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かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

大乗仏教の誕生

2021年07月12日 | Books
昨日の雷雨はすごかったが、今日は、どうか。
梅雨明けは近い。



仏教関連の本は、難解なものが多く、心配だったが、本書は、その中では、わかりやすい方だった。それでも、もやもや館は残ったが。

著者は、1925年生まれ。本書は、元々1983年に著された。
今回、入手しやすい文庫となり、書店に並んでいた訳だ。

仏教の起源から、大乗仏教にどう展開していったかを、他宗教との関係も考慮しつつ、考察する。
最初は、キリスト教と仏教、ゾロアスター教と仏教との関連を考察。
福音書や、ゾロアスター教のアヴェスターと、仏教で伝わる逸話との共通点が多く、かつては、仏教の方が古いから、仏教からキリスト教が生まれたのではないかと議論されていたらしい。
ただ、その後その議論は、廃れ、影響が見られないことはないが、起源の段階では、直接的な関係はないということに落ち着いたようだ。

大乗仏教と小乗仏教は、似て非なるものという印象があったが、本書を読むと、廻向という考え方から、大乗仏教をとらえれば、根っこは同じではないかと説く。
小乗仏教では、自分で努力して、悟りを開くことを説くが、その悟りを開いたブッダが、廻向の考え方から、拝む民を救ってくれるというのが、大乗仏教と言えるのか。
(悟り⇔廻向)=空という構図か。

まだまだ理解できていないが、仏教がインドにとどまらず、ユーラシア大陸全体に共通する思想を背景に展開・発展してきた。
コメント
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