蟹沢孝夫のブログ

「ブラック企業、世にはばかる」の著書を持つ、キャリア・カウンセラー蟹沢孝夫のブログ。

GMOインターネット社2021年6月末の株主優待権利付与に関する抗議の意見

2021-10-23 09:45:47 | 日記

 投資を行っているある知人と、GMOインターネット社(9449)の2021年6月末の株主優待付与の対応について意気投合したので、この場で同社に対する抗議の意見を公表したい。

 Twitterで拡散するのが最も影響力があるのだが、Twitterではなかなか全文を掲載しづらいので、このブログで全文を掲載する。賛同される方は、ぜひ拡散にご協力願いたい。

 まず大前提として、株式優待は、優待を提供している企業による一方的な恩典(ほどこし)である。だから、優待条件の設定、付与の判断は、企業側の一方的な判断で決められるものである。 よく、個人投資家目線で、優待条件の「改悪」などと言われるが、それは優待を受ける側の目線での表現である。株主優待付与の条件、優待の内容などをどう決めるかは、資本政策・経営判断の一環として企業が決めた結果に、本来、個人投資家が文句を言う資格はない。

 しかしながら、優待制度(優待付与の条件)の変更にあたり、具体的な条件について、個人投資家を誤認させる情報を出しておき、ある条件を満たせば優待が受けられるものと信じて投資を行わせたにもかかわらず、企業側が一方的に優待付与条件を狭く解釈し、優待から排除してしまう場合はどうだろうか。

 繰り返すが、優待付与の条件は、企業が一方的に決めていい。しかし、誤解を与えるような説明を行っていた場合、その誤解が生じることに一定の説得力や合理性があるならば、企業は、それに基づいて投資を行った投資家に対し、誤解を招いた道義的責任を果たすため、優待を付与して、投資家を保護すべきではないだろうか。

 株主優待はあくまで企業が与える恩典であるが、個人投資家が特定の銘柄に投資判断する重要な判断材料の一つでもある。そこを保護しなければ、正しい情報に基づく投資判断という投資の大原則が崩れてしまい、大問題だからである。

 その一例を挙げる。タイトルに挙げた、GMOインターネット(9449)だ。同社は、2020年11月11日に、株主優待制度の変更に関するお知らせを発表した。その中に、次のような記載がある。

 1単元(100 株)以上を6 ヶ月以上継続保有していることを割当条件とさせていただきます。「6ヶ月以上継続保有」とは、基準日(12 月末日、6 月末日)とその 6 ヶ月前に、同じ株主番号で連続して株主名簿に記載または記録されていることが条件となります。2021 年6 月末日を基準日とする株主優待制度の場合、2020 年12 月末日、2021 年6 月末日の株主名簿に同じ株主番号で連続して記載または記録されていることが必要となります。なお、保有株式を全て売却して買い戻された場合、証券会社の貸株サービスをご利用されている場合などは、株主番号が変更となり、割当対象から外れることがあります

 要するに、よくある継続保有条件を付けたというものである。ただ、この手の条件を付けている企業の判定基準は、半年ごとあるいは1年ごとに、株主番号が同じであるかを見ているケースが多く、端株を持ちつつ優待権利取りの時期だけクロス取引をするような方法で優待を獲得する「テクニック」が巷にあふれていることも事実だ。 その観点で、上記のGMO社の発表を見ると、まさに同じ株主番号を確保しつつ、権利取りのタイミングで1単元以上保有していれば、6カ月の間に一瞬、全株を処分していた期間があっても、株主番号が変わらなければ、優待の割当条件を満たすと読めそうである。

 しかし、今回の制度改正で、GMO社の優待を取り損ねた人がけっこういたようだ。中には、半年前と株主番号が変わっていないのに、なぜ優待が付与されないんだと同社に問い合わせた人もいる。その結果は、半年の間に1日でも1単元未満になる日があれば(一時売却して買い戻した場合)優待割当条件から外れる、とGMO社は回答してきたそうだ。

