岩手の頑固親父

恵まれた自然、環境に暮す 老農のつぶやき、ぼやき

「人口ピラミッド」

2010-04-05 18:10:48 | いなか暮らし

Cimg6475  斜面の松は小学校当時、学校正面に向かう石段の両側にそびえていた。両親に手をひかれて入学したかは覚えていないが大きな松だけは記憶に残っている。今、運動広場として賑わっているがここにもマツクイムシの被害が及び今年の春は緑の松にはならない。

 正三角形に近い形が望ましいと言われる「人口ピラミッド」その形が崩れて久しい。
 今、そのピラミッドは一本の木の形に似ている。頭でっかちに茂った葉(高齢者)と細い幹(少子化)は年々細って一人の女性が産む子は1.37人とか。
 比べて繁った葉、戦後生まれの団塊世代が高齢者層にこれからどーっとなだれ込んで細い幹は今にも折れそうになる。
 今から35年前の研究では2024年に日本の総人口は1億4000万人に達し飽和状態になると警告したが2010年現在1億2700万人、既に人口は減少し始めた。
 ある推計によると2100年あと90年後には明治末期と同じ4800万人まで激減すると言う。
 人口とは気候の変動、医療科学、人間の価値観の変化など種々の要因で止めようのない大きな波として作られていくものらしい。

 作家の松本氏が言う。「人口増にまかせて破壊された自然、人口の減少と共に日本はいま静かに崩壊しつつある。社会が衰弱して行く時その兆候はまず地方に現れる。
 この国を人体に例えたら古くなった毛細血管が詰まり末端の細胞、地方から壊死しつつある。その影響はそう遠くない将来、国の心臓部である大都市の及ぶ。」

 地方、特に農家を取り巻く現象 数年前までは昭和一桁世代に頑張って貰うとしたが現在既にリタイヤ、次は昭和10年代生まれ、ところが10年代生まれもリタイヤが急加速、彼らのリタイヤの後の後継は一部の団塊世代が引き継ぐが以後の農業後継者は極端に減少する。不足するお医者さんより更に少ない。
 3月末から4月始めにかけて地域の各種の農業団体の総会が開かれたが出席者の平均年齢が上昇、役員の引き受け手も少なくなった。

 ぴっか、ぴっかの小学1年生。
 この春、我が集落110戸からたった一人。

コメント
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