Bill Monroe (1)
日本盤 ビクター MCA-6053 Bluegrass Ramble / Bill Monroe And His Blue Grass Boys (原盤は米 Decca Records)
(1)Little Maggie (2)Bugle Call Rag (3)Toy Heart (4)I'm Going Back To Old Kentucky (5)Live And Let Live (6)Nine Pound Hammer (7)Cotton Fields (8)John Hardy (9)Shady Grove (10)Danny Boy (11)Journey's End (12)Old Joe Clark
私はブルーグラスも好きで時々聴きます・・・・・それも第1~2世代といわれる人達くらいまでが主で、持っているレコードもほとんどがそこまで・・・それ以降はどれも同じという印象なのでほとんど持っていません。第2世代(Country Gentlemen など)くらいまではサウンドに緊迫感とか必死さみたいな趣きがあってそれがブルーグラスのよさにつながっている感じを受けるのです。現在この世代の昔のTVショウなどの残された映像( 特に Lester Flatt & Earl Scruggs with The Foggy Mountain Boys )を見ると もうそこにとどめを刺す・・・・・みたいなところをいっそう強く感じます。
今日のビル・モンロー( 1911~1996年ケンタッキー州出身 )はフラット&スクラッグスの師匠にあたる人ですからもう言わずと知れた ”ブルーグラスの父 ” ですね・・・・・今回は Bill Monroe の数あるアルバムの中で私が個人的に一番好きなジャケットだ-ということで採りあげました(中身はまた別ですけど)。 どうでしょうこのジャケット、色合いのセンスのよさに flat mandolin (クラッシックで使うマンドリンは底が丸いですがカントリー&ブルーグラスでは立って演奏できるように底が平ら=flat なんですね)を抱えてスーツでビシッときめたビルの雄姿・・・・・ビル・モンローは服装にとてもこだわりますね、決してラフな格好ではステージに立たなかったですし バンドのメンバーにもそれを求めていました。こうしたことはブルーグラスの第1世代(昔のカントリー歌手もそうですけど)に共通のことで、プロフェッショナルとして昔はビジュアル面でも厳しかったというべきなんでしょうね。ヒルビリーミュージックの流れになるので 「 Hillbilly という言葉にはややさげすみの意味も含まれているので、昔はその畑の人達は馬鹿にされないように服装をきちっとして演奏するようにしたものです 」・・・・とミュージシャン自身が語っていたのを何かの本で読んだことがあります。今はスーツにネクタイ姿のプロのプレーヤー(カントリー歌手なんか特に)なんかゼロに等しいですから進歩した(??)といっていいんでしょうか・・・・よく分かりません?
さてこのレコードにはけっこう有名な曲が入っていて ビルがどんな風に演っているのか興味深々というところがあります。(6)”9ポンドのハンマー”は 「懐かしのカントリー 」 ではマール・トラヴィスとかテックス・ウィリアムスの歌で、(7)”コットン・フィールズ ”はポーター・ワゴナーやバック・オウエンズで・・・・・といった具合に往年のカントリー歌手の歌で聞き覚えが多いのですが、2曲とも古くからの曲なのでジャンルを問わず多くの歌手やグループにカバーされているようです。 ここで何といっても珍しいのは ビルがかの名曲 ”ダニー・ボーイ ”を歌っていることでしょう・・・・・エルビス・プレスリーの歌の他 カントリー畑では正調カントリーの雄だったレイ・プライスがポップスへのイメージ・チェンジをはかったきっかけの曲としても認識されていました。” Oh Danny Boy ,the pipes the pipes are calling~ ” と坦々と歌うビルの歌は決して上手いとはいえませんが ブルーグラスという究極の Country Style で聴くと(特に何回も聴いてみると)ビルの唄がなんだか微笑ましい気分にもなってきます。 まさかエルビス・プレスリーの歌う ”Danny Boy ” に刺激されて採りあげた・・・・・なんてことはないんでしょうけど、でも分かりません・・・・ビルの名曲 ”Blue Moon Of Kentucky(ケンタッキーの青い月)” をプレスリーが独自のロカビリースタイルで歌ったものを聴いたからか知りませんが ビル自身その曲を再録音の時に後半をアップテンポにしたのなんかはやはり当時の風雲児(プレスリーのこと)の影響をしっかりと受けた・・・・とみていいのかな(?)と思います。
