“カ・ノ・ン”

映画を見た後の余韻をしたためて。。。カノンの旋律のように・・・♪

ミリオンダラー・ベィビー

2005-06-12 | Movei
監督:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド、ヒラリー・スワンク、モーガン・フリーマン
公開:2005年5月
鑑賞:2005年6月12日

<Story>
 ロサンゼルスのダウンタウンにある小さなボクシング・ジム、そこには雑用係のスクラップ(モーガン・フリーマン)と23年来の親友であるボス:フランキー・ダン(クリント・イーストウッド)がいた。フランキーのボクサー:ビッグ・ウィリーはチャンピオン試合を懇願していた。しかし、試合は一度きり、「自分を守れ」が口癖のフランキーはなかなかウィリーにチャンピオン試合を許可しない。それに業を煮やし、ウィリーはフランキーの元を去り、まもなくチャンピオンになった。

 そんな時にマギー・フィッツジェラルド(ヒラリー・スワンク)がジムにやってくる。「トレーナーになって」というマギーに「女のトレーナーなしない」と断る。しかし、ジムは借金を抱えていた。マギーが半年分の会費を前払いしたと知って彼女のトレーナーになることになった。
 
 マギーは貧しい家庭に育ち、13歳からウエイトレスをして、食べるのが精一杯の生活をしていた。マギーはボクシングをするのが唯一の生きがいであった。
フランキーのトレーナーでマギーはめきめき腕を上げ、連続12試合KO勝ちをおさめた。英国チャンピオンからのオーファーで、マギーは試合することになる。その日にフランキーはマギーに「モ・クシュラ」と書かれたガウンを送る。会場は「モ・クシュラ」のコールが巻き起こり、マギーは勝利する。

 マギーはフランクの忠告通り、貧しい家族の為に家を買った。しかし、歓迎してくれると思った母や妹は「お金のほうが良かった」という。マギーにはフランクしかおらず、実の娘から疎遠にされていたフランクもマギーしか居ないと気づく。

 100万ドルのファイトマネーを賭けたタイトル・マッチの日がやって来た。対戦相手は、汚い手を使うことで知られるドイツ人ボクサー、“青い熊”ビリーだ。いつものように「モ・クシュラ」のコールが巻き起こるなか、グリーンのガウンをひるがえして、マギーが颯爽とリングにあがる。
 だが、その時の彼女は、まだ知らなかった。自分の前に、どんな過酷な運命が待ち受けているのかを……。

kanon の評価:♪♪♪♪(♪:1点)

本年度アカデミー賞で作品賞・監督賞(クリント・イーストウッド)・主演女優賞(ヒラリー・スワンク)・
助演男優賞(モーガン・フリーマン)の主要4部門でオスカーを勝ちとった。
 また、ヒラリー・スワンクはボクシングシーンを3ヶ月のトレーニングしただけで吹き替え無しでやったという。

<Comment>
 いつもは映画を見る前にCF以外の知識(TVや映画館で)をほとんど入れずに見に行きます。たまたま見に行く2日前に、井筒和幸監督の辛口で有名な「自腹で映画を見る」というTV番組があり、監督が話すことがいつもおもしろいので興味本位で見ました。いつもと違って、今回は素晴らしい評価で「こんな映画を作ってみたい」と監督は熱弁をふってはいたのですが。。。
「この映画は尊厳の映画やね。僕なら○○するな」って。。。もう***見なきゃ良かった(><)
この二言でラストが分かってしまって。。。。

でも、やはり評判通り素晴らしい映画でした。監督じゃないけど「尊厳とは???」と自分自身に問う映画でした。ボクシングで勝つか?負けるか?で「人間の価値は・・・?」と問うものと考えていただけに、このラストは素晴らしいものです。

 言わずと知れた、クリント・イーストウッドさんの演技は健在!実の娘から疎まれても、手紙を書き続ける、父親の寂しさ(ちょっと違うが言葉が見つからない!)をよく表していた。
 モーガン・フリーマンさん存在だけで、演技になる(凄い!)年齢を重ねるとはこういうものだろうか?
 ヒラリー・スワンクさんの演技というか、闘志といったほうが当たるような演技。凄い女優です! 米映画の女優さんというのは「皆さんお綺麗で。。。」のイメージが多かったが、今や「美貌」だけでは認められなくなったと思う。レニー・セルヴイガーさんといい、子供の頃から見ていた綺麗で豪華な米映画とは、随分変わって来たと思った。

 右腕が痛いのに3時間近く(CF含め)ほぼ同じ体勢で映画を見ていたため、映画が終わって友人と食事したが、まったく右手が使えず、「右手ってこんなに重かったの?」って。。。
 でも、無理してみてよかった(^^)面白いCFが沢山見れた(^@)
ちなみに一緒に行った友人はCFに好きな俳優さんが居たということで大喜び!
 やっぱ、映画は映画館!(でも 痛かった。。。)

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2 コメント

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素晴らしい~ (cyaz)
2005-07-12 00:15:54
kanonさん、こんばんは^^



アカデミー主要4部門を獲得したこの作品、初めてアカデミー作品でその全てに納得の行く映画でした。



俳優イーストウッドよりも、監督としての秀逸な才能は、彼の役者人生から少なからず得た最高の表現の場であったように思います。

スワンクという女優は恐らく誰にもマネのできない、決して流されず常に自分というものを把握している数少ない役者さんだと思います。特にこの作品は彼女の生い立ちにも似ていると彼女自身が口にし、彼女自身の思い入れもあったんでしょう。素晴らしい演技でした!

フリーマン、この人については何も言うことはありません。

『ダニー・ザ・ドッグ』の盲目のピアノ調律師も良かったし!

素晴らしい作品だと思います^^
いい映画。。。 (kanon)
2005-07-14 22:44:22
cyazさま



TB&コメントありがとうございます



「ミリオンダラー・ベィビー 」はどうして見たい映画でした。痛みで上手く手が動かないけど、労災休み(?)を利用して行った甲斐がありました。

映画はcyazさんがおしゃるように、「素晴らしい」の一言につきました(^^)

 私は出来るだけ見たい映画の情報はほとんど入れずに映画を見るのですが、たまたま前日に井筒和幸監督の辛口評価を見てしまって。。。ラストが。。。(**)

衝撃なラストを映画館で知りたかった(+;)



>スワンクという女優・・・常に自分というものを把握している数少ない女優・・・

辛い子供時代を過ごされたんですね。

でも、それをバネに素晴らしい演技!マギー役が彼女だったからこそ、監督もいい作品に仕上げれたと思います。



>『ダニー・ザ・ドッグ』の盲目のピアノ調律師

フリーマンさんは、言うことないですね!

映画やお芝居は監督や主役も、勿論重要ですが、フリーマンさんのようなバイブレヤーがいてこそ、「いい映画」が生まれる気がします。

 今度は『ダニー・ザ・ドッグ』の盲目のピアノ調律師を見ないとね(^^;)