河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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0041- メシアン、トゥーランガリラ、大友直人、東響、1994.2.26

2006-08-22 00:11:23 | コンサート





 

オンド・マルトノを見たのはこのときが初めてであった。音高に境目の無い不思議な装置の電子楽器。もちろんトゥーランガリラも初めてのナマ体験。

1994年2月26日(土) 6:00pm サントリー

武満徹 弦楽のためのレクイエム

メシアン トゥーランガリーラー交響曲

藤井一興、ピアノ
原田 節、オンド・マルトノ
大友直人 指揮 東京交響楽団


初めての生演奏の印象は?
基本的にブラスとパーカッションの曲。弦は始終叩きつける感じ。メローディーラインは息を噴出す金管のようなフレーズであり、あれだけフォルテッシモが続けば弦はひとたまりも無く、従って叩きつけるような弦楽器はあれで正解。というかそのように曲が出来ている。
メシアンの曲の多くは副題がついているが、そのような前提知識が無くても、「音の響き」を楽しめる。音と音とのぶつかり合い、音色変化、オーケストラの特質を見事にひきだしている。パーカッションがたまにもつれるが指揮者がすぐに矯正しにかかる。有能である。
また、限りなくセクシーで微妙な愛の楽章に浸りきるにはもう何度か通わなければならない。全体的にこのオーケストラ独特の黄色みを帯びたブラスのサウンドが印象的な演奏であった。

といった感じ。初物の印象はいつもこんな感じ。
近年、この交響曲は比較的演奏されるようになってきている。海外オケの来日公演では観客のいりなどでリスキーなせいか危ない橋は渡っていないが、国内の高性能オケでは比較的取り上げられるようになってきた。東にその公演あれば雨にもまけず出かけ、西にその演奏あれば風にも負けず応援する。このパターンが続いている。
オンド・マルトノはハラダさんで、というのが定番になっているが、是非一度は見聴きして欲しいものだ。音高に境目が無く非常に不思議なサウンドである。聴き所は終曲コーダ最結尾の天までかけのぼるような吹き上げるサウンド。この装置、見た目は映画フィフス・エレメントに出てくるグリーン色のオペラ歌手の頭に似ている。


保有CD
ミュン・フン・チュン/バスティーユ(1990)
沼尻竜典/日本po.(2002)
アントニ・ヴィット/ポーランドRso.(1998)
ケント・ナガノ/ベルリンpo.(2000)
小沢征爾/トロントso.
リッカルド・シャイー/コンセルトヘボウo.(1992)
エサ・ペッカ・サロネン/フィルハーモニアo.(1985)

沼尻の目の覚めるような録音が素晴らしい。ケント・ナガノ盤はベルリン・フィルの力が恐ろしい。とくに終曲コーダのブラスのキザミの凄さに身の毛もタツ。
おわり