加越能バス 名古屋～高岡・氷見線乗車ほか

この4月より[高速]名古屋・岐阜～高岡・氷見線が大幅に改正されました。
その主な内容は、
１）共同運行会社の岐阜バス撤退、それに伴い名鉄岐阜駅経由便の廃止
２）5往復すべて名古屋～高岡・氷見となり一部所要時間の短縮
３）全便独立3列シートでの運行
４）曜日別運賃の導入で名古屋～高岡・氷見間最安3,000円
となりました。

特に車両面、運賃面での改善が大きく、直接のライバル路線であるイルカ交通（名古屋～高岡）よりも一歩頭を出したような格好です。
そんな訳で改正後、時間帯としてはこれまで岐阜経由便であった名古屋8:00発に乗車してきました。

名鉄バスセンター6番線に出発10分前に入線してきたのは加越能バス706号車。昨年6月導入の中央床下トイレ付独立3列シート、AC100Vコンセント付新セレガです。

●ひるがの高原SA休憩時


さて平日の早朝で乗客はどうか？
7:10に出発した同じ方向に向かう富山行が数名の乗車であったことから、乗車は2～3名かなと言う予想通りの結果でして……　私と他1名の2名の乗客で出発です。
途中、高速道路上に2つの乗車可能バス停があるのですが、予約はないとのことで2名確定です。
バスは、名鉄バスセンター～高速各務原バス停を25分と言う素晴らしい区間時分設定がどうなのかと興味を持ち、近くの名駅入口～（名古屋高速）～一宮IC～（名神高速）～一宮JCT～（東海北陸道・北陸道）～砺波ICと高速道路を走り砺波市、高岡市、氷見市と向かいます。
気になっていた所要時分は名駅入口まで12分掛かったのもあって40分を要し撃沈です。
高速道路走行中は快適そのもので、アッと言う間に休憩地のひるがの高原SAに到着です（9:33）。

　　

ここで12分ほど休憩が入り9:45に富山方面に向け出発です。
ひるがの高原から北に向かうにつれ、周りの山並みには残雪が見えてきます。また白川郷ICを過ぎた辺りから雨になり、外は冬景色そのものになってきます。
富山県に入ると雨はより激しくなります。風も強まって砺波平野を抜けるこのバスも横風にさらされているよう。

富山県側は降車専用となるバス停が城端SAからあるのですが、高岡駅前下車の私が最初（もう一人は氷見営業所まで）なので、それまでの4つは通過となります。
（11:23）所定より17分早くここが降車場？と言う高岡駅前に到着です。

名古屋を出て3時間17分、特にこれと言って特筆するものはありませんが、どうなんでしょうね乗客数。
昨年、休日かつ午前発名古屋行に氷見営業所から名古屋まで乗車しました。
その日は貸切と言った有様、これは想定外でした。

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今回、路線に大幅なテコ入れが行われました。
先にも書いたように、ほぼダブルトラッキングとなっているライバルのイルカ交通に対し運賃面、車両面でかなりのアドバンテージがあります。
また、バスの直行性を無視すると、名鉄バス/富山地方鉄道が運行する名古屋～富山線に対しても、名古屋～富山では、JR乗換えを含めても運賃面では非常にリーズナブルとなりました。

ただ名古屋～富山（高岡）と言う流動がそんなにあるのか、JR特急＋高速バス17往復もの供給が適正なのかはわかりません。
日ごろ見て感じるところ、現状では供給過多の感は拭えません。消耗戦のようで……

しかしながら今後、高速バスが大きく伸びる要素があります。

来春の北陸新幹線金沢開業です。
この新幹線、対東京に対しては素晴らしい時間短縮を果たします。ところが、富山県対大阪/名古屋について見ると、JR在来線特急が大阪～金沢、名古屋～金沢と基本的に金沢で打ち切りとなることから、高岡/富山～大阪/名古屋の移動には、金沢で乗換えが必要となります。おそらく運賃も少し上がるでしょう。
そう考えると、高速バスにとっては、大きなチャンス到来と言えます。
今から1年後のこの時に、果たしてどれだけJRからの利用者を転移させることができるかです。

今回の加越能バスの運賃改訂や車両グレードアップから新たな乗客獲得合戦が始まるような気がしなくもないです。
しかしせっかくのチャンス、この1年後を見据えて2路線4社（最低でも加越能バスとイルカ交通の2社）のタッグで色々検討し、バスに乗って貰う人を増やしていく、共倒れになることのないよう、また高速バス銀座となるような施策を練っていってほしいと思います。

（個人的には、加越能バスのこの路線がそれまで持つかと言ったことも危惧していますが）