碓井広義ブログ

<上智大学教授のメディア時評> 見たり、読んだり、書いたり、話したり、時々考えてみたり・・・

番組の「開始時間」はなぜ中途半端か?

2010年12月19日 | メディアでのコメント・論評

先日、『日刊ゲンダイ』から取材を受けた。

「街中(まちなか)の疑問」というコーナーだ。

今回の“疑問”は、「テレビ番組の開始時間はなぜ中途半端なのか」。

以下、掲載された記事の内容です・・・・


新聞のテレビ欄を見ていると、番組の開始時間が19時56分や20時54分など、中途半端な時間のものが目立つ。

TBSの「NEWS23クロス」は23時ではなく22時54分スタートだ。なぜ、中途半端な時間に始まる番組がこんなに多いのか。

「これは〝フライングスタート〟と呼ばれる手法。通常は正時(00分のこと)に始まるはずの番組を、数分早く始めることで、他局の視聴者を自局の番組に引き込もうとしているのです」

こう言うのは、『テレビの教科書』などの著書がある上智大学文学部新聞学科の碓井広義教授。

1953年のテレビ放送開始以来、一部地方局で例外はあったものの、基本的にどの局でも番組開始時間は正時だった。

「番組の開始は、視聴者にとっては時報の役割も兼ねていた。しかし93年に日本テレビが、これを崩壊させたのです。

番組を数分早く始めれば、他局がCMの最中だから、自局の視聴率を上げることができると考え、人気番組だった〝マジカル頭脳パワー〟やニュース、ワイドショーの開始時間を5~6分前倒しした。

当時の日テレは視聴者側の都合も考えず、とにかく視聴率至上主義だった」(碓井教授)


くだらない視聴率競争の結果だが、これによって日テレの視聴率は実際に上昇したという。ところがすぐに他局もこれを真似たため、開始時間の前倒し競争が起こる。

56分や54分にスタートする番組が多い中、現在では52分に始まる番組も。

そのうち、夜10時のニュースが9時から始まるようになったりして。
(日刊ゲンダイ 2010.12.18)


・・・・どこかのタイミングで、勇気のあるどこかの局が、ちゃんと「正時」に戻すといいと思う。

それだけで視聴者から見直されるはずです(笑)。
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