-症例1 40代女性-
2年前より突然左の鼻から異臭を感じるようになる。最初は3~4日に一度程度の割合で発症していたが、一年くらい前から毎日発症するようになる。
耳鼻科に3件通院したが、精神的なものだろうといわれ、抗生物質を処方されるのみ。
・臭いは、ガソリンのにおいとタマネギの腐敗臭を足して二で割った様なにおい。
・くしゃみや鼻をすすったりで誘発される。
・なにも誘発因子が無い時でも発症することもある。
・一度発症すると、寝るまで治らない。
・異臭は左鼻のみ。
治療は1週間に一回の間隔でおこなう。
第1診
左天柱(首の付け根。後頭骨下縁~第2頸椎の高さのコリ。半棘筋、大・小後頭直筋など)に非常に硬い硬結と、またその外側に、頭板状筋の外縁部とみられる一筋の策状硬結と、肩甲挙筋の硬結を認める。
左の頸から肩にかけて、いつもコリ感を感じ、ひどくなると目の奥の痛みや頭痛がおこる。その時は必ず異臭を感じるとのこと。
治療点
天柱、風池、頭板状筋、肩甲挙筋の硬結部にそれぞれ低周波鍼通電。
上星と印堂、左攅竹と左眉衝をそれぞれ対で低周波鍼通電。
睛明に置鍼。
第3診
異臭発作が2日に一度くらいになってきた。コリ感はすこしづつ軽減してきているとのこと。眼の奥の痛みと、頭痛はでなくなった。
第6診
異臭発作が3~4日に一度程度になった。くしゃみなどをしても、発作が出にくくなった。肩のコリ感や頭痛は、ほとんど気にならなくなった。
第10診
異臭発作は1週間に1度程度になる。発作が出ても、1~2時間で消えるようになる。
第14診
異臭発作は出なくなる。左頸から肩にかけての筋緊張の度合いは左右差がほとんどみられなくなる。
本症例は頸の筋緊張の状態と異臭症の症状の消長に、明らかな相関がみられた例であったので、頸の筋肉のセルフケアの方法を紹介し、治療終了後もこれを継続して行うよう指導した。
-症例2 20代男性-
約三年前から突然、左鼻に異臭(焦げくさいにおい)を感じるようになる
最初は3~4日に一度程度であったが、今ではほぼ毎日発症するようになる。
発症中は、たばこの煙が非常にくさく感じる。
くしゃみや鼻をすする、大笑いなどで誘発される。誘発刺激が無い限り発症はしない。
起床時には消失している。
治療は第3診までを週一回ペースで、それ以降は2週に一回ペースでおこなう。
第1診
左の天柱~肩にかけて非常にこっている。本人も同部位がつらいと訴えている。
治療点は天柱、や僧帽筋、肩甲挙筋などの硬結部に低周波鍼通電をおこなう。
ついで左睛明穴に刺鍼し上星と印堂、左眉衝と左攢竹をそれぞれ対にして低周波鍼通 電をおこなう。
第2診
前回の治療後、特に症状に変化はみられない。
第3診
1週間のあいだ、症状が出たのは一回のみ。居酒屋で知人と会食中、大笑いした時に 発症したとのこと。
第4診
あらゆる誘発刺激があっても症状がでることはなかった。
第6診
症状が出ることが無くなったので、治療を終了した。
本症例は、第3診以降症状の消失がみられた。今まで経験した中では緩解するまでの期間が最短であった。
この方は罹患期間が三年にも及び症状もほぼ毎日現れていたが、誘発刺激がなければ症状が出ることは無かった。以前も1例だけ、このように刺激が無ければ発症しないという患者を治療する機会があったが、やはり7回程度の治療で緩解に至った。
このような方は、わずか2症例しか経験がないが、もしかしたら緩解しやすい傾向があるのかもしれない。
-症例3 30代女性-
7年程前、突然左鼻から異臭を感じるようになる。いくつかの耳鼻科を受診するが、いずれも原因不明といわれ、抗生物質を処方されたりした。
2年ほど前から、右鼻からも異臭を感じるようになる。
おもな症状は以下の通り。
・左鼻は2~3日に一度、右鼻はほぼ毎日発症。
・異臭は左鼻で濃く、右鼻では薄い。
・左右でそれぞれ異なる臭い。なんとも形容しがたいが、腐敗臭のような感じ。
・発症中は、コーヒー、タバコ、線香などのにおいが非常にくさく感じる。
・くしゃみ、鼻をすする、笑う(爆笑)などが誘発因子となる。
・一度発症すると、寝るまで治らない。
治療は、第1診~第8診までを週2回、それ以降は週1回のペースでおこなう。
第1診
基本的に前述の治療点に施術をおこなう。そのほかに首肩のコリに対しても治療をおこなう。
第2診
前回の治療日と翌日は発症しなかった。翌日は両鼻ともくしゃみにより発症した。
第5診
発症の回数は徐々に軽減している。軽くくしゃみをする程度では発症しなくなった。
第8診
先日右鼻で発症したが、一時間ほどで自然に消失した。自然に消失したのは初めて。
第11診
左鼻はほとんど発症しなくなった。右鼻は3~4日に一度程度。この頃より、誘発因子が無ければ、発症することは無くなった。
第13診
くしゃみや鼻をすするなどしても、発症しなくなった。爆笑した時のみ発症する。
第15診
誘発刺激があっても、症状がでることはなくなった。
第17診
症状が出ないので、治療を終了した。