(3)Toy Heart と(4)I'm Going Back To Old Kentucky はこれ以前に Columbia Records 時代に録音したものがあって個人的にはそちらの方がずっといいと思っています(雰囲気という点で優れていると思う)。 往年のカントリー歌手のカール・スミスが歌った(5)”Live And Let Live ”やアーネスト・タブが歌った ”Journey's End ”は私的には雰囲気という点でカントリーの方に軍配・・・・・(私の個人的意見ですが)Bill Monroe は歌唱力がある方とはいえないし、声のキーが高くてとても無理して歌っている感じがして聴いていて疲れる-というのが正直のところです。
(2)Bugle Call Rag、(8)John Hardy、(12)Old Joe Clark の3曲はアップテンポのインスト(楽器演奏だけの曲)で まあすごいことすごいこと-玉を転がすようなバンジョーに 火の出るようなビルのマンドリンの早弾きと切れ込みの鋭いフィドル(カントリースタイルのバイオリン)で圧倒的な迫力です。 ブルーグラスでは楽器演奏テクニックが優れていることは当たり前のこととみなされているのでこんなのは朝めし前なんでしょうね・・・・・というわけで久し振りに全曲通しで聴いてみたこのアルバムの印象は 「 素晴しいけれど全体にせわしくて疲れる 」・・・・・でした。
でも ”ダニー・ボーイ ”はよかった、それにやはりレコードジャケットがいいな-・・・・・ビル・モンローさんすみません
単品のCDになっているかは判りません。
ビル・モンローは1970(昭和45)年に Country Music Hall Of Fame に選ばれています。
日本盤 ビクター MCA-6053 Bluegrass Ramble / Bill Monroe And His Blue Grass Boys (原盤は米 Decca Records)
(1)Little Maggie (2)Bugle Call Rag (3)Toy Heart (4)I'm Going Back To Old Kentucky (5)Live And Let Live (6)Nine Pound Hammer (7)Cotton Fields (8)John Hardy (9)Shady Grove (10)Danny Boy (11)Journey's End (12)Old Joe Clark
私はブルーグラスも好きで時々聴きます・・・・・それも第1~2世代といわれる人達くらいまでが主で、持っているレコードもほとんどがそこまで・・・それ以降はどれも同じという印象なのでほとんど持っていません。第2世代(Country Gentlemen など)くらいまではサウンドに緊迫感とか必死さみたいな趣きがあってそれがブルーグラスのよさにつながっている感じを受けるのです。現在この世代の昔のTVショウなどの残された映像( 特に Lester Flatt & Earl Scruggs with The Foggy Mountain Boys )を見ると もうそこにとどめを刺す・・・・・みたいなところをいっそう強く感じます。
今日のビル・モンロー( 1911~1996年ケンタッキー州出身 )はフラット&スクラッグスの師匠にあたる人ですからもう言わずと知れた ”ブルーグラスの父 ” ですね・・・・・今回は Bill Monroe の数あるアルバムの中で私が個人的に一番好きなジャケットだ-ということで採りあげました(中身はまた別ですけど)。 どうでしょうこのジャケット、色合いのセンスのよさに flat mandolin (クラッシックで使うマンドリンは底が丸いですがカントリー&ブルーグラスでは立って演奏できるように底が平ら=flat なんですね)を抱えてスーツでビシッときめたビルの雄姿・・・・・ビル・モンローは服装にとてもこだわりますね、決してラフな格好ではステージに立たなかったですし バンドのメンバーにもそれを求めていました。こうしたことはブルーグラスの第1世代(昔のカントリー歌手もそうですけど)に共通のことで、プロフェッショナルとして昔はビジュアル面でも厳しかったというべきなんでしょうね。ヒルビリーミュージックの流れになるので 「 Hillbilly という言葉にはややさげすみの意味も含まれているので、昔はその畑の人達は馬鹿にされないように服装をきちっとして演奏するようにしたものです 」・・・・とミュージシャン自身が語っていたのを何かの本で読んだことがあります。今はスーツにネクタイ姿のプロのプレーヤー(カントリー歌手なんか特に)なんかゼロに等しいですから進歩した(??)といっていいんでしょうか・・・・よく分かりません?
