観察館日記

藤前干潟の庄内川河口部にある名古屋市野鳥観察館の日記帳です。

白色の朝

2018-01-25 21:13:28 | 冬の藤前干潟

藤前干潟
今日の満潮時間11時13分 潮位188cm
今日の干潮時間18時09分 潮位 74cm

 

昨晩から雪が降り、今朝の稲永公園は一面真っ白でした。

庄内川と新川の間にある導流堤にもうっすらと雪が積もっていました。奥に見えるのは多度山です。

今日は快晴で、日の当たる場所グラウンドでは、見る見るうちに雪が溶けていきました。その雪が溶けたばかりのところで餌を探していたのがツグミの群れ。

地面をつついていました。

シロハラは木の下で餌を探していました。

こちらは、すっかり実がなくなったナンキンハゼの木で、羽を膨らませて胸に顔をうずめて休んでいたキジバト。快晴でしたが、気温の上がらず、本当に寒い日でした。

稲永公園内では、この他にコゲラ、メジロ、シジュウカラ、ヤマガラ、ウグイス、スズメ、ハクセキレイ、ヒヨドリ、ムクドリ、ハシボソガラスなどを観察できました。

 

一方、庄内川河口で観察できた鳥の数、種類はいつもより少なかったです。

潮が悪くて良いタイミングで観察ができなかったことと、気温が非常に低くて水面の上がもやもやと視界が悪く、鳥を確認しずらかったことが大きく影響していると思われます。

 

明日も寒くなるようですし、日陰の場所ではまだ雪が残っています。

体調や、お出掛けの際の足元にはくれぐれもお気をつけください。

 

 

今日観察できた主な野鳥 カンムリカイツブリ51、カワウ18、アオサギ4、マガモ85、カルガモ52、コガモ34、ヒドリガモ27、オナガガモ841、ホシハジロ52、キンクロハジロ232、スズガモ187、ホオジロガモ2、ミサゴ3、トビ1、ハイタカ1、チュウヒ2、ハヤブサ1、シロチドリ55、ダイゼン45、ハマシギ518、ダイシャクシギ5、ユリカモメ41、セグロカモメ8、オオセグロカモメ2、カモメ22、ズグロカモメ12

 

明日の満潮時間12時18分 潮位183cm
明日の干潮時間19時35分 潮位 61cm

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雪舞う

2018-01-24 17:38:24 | 冬の藤前干潟

藤前干潟
今日の満潮時間10時25分 潮位196cm
今日の干潮時間16時50分 潮位 78cm

 

今日もとても風が強かったですが、昨日と違って肌を刺すように冷たい風で、非常に寒い日でした。

鈴鹿山脈は雪雲に覆われているようでほとんど見えず、午後からは庄内川河口でも一時、雪が舞いました。今夜は予報どおり名古屋にも雪が降るのでしょうか。

雲の中にうっすら見えた藤原岳↓。

今日もこの護岸には、風を除けてオナガガモなどのカモがいつもより多く集まっていました。

近くの干潟では、イソシギが早足で餌を探していました。歩くときなどにお尻が上下するのが、特徴です。

みつけた餌は、ゴカイではなく、死んだ魚の一部のようでした。

 

なお、今日観察できたシギ・チドリは、シロチドリ54、ダイゼン68、ハマシギ466+、イソシギ1、ダイシャクシギ5 でした。

ハマシギやダイゼンの群れは強風に大きくあおられながら飛んでおり、なかなか目的の干潟に降り立てなかったり、向かい風の中で干潟を歩くのに苦労をしたりしているようでした。

 

稲永公園内では、強風のためなのか、小鳥の声があまり聞こえませんでしたが、ツグミをよく見かけました。

クロガネモチの赤い実を食べていたツグミ↓。

野鳥観察館前の水たまりには、シロハラがやってきて、こんなに寒いのに、熱心に水浴びをしていきました。

 

【今後の藤前干潟に関するイベント等のご案内】
☆1月4日(木)~1月31日(水)藤前干潟写真展「藤前干潟の魅力~風景・生き物~」@稲永ビジターセンター(主催:藤前干潟ふれあい事業実行委員会)
 昨年の藤前干潟ふれあい事業で募集した藤前干潟の写真作品を野鳥観察館、エコパルなごやに引き続き、稲永ビジターセンターにて展示しています。
 →詳細はこちら(1月4日の日記)

