蟹・道楽日記

まこヲタ蟹の右往左往を綴る日記

美瑛今更紀行その3

2007-09-09 11:16:20 | ロケ地
そろそろ美瑛の丘からは撤収だ。
「小川麻琴100%」の撮影地は、今度来た時の宿題だ。

車が坂を下り始める。親子の木とその後ろにあった木を
振り返ると、どうもその「後ろにあった木」が気になる。
そこで、坂を降りたところにある「フォトスケッチの丘」
という所に車を停めてもらった。

車から降りて木を振り返ると思わず息を飲んだ。


ビニールハウスがジャマだが、木の位置と丘の稜線が
完全に一致している。
・丘の上の1本の木
・丘から下ってくる道路
の2つの条件が同じ。
道路はまさしく、今我々が下りてきた道だった。


後は↑の照明器具である。
「フォトスケッチの丘」というこの場所だが、どうやらレストラン
のようだ。奥にお店がある。


そしてその店先に同じ照明器具を発見。
手摺なども、映像に写っているものと同じ構造だ。
「小川麻琴100%」は間違いなくこの店で撮影されたのである。

しかしこのお店、CLOSEDの看板が出ているが、定休日という
わけではないようだ。店の周りはかなり荒れ果てており、店の
内部も使用している気配が無い。
休んでいるのではなく、閉鎖されたと考えるべきだろう。
(帰った後ぐるなびに載っているのを見つけたが、特に閉店したという
情報は無かった。しかしとてもぐるなびの写真のような華やいだ
雰囲気の場所ではない。)
丘の見える側へ回ってみると、そちらも荒れている。


もしかするとこのあたりに丘を眺めるためのデッキのような
場所があったのかもしれない。
結局、「小川麻琴100%」の撮影場所も残っては居なかったのだ。

北区さんは「ところてんつき」をもって来るべきだったと残念そうだが
肝心の場所がこれではね。

ふるさとPVの撮影は8年前だから色々な場所が無くなったり
変わってしまっているのは覚悟していた。
しかしまこ愛が来たのもすでに5年前であり、やはり色々な場所が
時代によって変わってしまっていたのである。

丘陵地から降りて、美瑛の市街地に入る。
4月に来た時にも書いたが、北海道の町は人口の割には立派だ。
美瑛町も人口2万を切る小さな町だが、中心部に関しては本州の
小市に匹敵するくらい、道路は立派だし車の往来も多い。
そのメインストリートを進んで町の反対側に出る。この先にあるのが
美沢橋だ。


美しい美瑛川の流れにかかるこの橋も、
「ふるさと」PVに登場する。

この橋の上で中澤さん親子のシーンが撮影された。

この橋を渡ったところでたまたま車を停めた土手。
ここが、飯田さん親子が二人で並んで歩いていたシーンの撮影地。


飯田ヲタの北区さんは夢中で撮影だ。
タンポポが無いか?などと探している。

最後に美瑛駅にやって来た。本当は一番最初に来る予定だった。
美瑛駅は、すっかり観光の町となった美瑛の中心だ。
駅周辺の街路は美しく整備され、綺麗な土産物屋やレンタカー、
レンタサイクルのショップが並んでいて、軽井沢などに似てる。

この駅でも「ふるさと」のPVは撮影されているが、あれから
真新しい施設が増えたので当時の雰囲気がなくなってしまった。
ヲタは嘆くが、もちろん地元の人は知ったこっちゃない話である。

ちょうど列車が到着する頃で、駅周辺は利用客が結構いた。
駅舎の外では学校帰りの男女高校生たちが車座になって
のんびりと煙草を吸ってる。都会だったらDQNめ!と冷たい
視線を浴びせるところだが、田舎の子だとどうも憎めない。
彼らの方が、我々なんかよりもはるかに地に足のついた
人生を歩んでいくのだろうと思う。

中澤さんが立っていた駅名票。
後ろの綺麗な建物はもちろん当時は無かった。

富良野行きの2両連結の列車は出発していった。
それを見送り、この今更美瑛ツアーを終了とした。

今夜の宿は札幌である。
これから延々と戻るわけだが、お腹も空いてきた。
ということで、どこかで何か食べたいが、いい店をしらない。
誰からとも無く、「じゃあ旭川ラーメンでいいじゃん」という
話になった。車は旭川市内へ向かう。