2年前より突然左の鼻から異臭を感じるようになる。最初は3~4日に一度程度の割合で発症していたが、一年くらい前から毎日発症するようになる。
耳鼻科に3件通院したが、精神的なものだろうといわれ、抗生物質を処方されるのみ。
・臭いは、ガソリンのにおいとタマネギの腐敗臭を足して二で割った様なにおい。
・くしゃみや鼻をすすったりで誘発される。
・なにも誘発因子が無い時でも発症することもある。
・一度発症すると、寝るまで治らない。
・異臭は左鼻のみ。
治療は1週間に一回の間隔でおこなう。
第1診
左天柱(首の付け根。後頭骨下縁~第2頸椎の高さのコリ。半棘筋、大・小後頭直筋など)に非常に硬い硬結と、またその外側に、頭板状筋の外縁部とみられる一筋の策状硬結と、肩甲挙筋の硬結を認める。
左の頸から肩にかけて、いつもコリ感を感じ、ひどくなると目の奥の痛みや頭痛がおこる。その時は必ず異臭を感じるとのこと。
治療点
天柱、風池、頭板状筋、肩甲挙筋の硬結部にそれぞれ低周波鍼通電。
上星と印堂、左攅竹と左眉衝をそれぞれ対で低周波鍼通電。
睛明に置鍼。
第3診
異臭発作が2日に一度くらいになってきた。コリ感はすこしづつ軽減してきているとのこと。眼の奥の痛みと、頭痛はでなくなった。
第6診
異臭発作が3~4日に一度程度になった。くしゃみなどをしても、発作が出にくくなった。肩のコリ感や頭痛は、ほとんど気にならなくなった。
第10診
異臭発作は1週間に1度程度になる。発作が出ても、1~2時間で消えるようになる。
第14診
異臭発作は出なくなる。左頸から肩にかけての筋緊張の度合いは左右差がほとんどみられなくなる。
本症例は頸の筋緊張の状態と異臭症の症状の消長に、明らかな相関がみられた例であったので、頸の筋肉のセルフケアの方法を紹介し、治療終了後もこれを継続して行うよう指導した。
-症例2 20代男性-
約三年前から突然、左鼻に異臭(焦げくさいにおい)を感じるようになる
最初は3~4日に一度程度であったが、今ではほぼ毎日発症するようになる。
発症中は、たばこの煙が非常にくさく感じる。
くしゃみや鼻をすする、大笑いなどで誘発される。誘発刺激が無い限り発症はしない。
起床時には消失している。
治療は第3診までを週一回ペースで、それ以降は2週に一回ペースでおこなう。
第1診
左の天柱~肩にかけて非常にこっている。本人も同部位がつらいと訴えている。
治療点は天柱、や僧帽筋、肩甲挙筋などの硬結部に低周波鍼通電をおこなう。
ついで左睛明穴に刺鍼し上星と印堂、左眉衝と左攢竹をそれぞれ対にして低周波鍼通 電をおこなう。
第2診
前回の治療後、特に症状に変化はみられない。
第3診
1週間のあいだ、症状が出たのは一回のみ。居酒屋で知人と会食中、大笑いした時に 発症したとのこと。
第4診
あらゆる誘発刺激があっても症状がでることはなかった。
第6診
症状が出ることが無くなったので、治療を終了した。
本症例は、第3診以降症状の消失がみられた。今まで経験した中では緩解するまでの期間が最短であった。
この方は罹患期間が三年にも及び症状もほぼ毎日現れていたが、誘発刺激がなければ症状が出ることは無かった。以前も1例だけ、このように刺激が無ければ発症しないという患者を治療する機会があったが、やはり7回程度の治療で緩解に至った。
このような方は、わずか2症例しか経験がないが、もしかしたら緩解しやすい傾向があるのかもしれない。
-症例3 30代女性-
7年程前、突然左鼻から異臭を感じるようになる。いくつかの耳鼻科を受診するが、いずれも原因不明といわれ、抗生物質を処方されたりした。
2年ほど前から、右鼻からも異臭を感じるようになる。
おもな症状は以下の通り。
・左鼻は2~3日に一度、右鼻はほぼ毎日発症。
・異臭は左鼻で濃く、右鼻では薄い。
・左右でそれぞれ異なる臭い。なんとも形容しがたいが、腐敗臭のような感じ。
・発症中は、コーヒー、タバコ、線香などのにおいが非常にくさく感じる。
・くしゃみ、鼻をすする、笑う(爆笑)などが誘発因子となる。
・一度発症すると、寝るまで治らない。
治療は、第1診~第8診までを週2回、それ以降は週1回のペースでおこなう。
第1診
基本的に前述の治療点に施術をおこなう。そのほかに首肩のコリに対しても治療をおこなう。
第2診
前回の治療日と翌日は発症しなかった。翌日は両鼻ともくしゃみにより発症した。
第5診
発症の回数は徐々に軽減している。軽くくしゃみをする程度では発症しなくなった。
第8診
先日右鼻で発症したが、一時間ほどで自然に消失した。自然に消失したのは初めて。
第11診
左鼻はほとんど発症しなくなった。右鼻は3~4日に一度程度。この頃より、誘発因子が無ければ、発症することは無くなった。
第13診
くしゃみや鼻をすするなどしても、発症しなくなった。爆笑した時のみ発症する。
第15診
誘発刺激があっても、症状がでることはなくなった。
第17診
症状が出ないので、治療を終了した。