☆1月18日(木)~1月31日(水)レンジャー写真展「中部地方の生き物、風景」@イオンスタイル名古屋茶屋店 1階 スーパーレジ横スペース(主催:中部地方環境事務所)
 伊勢志摩国立公園、白山国立公園、国指定藤前干潟鳥獣保護区で働く環境省職員レンジャーとアクティブ・レンジャーが撮影した写真が展示されています。
 展示期間中の1月27日(土)にはワークショップも開催されます。

☆1月27日(土)ワークショップ「野鳥”ダイゼン”のペーパーキャップ作り」@イオンスタイル名古屋茶屋店 2階 イオンスタイルカフェ
 藤前干潟鳥獣保護区で働くレンジャーとアクティブ・レンジャーと一緒にダイゼンという渡り鳥のペーパーキャップ作りを楽しめます。
 日  時:1月27日(土) 11:00~15:00
     11:00~ 第一部開始(11:30受付終了)
     14:00~ 第二部開始(14:30受付終了)
     ※ダイゼンキャップがなくなり次第、終了。
 場  所:イオンスタイル名古屋茶屋店 2階イオンスタイルカフェ
 参加費:無料
 問合せ:環境省 名古屋自然保護官事務所   TEL:052-389-2877

☆2月17日(土)藤前干潟の渡り鳥調査隊~2月~@名古屋市野鳥観察館
 渡り鳥調査隊は、野鳥観察と鳥類調査を行う野鳥観察館のイベントです。毎月1回、野鳥観察および調査の楽しさを少しでも感じてもらいたいと思い、行っています。
 →詳細はこちら(PDF)

 

明日の満潮時間11時13分 潮位188cm
明日の干潮時間18時09分 潮位 74cm

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今日もハマシギ1,000羽超え

2018-01-23 19:06:07 | 冬の藤前干潟

藤前干潟
今日の満潮時間 9時46分 潮位203cm
今日の干潮時間15時50分 潮位 78cm

 

今日は風が非常に強く、庄内川河口には大きな白波が立っていました。

この風は午前中はさほど冷たくなかったのですが、午後になると厚い雲がやってきて辺りが暗くなるとともに、風が冷たくなり、気温が下がっていくのを感じました。

明日は名古屋でも雪が降る可能性があるとのことで、大きな被害が出ないことを願っています。

また、インフルエンザが流行っているようで、最近、インフルエンザにかかったというお話をちらほら耳にします。

再び非常に寒くなるようですので、みなさま、体調にもお気を付けください。

 

風が強かったですが、庄内川河口には多くの野鳥を観察できました。

風を避けて護岸で休んでいたオナガガモなどの群れ↓。カモの飛来数は一時減っていましたが、少し増えているようです。

日曜日(21日)の調査では1,200羽以上のハマシギが確認されましたが、今日も1,200羽近いハマシギをカウントできました。そして、ハマシギの飛来数が増えたからか、護岸近くの干潟でも、ハマシギやシロチドリを観察できました。

強風で小さな体が飛ばされそうになりながらも、干潟に降り立つハマシギの群れ↓。

護岸近くの干潟まで飛んできたハマシギは100羽程度でしたが、久しぶりに近くでハマシギを見ることができました。

ハマシギが採餌している様子を観察していると、ハマシギの群れの中に歩いて入ってくるユリカモメを発見。

このユリカモメ、ゴカイを捕まえるハマシギを狙っていたようで、ゴカイを捕まえたハマシギを追いかけていました。このときは、ハマシギに逃げられ、ゴカイを奪い損ねていましたが、その後もハマシギを追いかけるユリカモメを何度か見かけました。

 

また、今日はタカの仲間を頻繁に観察できました。

こちらは、遠いですがチュウヒ↓。今日の庄内川河口では、2羽のチュウヒを確認しています。

秋(10~11月)は30羽以上が確認される日もありましたが、飛来数が少なくなってきたミサゴ↓。

今日は、強風にあおられて護岸近くの上空をよくホバリングしていましたが、なかなか目標が定められずに川に飛び込めない様子でした。

トビも間近で観察できました。

最後はハイタカ↓。目の前をすごい速さで飛び去る際、黄色の目がキラリと光りました。

この後は、稲永スポーツセンターの前で方向を変えて、松林の中に消えました。

 

また、日曜日(21日)には、藤前会館にて「第7回ごみと水を考える集い」が開催されたので(主催:藤前干潟クリーン大作戦等)、簡単にご報告します。

今回の集いには、伊勢・三河湾につながる山、川、里、海で活動する市民団体・行政等28団体、63人が参加しました。

矢田・庄内川をきれいにする会の間野静雄さんから「庄内川におけるアユの調査、保全活動」のお話を聴いた後、中部大学応用生物学部の学生のみなさんから「藤前干潟のヨシ原調査」について報告を受けました。

