か ら け ん


ずっと走り続けてきました。一休みしてまわりを見ます。
そしてまた走ります。

千里眼千鶴子(三船千鶴子)、三角東港

2016年02月16日 | 思想

だれでも未来の自分がどうなっているのか知りたい。

現に足が悪ければ自由に町を闊歩する自分を想像し、それを願う。もちろんそれは無理からぬことだ。

だかその機会は通常来ない。われらは地を這う虫の様、今、目の前にあることに全力を注ぐしかない。成功者達が四つんばいの自分を見下すとき、くやしいがYes manであるほかない。

そして夢想する。明日の株価がわかったら、明日の小豆相場がわかったら。

そしたら今度は俺が楽させてもらうぞ、あるいは、俺も使用者の仲間入りだ。・・・ こんな潜在的希望は皆持っている。

明治中期、奇跡の少女が現れた。山師や財閥や役立たずの研究者が彼女に群がった。彼らはよってたかって少女を引きずりまわし大金を稼いだ。少女の能力とは、透視、予知・・・すなはち千里眼。

千鶴子はここで生まれた。宇城市松合地区、白壁どおりの素敵なところだ。松橋インターから20分。

引用開始

千鶴子は子供のころから勘が鋭かった。海辺でなくなった指輪を、目を閉じて見つけたことがあった。指輪は泥をかぶり貝殻がかぶさっていたにもかかわらず、千鶴子にはそれが見えたのだ。驚かされる話に、万田坑という炭坑の発見がある。千鶴子は大牟田に行き、とある海のほうを見て「あのあたりに大きゅうて真っ黒な塊が見ゆるとです」といった。半信半疑の三井炭坑は、とにかく探査してみると実際炭層が見つかったというのだ。
 霊能者千鶴子の評判は松合村から熊本全体に広まり、近隣の人々は御船家を訪れては霊感治療や透視を請うたりした。

http://members3.jcom.home.ne.jp/4232239801/site/KAIKIKOKUNAI.html

                                                 引用終わり

 

子供には負担が大きすぎたのだ。カネに目がくらむ大人たちの中に理性的な人はひとりもいなかった。千鶴子は、得たカネで三角港(東港)を改修し人々の乗り降りが便利なように工夫した。工費は天文学的数字になった。

そして、治療だ、相場だ、株だ、と押し寄せる守銭奴たちに押され自殺した。24歳。

 

僕が昔、三角に仕事で行ったときには海に向かって降りていく千鶴子の階段が50メートルぐらい残っていた。

僕には超能力はわからない。ポイントではない。おおぜいの浅ましい大人が、寄ってたかってせっかくの才能を殺してしまったということだ。貴重な能力を死に追いやった愚民にはこの階段も消えてほしいものだった。超能力に狂騒した醜態は知られたくなかろうが、ほんとうは残すべきだった。

何と三角駅から10メートルで船着場に至る。階段のおかげだ。日本最後の郵便船が発着していた。天草5橋が架かり車で行くのが早くて確実になったというのか。人にとっての速さとはなんだろう。

日本人は、教養のない、頭の悪い、育ちの悪い、ぐうたらな人、が多いのでバカな反論をする。「じゃあお前は車に乗るなよ。」

僕はそんな話はしていない。

行政は三角港の先を埋め立てその階段を水中に沈めた。それにあきたらず、「うんこ」の形をした物産館を作ったが、気持ち悪くて人が行かずすぐつぶれた。

白いうんこ

今回、さらに埋め立て公園を作りテナントを30軒ほど入れるという。気は確かか。海上交通は陸上以上に廃止され人通りはすでに絶えている。一日5~6人しか通らないところで商売できたら天才だ。

5億のカネはもっと有効に使えたはずだ。トバセ島への10人乗りの渡しが在った。高いカネださなくても十分遊覧船だった。廃止。

三角の人は自分達の宝を捨ててコンクリートで海岸を埋め景観を壊し、そのあげくに廃墟化している。

 

 

 

 

 


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