駐車場もどこが空いているのか分らない。
そこで、旭川市民文化会館の駐車場へ入った。
4月に娘。コンで訪れた会場だ。
今日は特に催しが無いようで、閑散としている。

「懐かしいねー」などと言うが、考えてみれば前回来てから
まだ4ヶ月程しか経っていない。
入ったお店は、これまた前回と同じ「蜂屋」だ。



ていうか、「前回滝川と旭川は行ったから、今回は美瑛にしよう」
とう話だったのにね。

美瑛今更紀行その2

2007-09-06 22:18:47 | ロケ地
留辺蕊神社を後に、車はいよいよ「丘の町美瑛」の心臓部に入る。
神社に来る際に目標とした「西美の杜美術館」は、元々は閉校になった
西美小学校である。この西美小学校では、ふるさとPVにおける石黒さん
親子のブランコのシーンが撮影されている。
他にも美沢小学校では同PVの保田親子のシーンを撮影。
先ほど立ち寄った美馬牛小も合わせて、要するに美瑛のふるさとPV撮影
地を巡るヲタツアーは、実質的に小学校巡りとなっているのだ。

しかし我々が今向かっている小学校は、ふるさとのPVには出てこない。
いよいよここからが今日の本題。
「『BSまるごと大全集100%モーニング娘。高橋・小川牧場体験』
のロケ地を巡るツアー」
なのだ。

だいたい、美瑛旅行をネタにしたヲタのブログは沢山あるが、このNHKの
神番組について触れる人はほとんどいない。
たまに文中で「そういや小川と高橋も来た事があったね」程度で済まされて
しまうのである。そうですか、5期はそんな扱いですか。
それなら我々が行って、ちゃんと書かなければならない。

訪れるべきはまこ愛が牧場体験をした「岩田牧場」と、同じく番組に登場した
「美田小学校」である。小学校は地図に出ているし、牧場も近くにあるだろう。
これらの場所へ行き、外から写真を撮って(もちろん牧場内部に入るには
許可がいるし、お願いすること事態迷惑だろう)終りだろうが、それだけでは
あまり面白くないと思う。

そこで「『小川麻琴100%』のロケ地を探そう!」という
もう一つのテーマを用意しておいた。
小川ヲタで小川麻琴100%を最近見てないという人は、もう一度見て欲しい。
きっとニンマリせずにはいられない。


「おーいここだよぉ」と間抜けに登場するシーン。
そう!この場所を探そうというのだ。


「アフォの子」というキャラを確立したインタビュー。
後ろの丘に木が1本立っている。これが目印になるかもしれない。


見えにくいが、麻琴の後ろに車が走っている。丘から下ってくる道路。
これも目印になる。


食卓に乗せる蓋を説明する麻琴。ここで右の手摺に注目。
丸い照明器具が付いている。つまりここはどこかのテラスか展望台。
あるいは遊歩道のような場所ではないか?

これだけの材料でロケ地が分るかどうか?
こういうテーマを持たせるとロケ地巡りは面白くなってくる。
(他の人が訪れた場所をただなぞるだけじゃ、正直物足りないからね)
そこで走りながら、丘の上に1本立つ木を探すようにしていた。
しかし北区さんが「あそこにもあるよ」「ここにもあるよ」と指を指す。

「丘の上にポツンと1本樹が生えてる」という光景は、美瑛では
ごくありふれた光景だ。さすがにハードルは高い。
しらみつぶしに見ていく時間は無いので、とりあえず当初の目的地の
美田小学校へ向かって行った。

あと少しで美田小ということろで目の前に「岩田牧場」の看板が見えた。
あわてて車を止める。


岩田牧場さんの看板。
その前の道路が、番組の冒頭でまこ愛が手を繋いでいた道路だ。




岩田牧場に手を繋いで現れるまこ愛。
このシーンこそ、まこ愛のベストショットだろう。


おみやげに牛乳を貰って帰っていくまこ愛。

この先に、美田小学校がある。

北海道の酪農が厳しいと聞いていたので、岩田牧場がなくなっていたら
どうしよう?と心配していたが無事に現在も続いているようだ。
奥のほうではトラクタが作業をしているようだった。

それでは美田小学校へ行こう。もうすぐそばのはずだ。
車を走らせて数秒後に、美田小学校の校舎が見えた。

近い!

