KANTAROOO Blog

某てれび局のCGデザイナーを引退した かんたろの日々
心にわきおこる興味をお届けします。

浮世絵で楽しむ切り紙

2016-03-12 | Product 

『江戸浮世絵で楽しむ切り紙』より
KANTAROの型紙 -とら-


『切り紙の本を作ることになったので、型紙に参加しませんか?』

こんな連絡が2015秋にありました。
連絡の主は関西モビール作家の大御所、いろけんさんです。(笑)
話を詳しく聞くと、本の入稿まで約1か月しかないとのこと。
浮世絵がテーマの切り紙の本ということだけが決まっているようでした。

著作権のこともあり、ライターさんから許可がでた原図を切り紙にデフォルメして欲しいという内容でした。
かんたろはいまいち浮世絵に詳しくなかったですし、下手に浮世絵の知識もなく作って付け焼刃で、いろけんさんに恥をかかせるのは嫌だったので、2日ぐらい考えて
『若冲風とか江戸小紋柄とかどうでしょう?』
と提案しました。
いろけんさんは内容に喜んで、すぐにライターさんに確認してくれました。
数日後ライターさんから許可がでて かんたろの制作路線は決まりました。

若冲といってもあくまでもかんたろの描く若冲風です。
若冲の絵を綺麗にトレスするのではなくて、若冲の動物のように自由に筆で書いて、切り紙にしようというたくらみでした。
そうです。
広島風・お好み焼きとか、木こり風・スパゲティみたいなもんです。(笑)


アイデアスケッチをとにかく書きました。
気に入るまでたくさんのポーズや顔を書きました。
オスマシなニワトリに 狂ったように鳴いてるニワトリ。
何匹も何匹も。。。(笑)
そのアイデアスケッチの中での一枚です。


そして出来上がり。
にわとりは一番細かく大変でした。
(御本に型紙の全体がありますからここでは一部分で失礼します。)


ひょう
若冲の動物画は目の前で見たことのある動物はとてもリアルですが、渡来した動物達はみんなどこか愛嬌があります。
ですから、かんたろが自分流に書くことはまったく苦痛ではありませんでした。
きっと若冲は観察できない部分を想像で補って こう見えて、こう考えたんだろうな。
と思いながらの楽しい作業でした。(^^)



ぞう
若冲を真似をしようと思うと上手く描こうとしてしまい、とても難しかったので ポイントポイントだけを押さえました。
たとえば牙の生え方、足ののばし方、顔のかたむけ方など。
ホンの少し加えただけで、コミカルにユーモラスに、それが若冲の渡来動物だと解釈しました。



若冲風と並行して 江戸小紋柄タイルも作りました。
ちょうど夏にアラビックタイルを作っていて、タイル作りがとても楽しくなっている矢先だったので
小紋柄のタイルを沢山作ったら楽しいだろうと制作しました。
これがまた楽しくて楽しくて。(笑)
時間があったらどんどん作ってしまうタイルになっています。


この御本はいろけんさん制作で初心者でもすぐにカットできる工夫を凝らしたラインで、浮世絵を楽しく表現した型紙が沢山沢山紹介されています。
また切った切り紙をモビールにしたり 飾ったりする知恵が沢山載っています。
いろけんさんのお弟子さんのよしいいくえさん、林のお兄ィさんも型紙に参加しています。
かんたろの独自路線で浮世絵と全く関係ない『江戸』をテーマに自由に作ってしまって、申し訳なかったのですが、とても素敵な御本に載せていただいてなにからなにまでうれしい事ばかりでした。
ここら辺で満足しなくてはいけませんが
さらに、いろけんさんから届いた献本に


ずぅずぅしくも、サインまでもらってしまう。かんたろなのでした。
(ぐふふ。^m^)

そんな素敵な御本の紹介でした。
どうぞ本屋さんで手に取って、楽しんでいただけたらと思います。




江戸浮世絵で楽しむ切り紙
著作:いろけん
単行本(ソフトカバー): 96ページ
出版社: 日東書院本社
ISBN-10: 4528020734
ISBN-13: 978-4528020733
発売日: 2016/1/2


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