西部劇と懐かしのカントリー&ウェスタン日記

現代とはかけ離れたOld Countryの世界ですがずっと続けていきます。興味のある方は時々のぞいてみて下さい。

懐かしのカントリー&ウェスタン 118 [ジャック・グリーン (1) ]

2009年06月13日 | つれづれに
Jack Greene (1) 
米国盤 Decca Records DL-4845  There Goes My Everything

(1)There Goes My Everything (2)Walking On New Grass (3)Almost Persuade (4)A Wound Time Can't Erase (5)Think I'll Go Somewher And Cry Myself To Sleep (6)Ever Since My Baby Went Away (7)Together Again (8)The Hurt's On Me (9)Make The World Go Away (10)Here Comes My Baby (11)Tender Years (12)Don't You Ever Get Tired (Of Hurting Me)


アーネスト・タブ(1914~1984年テキサス州出身)のバンドThe Texas Troubadours にいたメンバーからは何人かの優秀なカントリー歌手が巣立っていますが、キャル・スミスと このジャック・グリーンはその代表的な人です。このレコードは歌手としてのジャック・グリーンのよさがほぼ100%発揮されているものだと思います。音的には女性コーラスを伴ってはいますがスティールギター、ピアノを伴奏にした純カントリースタイルで、彼の好みなのか全体的にスローないしはミディアムテンポのバラッド(1)(3)(7)(11)等が素晴しい印象です、そしてたいへん歌唱力のある歌手であることがよく解かります。

Grand Ole Opry の名物司会者だったRalph Emery という人が書いた解説に補足を加えながら訳してみますと(話はこのアルバムが発売になった1966=昭和41年時点であることを念頭において下さい)・・・・・・・・「Music City, U.S.A (テネシー州の州都 Nashville のこと)にあって、ジャック・グリーンには一種のparadox (矛盾した事情)があります。 というのは、ある人のバンドのメンバーでありながらサイドマンとしてのイメージを超えてさらに featured performer として受け入れられる-というのは非常に困難なことだと思うからです。ところが、Jack Greene は常に優れた歌手である-と思われている例外的な人だと私は思います。彼はアーネスト・タブのバンドのドラマーとして在籍していますが、ミュージシャン(ドラマー)としてよりも歌手としての存在の方が際立っているのです。

アーネスト・タブのバンド The Texas Troubadours だけをフューチャーしたレコードの中で ジャックが歌った曲「The Last Letter」がすぐに注目されました。アメリカ中のディスクジョッキー達によって頻繁に取り上げられたのです。このことがあってからジャック・グリーンはソロシンガーとしてDeccaレコードと契約したのでした。

Jack Greene は近々カントリーミュージック界の大物の一人になることでしょう、まだレコードは少ないですがステージでの聴衆の反応からそう確信できます。そして、現に”There Goes My Everything”が初のビッグヒットとして大ブレイクしているのです。私はDecca レコードは---Jack Greene が将来きっとひとかどの歌手になることを確信してこのアルバムを出すことを決めたんだ---と思っています。

私が初めてジャックに会ったのは1961(昭和36)年で、ジョージア州 East Point 郊外にある ”The Dixie Jubilee”という土曜の夜のライブショーででした。その時彼はThe Cherokees というバンドを率いてドラムと歌を担当していました。彼はとても観衆に人気があってナッシュビルから招かれた大物歌手にひけをとらないくらい受けていましたので私は瞠目したものです。
多くのカントリー歌手と同じようにジャックも Country Music のメッカ Nashville でのショウビジネスで成功する望みをもっていました。ジャックは1962年の6月にアーネスト・タブのバンドのドラマーとして入団しました。バンドのリーダー格でタブの元で24年も play していたJack Drake (往年の名スティールギター奏者ピート・ドレイクの兄)に請われてのことでした。現在でもジャック・グリーンはアーネスト・タブの The Texas Troubadours に在籍していてタブの支援のもとにほとんどの Road Show でソロシンガーとしてフューチャーされています。

このアルバムでは今日の Contemporary country music の真髄を聴くことが出来ます そして、聴きながらデッカレコードのNew star 誕生にとってほんの始まりに過ぎないことを確信されることと思います。私は皆さんにJack Greene を紹介することができて大変光栄に思います。」・・・・・・・・と述べられています。
ジャックの活動は1975~6年頃まででそれ以降は自然に fade outしていったようですが1967年以来Grand Ole Opryのレギュラーメンバーで、現在でもオープリーを中心に歌っているようです

これは Jack Greene のデッカレコードでの初LPレコード(1966年)ですが、数年前あるLPセールスでジャケットのジャックの頭の上に穴を開けて廉価盤(500円)として売っていました。歌が上手いので女性コーラスが無い方がかえって映えたと思いますが ナッシュビルサウンド全盛時代のものだから仕方ないか・・・・・今の時代のCDの1/5位の値段だと思いますが、それでもレコードゆえか誰も興味を示さないような時代になっているのでしょうか・・・・・有難いような複雑な気持ちで買いましたが歌の上手い人です・・・・・。
コメント (2)
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