観察館日記

藤前干潟の庄内川河口部にある名古屋市野鳥観察館の日記帳です。

ダイシャクシギ飛来

2019-12-07 23:36:50 | 冬の藤前干潟

藤前干潟

今日の干潮時間 8時16分 潮位100cm

今日の満潮時間14時49分 潮位195cm

 

今日はそんなに風は強くありませんでしたが、空気が冷たく、とても寒かったです。

しかし、ダイシャクシギ(1羽)が今季初めてやっと確認できました。干潟で休んだり、その長いくちばしで餌を探したりしていました。

 

今日は今年最後の渡り鳥調査隊を開催しました。

寒かったですが、ハマシギやカモを近くで見るためにまずは外で観察などをしました。

護岸近くで観察できた赤い目が特徴のハジロロカイツブリ↓。

オナガガモ、ハマシギなど↓。特にオナガガモのメスが護岸近くで採餌しているのをよく観察できました。

この他、参加者の方々はヒドリガモやミサゴの観察を楽しんでいました。

スタッフとしては、飛来したばかりのダイシャクシギを見てもらえて嬉しく思っています。

最後に観察できた鳥を確認しているときの様子↓。

寒い中、参加いただいたみなさん、ありがとうございました。

次回、2020年の初回の「渡り鳥調査隊」は1月25日(土)に実施します。

来年も藤前干潟ではたくさんの野鳥を見ることができるはずです。

ご参加をお待ちしています。→詳細はこちら(PDF) 

(※ハジロカイツブリ、ハマシギ等の写真は来館者の方に提供いただきました。)

 

そして、今日は午後からは、お隣の稲永ビジターセンターで藤前干潟サイエンスカフェ「ヨコエビ 小さな干潟の生きもの」が開催されました(主催:藤前干潟ふれあい事業実行委員会)。

ヨコエビの専門家である有山啓之さんから、様々な場所にすむ、様々な形・色・生態を持ったヨコエビの仲間をたくさん紹介いただきました。

今まで、ヨコエビは地味な生きものだと思っていましたが、世界にはカラフルなヨコエビの仲間がたくさんいること、

藤前干潟のような干潟や河口という環境だけではなく深海から、淡水域、そして庭の落ち葉の下まで、それぞれの環境に適応したヨコエビの仲間がいることを知って驚きました。

また、ヨコエビは干潟を代表する野鳥であるシギ・チドリや、魚の重要な餌になっていることや、

他の生きものの死骸やデトリタスなどを食べる分解者であり、生態系の中で重要な役割を担っているとも説明がありました。

ヨコエビの多くはとても小さく、気にしていなければ普段は目にする機会がほとんどありませんが、こんな小さな生きものたちに支えられていることに思いを馳せられた時間となりました。

今回のサイエンスカフェでは、例年どおり、イオンスタイル名古屋茶屋さんや参加者の方などから提供いただいたお茶、お菓子をいただくことができた他、

有山先生が大阪から用意されたヨコエビや、藤前干潟(汽水域)や長野県(淡水域)で採取されたヨコエビを顕微鏡で観察するコーナーもありました。

参加者のみなさんがとても熱心に顕微鏡をのぞいていたのが印象的でした。

 

ヨコエビについてはまだ分からないことがいっぱいだそうですし、まだ記載されてない新しい種と思われるヨコエビの仲間もいるそうです。

そういうところも興味をますますそそりますね。

 

 

今日の渡り鳥調査隊等で観察できた主な野鳥 ハジロカイツブリ3、カンムリカイツブリ118、カワウ150、ダイサギ2、コサギ11、アオサギ10、マガモ8、カルガモ1、コガモ31、ヒドリガモ15、オナガガモ1,045、キンクロハジロ94、スズガモ280、ミサゴ23、シロチドリ14、ダイゼン16、ハマシギ408、イソシギ1、ダイシャクシギ1、ユリカモメ15、セグロカモメ21、オオセグロカモメ1、カモメ6、ウミネコ5、ズグロカモメ29

(※イベント前後にスタッフがカウントしたものも含んでいます。)

 

【藤前干潟に関連する今後のイベント】

☆12月14日(土)「カワザンショウガイ調査」@稲永ビジターセンター(主催:NPO法人藤前干潟を守る会)→詳細はこちら(NPO法人藤前干潟を守る会HP)

カワザンショウガイはヨシ原にすむ小さな小さな巻貝です。

「カワザンショウガイ調査」は、ヨシ原や干潟の環境がどう変化しているかを知ることを目的としてカワザンショウガイの種類や数、分布の変化を調べるイベントで、毎年この時期に行われています。

かなり本格的な調査で、小さなカワザンショウガイを調査するのはかなり根気が要るのですが、大阪南港から来てくださる講師の丁寧な解説もあり、とても勉強になるイベントです。 

 

☆12月14日(土)なごやの環境平成史「ごみ減量を成し遂げた協働力とは」@エコパルなごや(主催:なごや環境大学」実行委員会)→詳細はこちら(なごや環境大学HP・PDF)

「ごみ非常事態宣言」から20年、大幅なごみ減量の達成により守られた「藤前干潟」について、市民目線で歴史を振り返ります。

 

☆12月21日(土)・22日(日)「谷口高司さんと遊ぶ2日間」(主催:藤前干潟ふれあい事業実行委員会)→詳細はこちら(藤前干潟ふれあい事業・名古屋市HP)

12月21日(土)・22日(日)に、野鳥図鑑画家の谷口高司さんによる「タマゴ式鳥絵塾」が開催されます。

場所は、21日はエコパルなごや、22日は庄内緑地グリーンプラザです(藤前干潟ではないのでご注意ください)。

21日の午後からは「サギサギサミット「愛知はサギ天国?サギに親しむ2時間」」がエコパルなごやで開催されます。

サギサギサミットでは、愛知県のサギ調査を熱心に行っている日本野鳥の会愛知県支部の方からサギのお話しを聴いたり、谷口さんからサギのミニデッサンを教えてもらえます。

 

☆2020年1月1日「初日の出ウォッチング」@藤前干潟の堤防(藤前活動センター前の堤防)(主催:NPO法人藤前干潟を守る会)→詳細はこちら(NPO法人藤前干潟を守る会HP)

 

☆2020年1月11日(土)・12日(日)「あいち・なごや 生物多様性EXPO~未来へつなぐ「国連生物多様性の10年」せいかリレー キックオフイベント~」@名古屋国際会議場(主催:国連生物多様性の10年日本委員会(UNDB-J)、環境省、愛知県、名古屋市)

 

☆2020年1月25日(土)第9回ごみと水を考える集い@藤前会館(主催:藤前干潟クリーン大作戦実行委員会等)

 

 

明日の干潮時間 9時12分 潮位 97cm

明日の満潮時間15時28分 潮位204cm

 

※明後日(9日(月))は休館日です。

明後日の干潮時間 9時59分 潮位 94cm

明後日の満潮時間16時01分 潮位212cm

 

10日(火)の干潮時間10時40分 潮位 92cm

10日(火)の満潮時間16時33分 潮位219cm

コメント
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