか血筋のいい猫だそうだ。なんだ、僕と同じじゃないか。

 

親近感がわく。

カラシはビビが来て喜んでいる。猫嫌い猫のカラシは、人間嫌い人間からけんと本来的に気が合う。ビビともなぜか仲良くなった。

だから、みんなで仲良くできそうだ。

ウンコ、オシッコもちゃんと自分専用トイレでできる。医療衛生面も万全。



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