何代か前のご先祖さまは器用なひとでお神楽の権現さま(獅子頭)を彫ったり、器には漆を塗り、仏壇さえも自分で作った人である。
頑固親父の父が生まれた頃、というとおよそ100年ほども前の事。
その父のおもちゃにと先祖さまが、小さめの権現様を彫ってくれた。
おもちゃの無い時代、頑固親父も小さい頃に夢中で遊んだ思い出がある。
その後、権現さまはよそに移った。
家々を訪ねる胡四王神楽の「門打ち」を正月に見て以来、孫は神楽に夢中になり連日のようにビデオでお神楽を見る。
他所で大事に保管してくれた権現さまは快く返して貰い、実に50年ぶりの我家へのお里帰りとなった。
神楽に必須の扇も100均で買い、古い手平鉦(てびらがね)も探し出し
近所の友達を誘って連日「神楽のおけいこ」
さては「神楽」の後継者???
早とちりする「頑固親父」である。