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パリ大改造(1)

3.パリ大改造(1)

  翌朝、サジュールらは宿の住人の紹介で、石工の親方の所へ行く。

 さっそく、市中央区の現場へと向かう。

 中央区では建物の解体が始まっており、がれきを通して広々とした青空が見える。

 

  サジュールは壁打ち機で崩れたがれきを集め、集石場に運ぶ。

 そこで、使えるものを選別し、残りは荷馬車で郊外のゴミ捨て場に持っていく。

 汗だくの重労働だ。

 

  ナポレオン三世は、パリの密集した建物による日照不足、換気の悪さが

 コレラなどの伝染病を蔓延させている、と考えた。

 また、これらの悪環境が、犯罪や民衆の暴動を誘発するであろうと予測した。

  

  そのため、ナポレオン三世はセーヌ県知事のオスマンに、パリの大改造を命じた。

 パリの中心を東西、南北に貫通する大通り建設し、それに碁盤目状に整備した

 街区画をくっつける、というものだ。

 大通りに沿っては、上下水道の通る、人の通れるような地下溝をつくる。

 

  サジュールらは、夜、貧民街に戻る。

 路地には夜店が出て、パン、牛乳、スープ、豆、ジャガイモ、ソーセージなどを

 最小単位で売っている。

 

  夜半、ごみや大便などを、宿の窓から路地中央の排水溝に投げ捨てる。

 夜店の残菜、クズも路地に捨てられるため、路地は鼻が曲がるほど、臭い。

 

 参考図:「馬車が買いたい!」、鹿島茂、白水社、1990

     

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