Red River Dave (2)
米国盤 Varsity Records 6907 Popular Range Songs by Red River Dave
(1)Red River Valley (2)Home On The Range (3)Wagon Trail (4)Empty Saddles (5)Take Me Back To My Boots And Saddle (6)Ole Faithful (7)The Last Roundup (8)Mexicali Rose
久し振りのカウボーイ・ソング集です。レッド・リヴァー・デイヴ()という大昔のカウボーイ&カントリー歌手の古~いLPレコードを400円という安価で手に入れたので聴いてみました。 内容は今では全ての曲がCDにもなっていて聴くことが出来るものです・・・・・このレコードを聴いてみるとLP にもかかわらずまるでSPレコードを聴いているような感じでした。SPレコードのサーという針音が重なって聴こえるのです、古いものなのでかなりすれているといってもいいのかも知れませんが私はそんなことはなんのその Cowboy Song の雰囲気が出ていればかえって Good なのでした。
Red River Dave は戦前から活躍していた歌手のようで そのサブネームの ”Red River ” が示すように Cowboy Song はお手のもの、そのほかウェスタン・スイング系の曲やカントリーバラッドにもいいものがあって、この人の持ち味である深いバリトンボイスが冴えわたる線の太い歌手です。同じような系統の歌手だったレックス・アレンに似た声質でとてもオープンな感じがしますよ。 ジャケットが時代を感じさせるもので このようなシンプルな作りは個人的には大好きです。フィドル( カントリースタイルのバイオリン )、アコーディオンがバック演奏の主体になっていて、”Mexicali Rose ” ではラップスチールギターとクラリネットのような管楽器が入っているようなものもあります、数曲では彼のヨーデルも聴かれます。”Home On The Range ( 峠の我が家 )” がクレジットされているんですが何故か入っていません・・・・・時々アメリカのレコードではこんな大雑把なことがあります( smile )・・・・・ ”Home On The Range ”・・・・聴きたかったのに残念だなあ。
でも今はイギリスのJasmine Records 社というところから彼のCDが2枚出されているんですね(写真2)、その中にちゃんと入っていてヨーデルを入れながら牧歌的に歌っています。戦前からのカントリー&カウボーイ歌手という人達はどこか雰囲気が違います・・・・・やはり古いアメリカ西部の香りが身に染み付いているというか・・・・まあ上手く説明が出来ないですがそんなところ。 元気が出る歌い方!
ところで、今朝バーボンを飲みながらこのレコードを聴こうとしていたら小さな蝶ちょがグラスの横に止まってやがて移動してグラスにくっついた・・・・亡くなった弟が兄ちゃん俺にも飲ませろよ・・・とやってきたのかな?(smile)
かつてアメリカ開拓時代でカウボーイがヒーローだった期間(幌馬車やキャトルドライブが行われていた鉄道網が張り巡らされる以前の時期)というのは、意外に短かったと聞きますので、その時代のノスタルジアを謡った歌曲が多いように思いますが、私のように亡父に映画館でジョン・フォードの西部劇を観に連れて行かれた記憶の濃い者にとって、(開拓時代は未経験ながらも)カウボーイソングは郷愁を誘うものがあります。
もっともカントリー音楽を愛好する発端となったのは西部劇映画体験ですから…。
Red River Dave はホントに線の太いカントリー&カウボーイ歌手です、今の時代に聴いても惚れ惚れします。彼のバンドかどうか知りませんがバックをつけているTexas Tophands とかいうバンドの演奏は見事で、思わず ”ウーンお見事 ” と言ってしまいそうです。