天台宗五大山の一つ山科の毘沙門堂は門跡寺院と称される皇室所縁の格式高い寺院の一つです。
こちらの門は天皇家の勅使がお越しになられたときや、管主の就任式のみに開門なされる勅使門の参道です。
勅使門の下方ではこの期間、山科の特産品を販売する屋台が並んでおり観光客の方々が立ち寄っておられます。
寺伝によれば、毘沙門堂の前身の出雲寺は文武天皇の勅願により、大宝3年(703年)行基が開いたと云われております。その後、平安時代末期
には出雲寺は荒廃しておりましたが、鎌倉時代初期、平親範が平家ゆかりの3つの寺院を合併する形で再興し中世末期には再び荒廃しましたが、
近世に至り、天海とその弟子の公海によって現在地に移転・復興され、天台宗京都五門跡の一として栄え現在に至っております。
前身寺院である出雲寺は、京都市上京区の相国寺の北、上御霊神社付近にあったと推定されております。 今年から夜間拝観が始まり京都市の花
燈籠の行灯が使用されております。
こちらの門は、勅使門の西側に位置する山門です。
玄関 御堂と庭園の拝観入口は、本堂になりますのでそちらに回ります。
宸殿前の枝垂れ桜と右手に勅使門の軒です。 この枝垂れ桜は一目千両と言われ樹齢百数十年の巨木で、その枝張りは30mにも及びます。
満開時期は、4月10日~15日あたりになるそうです。
勅使門の内側
宸殿と霊殿を結ぶ廊下です。
本堂西面
毘沙門堂は、平成24年二月より25年7月にかけ慈覚大師千百五十年の御遠忌を期して本堂・山門等の修復が行われました。
本堂前の鐘楼
本堂前の藤棚と仁王門
仁王門 1665年この地に再興された当時の建立です。急峻な石段の上にある本堂への表門にあたります。
仁王門の左右を固める阿吽二天像
本堂 御本尊の毘沙門天(伝教大師一刀三礼の作)が安置されている本堂は、1665年当山中興第二世の公海大僧正が、師・天海大僧正の意志
を受け継いで復興されました。
本堂の東側、弁財天の手前に有るお堂です。 一切経蔵 一切経・ 転輪経蔵の創始者の傅大士像(ふだいし)を祀ります。 手前の紅枝垂れ桜
は、4月には鮮やかな紅色の花を咲かせてくれます。
本堂右手の弁財天
高台弁財天 大阪城で豊臣秀吉の正妻、大政所高台院湖月尼(お寧)が信仰していた弁財天で高台弁天と称します。住職・一品公弁法親王が所
望されて、本堂裏右手(東側)に安置して、高台弁財天、不老弁天として多くの人々に信仰されております。
弁天堂から見た左本堂と霊殿
本堂前で拝観料を払い宸殿および庭園を回ります。
本堂左手より、霊殿、宸殿へと進みます
先ほど回った弁財天堂です。
宸殿北側に配置された庭園
右手前に千鳥石、石塔の前が座禅石、石橋の手前が亀石だと思います。
鞍馬自然石手水鉢
中庭に佇む閼伽井の井戸は、仏前に供える水を汲むための井戸です
紅葉の時期は、毘沙門堂奥にあるグランドが臨時駐車場になっており100台近いスペースが確保されておりました。
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