碓井広義ブログ

<上智大学教授のメディア時評> 見たり、読んだり、書いたり、話したり、時々考えてみたり・・・

森川葵&城田優「文学処女」 2人の恋はこれから!?

2018年10月11日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評



ドラマイズム「文学処女」 TBS系
不器用な2人の恋愛はこれからが佳境!

いかにも今どきだなあと思う。森川葵&城田優のダブル主演「文学処女」(毎日放送制作、TBS系)の原作は中野まや花の同名漫画(絵が美しい)。しかし、この作品は書店で売られていない。ネットだけで読める「LINEマンガ」として、初めてのドラマ化なのだ。

ヒロインの月白鹿子(森川)は文学少女のまま成長した26歳。初恋の相手も小説の主人公で、恋愛経験はまったくない。

出版社に入って数年後の鹿子は、待望の文芸編集部に異動し、そのハンサムぶりと女癖の悪さで知られる売れっ子作家、加賀屋朔(城田)の担当を命じられる。

鹿子は恋愛を知らない女だが、加賀屋もまた過去の出来事が原因で恋愛ができない男になっていた。徐々に互いのことが気になっていく2人が、もどかしくもいじらしい。

第4話まで放送されたが、高い演技力を持つ森川がこのドラマでも本領発揮だ。純粋に小説が好きで、「抱きしめたくなるような作品を作りたい」と必死の鹿子。ときに妄想が暴走し、「文学処女、なめんなよ!」とタンカを切ってしまう鹿子。シリアスとコメディー、両方の領域を森川は軽々と、楽しげに行き来している。

またイケメン作家の城田もいい。普段のドラマだと嫌みになったり、浮いたりするルックスが、陰影のある映像と相まって物語に生かされている。不器用な2人の恋愛は、これからが佳境だ。

(日刊ゲンダイ 2018.10.10)

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