また、藤前干潟に近い場所にあるイオン名古屋茶屋店のイオンチアーズに参加する子供たちから「藤前干潟での活動を含むイオンチアーズ名古屋茶屋店の取組」の発表がありました。子どもたちの発表はとてもしっかりした内容と話しぶりで、大人の方が襟を正される気持ちになりました。

この後、参加者が4班に分かれ、報告や発表を受けて、「ごみの発生源を減らすためには」という議論を行いました。

今回は、中部大学の学生さん、名古屋商業高校の生徒さん、イオンチアーズ名古屋茶屋店の子供たちという若い世代の参加が多くあり、若い世代の発言によって会場に新鮮な空気が流れたのが印象的でした。

今後、伊勢・三河湾の漂着ゴミの減少や環境保全への取り組みがより進むとともに、若い世代にもっと興味を持ってもらえたら良いと思っています。

 

明日の満潮時間10時25分 潮位196cm
明日の干潮時間16時50分 潮位 78cm

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ハマシギが1,200羽を超えました。

2018-01-21 15:50:35 | 冬の藤前干潟

藤前干潟

今日の満潮時間 8時41分 潮位215cm

今日の干潮時間14時27分 潮位 75cm

明日から天気が悪くなる事が予報されていますが、今日は風もあまり無く野外でも過ごしやすい日でした。

観察館の水場には、メジロやウグイス、シジュウカラ、ヒヨドリ、ムクドリ、シロハラ、キジバトと次々に現れて水浴びに飛来してきました。

また、シジュウカラやメジロの群れと一緒にキクイタダキの姿も観察できました。

追記:「キクイタダキは何処で見られるの?」との問い合わせがありますが、毎日決まった場所や時間に観察できる訳ではありません。
公園内の松林周辺でシジュウカラやメジロの混群を探してみてください。

今日は月に一回の藤前干潟周辺鳥類調査が行われる日でした。

いつも館内からカウントしている場所も含め、藤前干潟全域のカウントをするため、多くの羽数が確認されました。

ただ、シギ・チドリについては、ハマシギやダイゼンの群れが、いきなり新川河口部に入った為、庄内川河口部では200羽程のハマシギの群れとコアオアシシギ1羽、イソシギ・ダイシャクシギがカウントされただけで、観察館のある庄内川河口部は少し寂しいカウント結果でした。

オナガガモのカウントをしていると、目の前でズグロカモメが水面に飛び込みました。
ヤマトオサガニを咥えています。

せっかく捕えたヤマトオサガニを落としました。水面にちゃぽん!

ズグロカモメ 「あぁ・・・・」

ヤマトオサガニ 「ラッキー!」

 

ヤマトオサガニ 「あぁ・・・・」

 

食べにくいので咥え直しただけでした。

足も取らず、一気に口の中へ。
ヤマトオサガニはハサミも小さいのでそのまま飲み込めます。

早く食べないと他のズグロカモメやユリカモメに奪われてしまいます。

少し苦しそうですが、無理やり飲み込みました。

今日のカウントでは1月5日以来、久しぶりに1,000羽超えのハマシギをカウントできました。一度数を減らしたカモ類も少しづつ数を増やしてきました。

来週は観察するには潮が少し悪いですが、明日からの寒波で引き続き飛来数を増やしてくることを期待しています。

今日行われた藤前干潟周辺鳥類調査でカウントされた主な野鳥 
ハジロカイツブリ4、カンムリカイツブリ171、カワウ179、ダイサギ12、コサギ44、アオサギ45、マガモ149、カルガモ219、コガモ629、オカヨシガモ48、ヒドリガモ212、オナガガモ1923、ハシビロガモ3、ホシハジロ311、キンクロハジロ140、スズガモ397、ホオジロガモ3、ミコアイサ4、ミサゴ10、チュウヒ2、ハイタカ1、オオバン24、シロチドリ78、ダイゼン100、ハマシギ1247、コアオアシシギ2、アオアシシギ4、イソシギ15、ダイシャクシギ5、ユリカモメ131、セグロカモメ16、オオセグロカモメ7、カモメ52、ズグロカモメ22 他 合計50種 6,477羽

明日、月曜日は野鳥観察館の休館日です。

月曜日の満潮時間 9時12分 潮位210cm

月曜日の干潮時間15時04分 潮位 77cm

火曜日の満潮時間 9時46分 潮位203cm

火曜日の干潮時間15時50分 潮位 78cm

 