さてこのレコードにはけっこう有名な曲が入っていて ビルがどんな風に演っているのか興味深々というところがあります。(6)”9ポンドのハンマー”は 「懐かしのカントリー 」 ではマール・トラヴィスとかテックス・ウィリアムスの歌で、(7)”コットン・フィールズ ”はポーター・ワゴナーやバック・オウエンズで・・・・・といった具合に往年のカントリー歌手の歌で聞き覚えが多いのですが、2曲とも古くからの曲なのでジャンルを問わず多くの歌手やグループにカバーされているようです。 ここで何といっても珍しいのは ビルがかの名曲 ”ダニー・ボーイ ”を歌っていることでしょう・・・・・エルビス・プレスリーの歌の他 カントリー畑では正調カントリーの雄だったレイ・プライスがポップスへのイメージ・チェンジをはかったきっかけの曲としても認識されていました。” Oh Danny Boy ,the pipes the pipes are calling~ ” と坦々と歌うビルの歌は決して上手いとはいえませんが ブルーグラスという究極の Country Style で聴くと(特に何回も聴いてみると)ビルの唄がなんだか微笑ましい気分にもなってきます。 まさかエルビス・プレスリーの歌う ”Danny Boy ” に刺激されて採りあげた・・・・・なんてことはないんでしょうけど、でも分かりません・・・・ビルの名曲 ”Blue Moon Of Kentucky(ケンタッキーの青い月)” をプレスリーが独自のロカビリースタイルで歌ったものを聴いたからか知りませんが ビル自身その曲を再録音の時に後半をアップテンポにしたのなんかはやはり当時の風雲児(プレスリーのこと)の影響をしっかりと受けた・・・・とみていいのかな(?)と思います。
(3)Toy Heart と(4)I'm Going Back To Old Kentucky はこれ以前に Columbia Records 時代に録音したものがあって個人的にはそちらの方がずっといいと思っています(雰囲気という点で優れていると思う)。 往年のカントリー歌手のカール・スミスが歌った(5)”Live And Let Live ”やアーネスト・タブが歌った ”Journey's End ”は私的には雰囲気という点でカントリーの方に軍配・・・・・(私の個人的意見ですが)Bill Monroe は歌唱力がある方とはいえないし、声のキーが高くてとても無理して歌っている感じがして聴いていて疲れる-というのが正直のところです。
(2)Bugle Call Rag、(8)John Hardy、(12)Old Joe Clark の3曲はアップテンポのインスト(楽器演奏だけの曲)で まあすごいことすごいこと-玉を転がすようなバンジョーに 火の出るようなビルのマンドリンの早弾きと切れ込みの鋭いフィドル(カントリースタイルのバイオリン)で圧倒的な迫力です。 ブルーグラスでは楽器演奏テクニックが優れていることは当たり前のこととみなされているのでこんなのは朝めし前なんでしょうね・・・・・というわけで久し振りに全曲通しで聴いてみたこのアルバムの印象は 「 素晴しいけれど全体にせわしくて疲れる 」・・・・・でした。
でも ”ダニー・ボーイ ”はよかった、それにやはりレコードジャケットがいいな-・・・・・ビル・モンローさんすみません
単品のCDになっているかは判りません。
ビル・モンローは1970(昭和45)年に Country Music Hall Of Fame に選ばれています。