碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
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数学とブラックジャックと映画『ラスベガスをぶっつぶせ』

2008年06月01日 | 映画・ビデオ・映像
ラスベガスに行ったことがある。毎年秋になると、コムデックスというコンピュータの世界的展示会がこの町で開催されるのだ。

昼間は広大な展示会場を走り回り、夜はキラキラ、ピカピカしたこの町を歩き回った。まんまピラミッドの形のホテルや、MGM映画の世界を持ち込んだホテルなど、町全体が巨大なテーマパークか映画のオープンセットみたいな感じだった。

ギャンブルはからきしダメなので、やってみたのは、せいぜいスロットマシンくらい。ホテルのロビーにはマシンがずらり。空港の待合室にまで並んでいた。最後の最後まで、お客からむしり取ろう、いや楽しませようというわけだ。スロットマシンは機械相手のゲームだが、バカラだのブラックジャックだのが得意だったら、ラスベガスはもっと面白かった(怖かった?)だろうと思う。

そんなラスベガスで、MIT(マサチューセッツ工科大学)の学生チームがブラックジャックで大儲けしたことがある。もちろんイカサマなどではなく、数学の理論を応用しての勝利。彼らはMITの中でも優秀なメンバーで、特に数学では天才的な連中だったのだ。このときの顛末を本にしたのが『ラス・ヴェガスをブッつぶせ!』である。

ラス・ヴェガスをブッつぶせ!
ベン・メズリック
アスペクト

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この本を原作に製作された映画『ラスベガスをぶっつぶせ』を見た。彼らのボスであり、MITの数学教授にケヴィン・スペイシー(プロデューサーでもある)。カジノの監視人というか、ルール違反を摘発する男が『マトリックス』のローレンス・フィッシュバーンだ。学生たちの超頭脳プレイ。危険と背中合わせの大勝負。大金を得た後の無茶な遊びと浪費。いやあ、かなりのスリルと興奮の1本だった。そうそう、音楽もよかったなあ。

「ラスベガスをぶっつぶせ」オリジナル・サウンドトラック
サントラ,リアーナ,ナイヴズ・アウト,ドミノ,アンクル,マーク・ロンソン・フィーチャリング・カサビアン,ブロードキャスト,ザ・ローリング・ストーンズ,MGMT,LCD サウンドシステム,D.サーディー・フィーチャリング・リエラ・モス
ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル

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それにしても、アメリカの大学生の、よく勉強すること。MITだから? 異色のキャンパス映画としても、とても興味深く見させてもらった。

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