か ら け ん


ずっと走り続けてきました。一休みしてまわりを見ます。
そしてまた走ります。

大学受験の思い出は?

2017年01月21日 | 受験・学校

入試の日の朝、ばあちゃんだけが見送ってくれた。母は自分の趣味の世界に没頭していた。それまでうるさく言っていた父は、妾のところに行ったので、母は羽を伸ばすように趣味に没頭し、子供のことは眼中なかった。

障害者のばあちゃんが玄関まで見送ってくれたのがうれしくて、僕は他の受験生と対等だという気持ちになった。

ところが玄関のドアを開けると、愛犬が死んでいた。

大型犬だったので庭にかなり深い穴を掘った。埋めて墓標を立てお参りをして…するうちに時間が無くなったが金は父が持って行き、残りの金も母がこの時とばかり浪費した。アタシ(母)はそのうちすぐ金を稼げるようになるから,それが母の口癖だったがそんな日はついに来なかった。

だからタクシーに乗れなかった僕はバスで行った。そして3分遅刻して会場に入れなかった。浪人できるはずはなく馬鹿でも入る大学に行くしかなかった。障害者と知的障害者が不規則な生活をする中で勉強は無理だ。学費はばあちゃんが一部工面した。

バカ大学に入ったことで、自分の人生が暗転し二度と日の目をみることはないと確信した。周りのアホ面を見て、すぐさまやめて公的な試験を受けることにし、国費留学生になることができた。

大学入試は僕の人生で最悪の時期であり、抜け出すことのできない不幸と極貧のるつぼの中にいた時期だ。勉強の苦しさは全くなく、僕はどこにでも合格した自信がある。

だから合格しようと努力する人が不思議だ。環境がそろって合格できなかった人は相当能力が不足した人だ。

思い出さないことにしていた。

 



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