 しかし、同社の公表資料(上記リンク先PDF)で、どう読んだらそう解釈できるのだろうか。上記の太字部分を改めて読んでほしい。確かに、”6カ月以上継続保有”を字義通り解釈すれば、その間に1日でも100株未満になってはならない、という解釈になる。しかし、それをいちいち確認するのは現実的ではないから、一定のルール(株主番号が変わらないという基準)をもって、6カ月継続保有していると「みなす」ことにした、というのがこの記述の自然な解釈である。しかもなお書きで、株主番号が変われば優待割当はできませんと、念を押している。それを反対解釈すれば、”6カ月以上継続保有”とは、その間に1日でも100株未満になってはならない、ということではなく、株主番号が変わらず、権利取りの時点で1単元持っていればよい、と読めるのである。

 なので、上記のGMO社が繰り出してきた解釈(緑字)は、事前に公表された内容のどこにも書いていない、ただの「後出し」である。

その点でGMO社を追及しても、証券代行業務を担う某金融機関と相談し問題ないとの回答を得ている、誤解を与えたなら謝罪はするが救済(優待割当)はしない、誤解を与えないように今後の表記は検討する、という回答から一切曲げることがないのが現状だ。

 ちなみに、サイゼリヤ(7581)の株主優待については、次のように表記されている。

 100株以上を継続保有していることを割当条件とさせていただきます。 継続保有の確認は、2021年8月末日および、2020年8月末日から2021年8月末日までの 任意の日で株式保有状況を確認させていただきます。

 つまり、継続保有の確認は抜き打ちで行うから、そこで保有していなければ継続保有とは認めないよと書いてあるわけだ。任意の日は、当然聞いても教えてくれるわけがない。これならば、株主番号が同じでも、途中1日でも保有していない時期があれば継続保有とは認めないという理屈が立つ。まさに文句なしのクロス取引対策であろう。

 ちなみに、GMO社もサイゼリヤ社も証券代行は同じ金融機関であり、GMO社と金融機関に対して、そこの記述の甘さを突いた人もいる。しかし、証券代行業者はあくまで顧客に頼まれて仕事をしている身であり、「GMOさん、これはまずいですよ、今回は誤解を生んだ落ち度を認め、優待を広げるべきでしょう」などとは意見できないのだろう。株主優待ごときにコンプライアンスを持ち出すつもりはないが、コンサルティング業務の世界なら、顧客にとって不都合な助言をするのも仕事のうち、的な矜持があると思うのだが、証券代行の世界にはそうした気概はないのだろうか。

 以上を踏まえ、みなさんはどう考えるだろう。GMO社は、サイゼリヤ社のようなつけ入るスキのない優待条件を書くことなく、クロス取引などの抜け道を許す書きぶりを放置しておきながら、その条件を満たしたと言ってくる個人投資家に対し、公表していなかった後出しの条件を出して、優待付与を拒絶するという事実を。

 そんな数千円の株主優待にがっつくなよ、と思うか、それとも、投資家の信頼を裏切って、そこまでケチケチするのか同社は、と思うか、それはそれぞれの判断である。

 本件について、ネットを見ていると、今回GMO社の優待から外された個人投資家は、あーあ、優待のご案内が入ってなかった…GMO社もついにクロス取引対策をやってきたか、と諦めている様子である。この件に関わる個人投資家は、三桁は存在するのではないかと思う。端株+クロス取引で優待を得てきた人たちはもちろんだが、普段は100株以上持っていたのに、半年の間に一時的に売却して買い戻した人たちも、同じ憂き目にあっている。みなさん、本当にこのままでいいのだろうか。このままでは、GMO社はしれっと優待条件をサイゼリヤ社のものに書き換えて、何もなかったことにしかねないのではないか。

 決して、あきらめるのはよろしくない。公表している優待条件を見る限り、株主番号が変わらなければ、自分たちも当てはまるのだと、あなたは思わないだろうか?

 文句を言わなければ、それで済まされてしまうのか?投資家をだましたな!泣き寝入りするなって、みんな声を上げるべきではないのだろうか。


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