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【開催報告】渡り鳥調査隊&サイエンスカフェ

2018-01-20 22:10:55 | 冬の藤前干潟

藤前干潟

今日の満潮時間 8時11分 潮位220cm
今日の干潮時間13時53分 潮位 75cm

 

今朝は久しぶりにかなり冷え込みましたが、午前中は予報どおりの快晴。

午前中の渡り鳥調査隊では、外に出て、主に護岸近くにいるカモの仲間などをじっくり観察したり、数を数える体験をしたりしました。

 

護岸近くでは、カンムリカイツブリ↓がボラを捕まえ、飲み込む様子も観察できました。 

 

干潟を代表する鳥であるシギ・チドリの仲間のハマシギやダイゼン、シロチドリは、残念ながら近くでは観察できず、カウントは困難でしたが、ダイシャクシギやミサゴはよく観察できました。

参加いただいたみなさま、ありがとうございました。

渡り鳥調査隊は毎月1回開催しています。季節が変われば、見られる渡り鳥も変わりますので、また参加いただけると良いなと思っています。

次回の渡り鳥調査隊は2月17日(土)に開催します。

【2月の藤前干潟の渡り鳥調査隊】

 日時:2月17日(土)10:00~12:00
 場所:名古屋市野鳥観察館
 対象:小学生以上
 定員:20名
 参加費:無料
 持ち物:帽子、水筒、防寒着、双眼鏡(お持ちであれば) 
 申込み・問い合わせ先:名古屋市野鳥観察館(TEL/FAX)052-381-0160
 ※詳細はこちら(PDF)をご覧ください。

 

 

そして、午後からは、藤前干潟サイエンスカフェ「フクロエビ類ってなぁに?ヨコエビをはじめとする小型甲殻類の暮らし」がお隣の稲永ビジターセンターで開催されました(主催:藤前干潟ふれあい事業実行委員会)。

40名以上の方が参加され、とてもにぎわっていました。こちらに参加いただいたみなさまも、ありがとうございます。

今回のサイエンスカフェは例年よりお子さんの参加が多く、大人はもとより興味深々にお話を聞いているお子さんもいたのが印象的でした。

前半は講師である田中克彦先生(東海大学海洋学部)のお話を聴きました(田中先生は、↓の写真のスクリーンの右側に立っている方)。スクリーンに投影した画像などでフクロエビ類に属する多種多様な生きものや、フクロエビ類の特徴についての紹介がありました。

後半は、田中先生に持ってきていただいたフクロエビ類の標本を顕微鏡で観察。↓の写真では分かりにくいですが、主にお子さんたちが順番に顕微鏡をのぞいて観察しているフクロエビ類をスクリーンにも映し出しもらえたので、みんなで同時に観察できました。 

こちら↓は、今日のサイエンスカフェ内で観察したものではないですが、ヨコエビの写真です。このヨコエビ、数日前に野鳥観察館近くの護岸で稲永ビジターセンターのスタッフさんが採取したものなのですが、撮影させてもらいました。大きさは数ミリです。

 

今日のサイエンスカフェで、ヨコエビをはじめとするフクロエビ類には大きさは小さいものが多いけれど、とてもたくさんの種類が存在し、その生活様式や場所は多種多様であることなどを知り、まだまだ知らない生きものがたくさんいるんだとフクロエビ類にさらに興味を持ちました。

また、フクロエビ類には親が子どもを守るものがいるというお話も大変興味深かったです。

フクロエビ類は野鳥などの餌として、または死んだ生きものなどを食べるお掃除屋さんとして、生態系では重要な役割を持つ生きものでもあります。

今後、干潟の小さな生きものにもさらに興味を持っていきたいと感じました。

 

 

今日の渡り鳥調査隊で観察できた主な野鳥 ハジロカイツブリ2、カンムリカイツブリ167、カワウ68、マガモ43、カルガモ36、コガモ188、オカヨシガモ1、ヒドリガモ10、オナガガモ1,866、ハシビロガモ1、ホシハジロ1、キンクロハジロ53、スズガモ256、ホオジロガモ3、ミサゴ8、オオタカ1、ハヤブサ1、チョウゲンボウ2、オオバン2、シロチドリ60、ダイゼン76、ハマシギ860、イソシギ2、ダイシャクシギ5、ユリカモメ93、セグロカモメ7、オオセグロカモメ2、カモメ21、ウミネコ1、ズグロカモメ23 

※スタッフがイベント前後に確認したものも含んでいます。

 

明日の満潮時間 8時41分 潮位215cm
明日の干潮時間14時27分 潮位 75cm

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