岩田牧場と美田小って、お隣だったんだね。
歩いても2分くらいだろう。北海道みたいに隣の家まで数百メートルなんて
のが普通の地域で、この学校の近さは凄い。岩田さんのお子さんは、
休み時間に家に帰れたのではないか・・・・

美田小まで歩く2人
当然、このシーンは牧場から車で移動して、撮影用に学校の近くから
歩き出したと考えていたが、この距離だと二人とも牧場から直接歩いて
やってきたのだろう。手を繋いで。

後ろに見えている牧場施設が岩田牧場だ。


美田小前の無料野菜販売所を見物するまこ愛。
ズッキーニやプチトマトを売っていた。


現在その販売所は跡形も無く撤去されている。

先ほどから美田小と書いていたが、正確には「旧美田小」である。
この小学校は平成17年3月をもって、閉校となったのである。
西美小学校は美術館になったが、この学校については特に施設が
利用されている様子は見えない。


先ほどから美田小と書いていたが、正確には「旧美田小」である。
この小学校は平成17年3月をもって、閉校となったのである。
西美小学校は美術館になったが、この学校については特に施設が
利用されている様子は見えない。

玄関の中にあった「さようなら美田小学校」というパネルによると、
この学校が開校は明治42年だという。1909年だからほぼ100年前だ。
その頃からこの辺の開拓が進んでいたということだろう。
先程訪れた留辺蕊神社を始め、古い小さな神社が沢山あるこの町は
古い歴史が残っているのだ。

まこ愛が子供たちと遊んだ体育館。
学校の建物はまだ新しい。


「ねばり強くがんばる子」の標語もポツンと残っていた。



子供たちの作った農園を見学するまこ愛
この農園では、生徒と先生方がトマトやズッキーニを作っていた。


現在の様子。
急速に自然に戻りつつある。



太陽がかなり傾いてきた。次は再び「ふるさと」PVロケ地である
「親子の木」である。この木はふるさとPVの象徴的シーンを撮影
している場所だ。
「親子の木」は名所なのであちこちに案内標識が出ている。それを
たよりに進んでいくと見つかった。

夕方時で逆光になってしまって見にくいが、2本の木の間に
小さな木が1本立っている。ちょうど親子が子供を真ん中に
並んでいるように見える。だから「親子の木」なのである。

この親子の木の下まで農道が伸びている。しかし車での進入は
農作業に支障が出るので止めて欲しいと看板が出ている。
仕方ないので近くに車を止めて、歩いていくことにした。


親子の木まで伸びる狭い農道

すぐ近くに見えている親子の木だが、歩いていくと結構距離があった。
数百メートル歩いてようやく到着。ここがふるさとの聖地。


右側にゴチャゴチャとあるのが親子の木である。
重なっているので3本の木であるとは分りにくい。
奥に移っている1本の木は、また別の木である。親子の木から
少し離れて立っている。

「ふるさと」撮影時は道路は未舗装だったが、その後早い時期に
舗装されてしまい、撮影当時を再現することは出来なくなって
ヲタには不評のようだ。まあ地元の人には知ったこっちゃ無い話。

歩いて車に戻る。
歩くのが面倒くさいなと思っていたのだが、この歩いた時が
一番北海道の大地を感じた時間だった。土の匂いがするし
風を感じるし、何より周囲の風景が素晴らしい


「空が近いね」と北区さんが言ってた。
本当にそうだと思う。手が届きそうな青空。

美瑛今更紀行その1

2007-09-03 21:50:59 | ロケ地
モーニング娘。10年記念隊のコンサートが札幌で行われる。
当初参戦予定は全く無かったのだが、7月に飯田さんの産休が発表され、
このコンサートがラストとなった。
俺は別に飯田さんのファンではないのだが、最近は何かと縁があった人だ。
是非見に行くべきだろう、とバスツアー後に参戦を決めた。

格安ツアーを使ったため、前日に北海道に飛び、コンサート翌日の夜に
帰るという日程になった。4月に娘。ツアーのために組んだ日程と同じだ。
4月の北海道旅行では滝川へ行って食道園を初体験。夜はナイトインという
ヲタ王道コースを歩んだ。翌日は旭川でコンサートも見た。

「前回は滝川と旭川に行ったけど、今回はどうしようか?」
いつものように北区さんと相談した結果、「美瑛に行こうぜ」となった。
例によって出発直前の思い付きだ。

美瑛とは、モーニング娘。の「ふるさと」のPVを撮影した場所である。
画面に現れる雄大な北海道の風景が印象的だ。
このPVの撮影地に行って、同じアングルで写真を撮ったりするのが
ヲタの北海道旅行の定番になっているようだ。

そんな美瑛であるが、実は美瑛がどこにあるのかすら今まで知らなかった。
漠然と、「あんだけ雄大な風景なんだから、北海道のなかでも辺境と言える
都市から離れた場所なんだろうな」と思っていった。
ところがあらためて地図をみると、美瑛町は旭川と富良野の間にあり、旭川
から車で30分程。旭川空港からは数キロしか離れていないことを知った。
なんだ意外に便利な場所にあるんじゃん。

前回と同じく、北海道在住のスペシャリストである2号さんが、車を出してくれる
ことになった。2号さんが来てくれるなら心強い。ゆっくり美瑛見物しよう。

と、思っていたら実は2号さんも美瑛は行ったことがないとの事。
そして北区さんも飯田ヲタのくせに美瑛についてはほとんど知識がない。

そこで美瑛を訪れたヲタのブロクをあちこち巡回した。美瑛は「聖地」とも呼ばれ、
訪問記を書いたヲタは沢山いる。それらの記事を片っ端からプリントアウトした。
それが、出発前夜である。
翌朝4時起きのはずなのに、終わったのはAM1時を回っていた。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「滝川には前回行ったから」美瑛観光を計画したのに、結局また滝川ICで
降りて食道園に行ってしまったのだ。ランチで昼食。
そこからは一般道を使って美瑛までのドライブ。
滝川-芦別-旭川-美瑛と、ずいぶん遠回りなコースを通り、ようやく
美瑛町に入ったのは午後3時を過ぎていた。

まずスタート地点として美瑛駅を目指したはずなのに、曲がる道が分らずに
飛ばしてしまい、結局一つ南の美馬牛駅まで行ってしまった。
ところが、最初にこの駅に来た事が吉と出る。


この小さな駅が、なっちが列車を待っていた駅である。




”ホームに立つなっち。その向こうのカーブから列車が現れる。”
というシーンはこのアングル。



こっちは反対側。
画面奥の線路が合流してその先へ続いている箇所を
石黒さんが歩くシーンがある。

小さな駅だが、制服姿の警備員のおじさんがいた。他の観光客に案内を
している。我々をモーヲタだと知ると、「ここでなっちの真似をする人は
10人目くらいだよ」などと言われる。ちょっと赤面してしまう。
駅舎のなかには観光チラシがあるのだが、その中に美瑛ロケ地巡りなどと
いうヲタのブログをプリントアウトしたものが置いてある。
昨日の夜印刷してきたものとほとんど同じだ。
本当にロケ地巡りするヲタは沢山いるんだな。

そういうことなら遠慮なく、おじさんに「神社」の場所を聞く。
神社とは「留辺蘂神社」のことで、後述するが「ふるさと」PVのロケ地だ。
地元の小さな神社なので地図やパンフレットにも載ってない。
おじさんは「神社」と聞いただけで「それなら西美の杜美術館の近くだよ」
と教えてくれた。俳優の榎木孝明氏が絵も描いており、その絵を展示して
いる美術館なのだという。この美術館は観光地図にも載っているので、
そこを目指せば良さそうだ。

おじさんによると、この周辺でのロケは本当に多いらしい。
ついこの前も「牛に願いを」のロケがあったし「でぶや」のロケもあった。
また、この駅は毎年SLを運行する時期になると、大勢の鉄道マニアで
溢れかえるらしい。
「SLは先頭で煙出してるだけで、実際は後ろに付いてる機関車が列車
を動かしてるんだよ、カメラ回ってないところではSLも煙ださないよ」
などと夢のないことを教えてくれる。

なんだか名残惜しい感じがしたが、先へ進むことにした。
この駅からすこし進んだところに、美馬牛小学校がある。
れっきとした小学校なのだが、観光マップにも乗っていて訪れる人も多い。
そしてここは、「ふるさと」の飯田さんのシーンに使用されている。


美馬牛小学校
少し離れた場所からもこの塔は見える。


飯田さんが見つめていた石碑
もちろん北区さんは同じ場所に立ったりする。



このグラウンドでは市井さん親子のシーンを撮影。

さて、美馬牛駅おじさんの教えに従って、留辺蘂神社へ向かおう。
道中、何箇所か神社がある。もし場所を聞いてなければ一つずつ見ては
「ここかな?」「ここじゃないな」などと検証する羽目になったはずだ。

教えられた美術館の近くに、果たしてそれらしい社があった。
車を止め、ドアを開けると蝿が車内に入ってくる。蝿の多い場所だ。


この蝿だらけの神社こそ、ふるさとの最後の幻想的なシーンの撮影地である。



ここで花火をしたかった。


訪れたヲタは「なっちと結ばれますように」とお祈りするらしい
俺はそんなこと願いませんけどね。(むしろマコたーん!)
この隣には・・・

これ、土俵だよね?
後ろの雄大な風景と、ちょっと合ってない感じもするけど、
意外に古いものが残ってる町だと思った。


この辺まで来ると、景色は益々雄大なものになっていく。
美瑛がロケ地に選ばれるのは、この光景が、羽田空港から実質2時間
程で来れる場所にあるからだろう。
旭川空港からは車で10分程だというし、飛行機の便も沢山あるから、
日帰りロケも十分可能だ。

さて、さいたま日報から飛んできた方はこの先が気になるかもしれない。
出し惜しみするわけじゃないが、今回はここまで。