オリンピック広島誘致話は「角が立つ詰将棋」

　おはようございます。
　朝、２歳の長男に起こされ、「サンタしゃん、（プレゼントを）どこでこうてきたん？（どこで買ってきたのか）」と訊かれたkanessy（カネッシー）です。
　ＪＲ広島駅のハートインで買ったんじゃないかとは言いませんでしたが。(^_^;)


□広島、単独立候補で調整へ　20年夏季五輪招致（中国新聞）

　正直、私はこのオリンピック誘致の話を、誰かさんの県外出張とマスコミ露出のネタ以外の何ものでもないと思っています。
　長野で知事をやっていた現職国会議員とか、宮崎のマンゴー売り知事に近いビジネスモデルです。
　唐突に現実を無視した方針を示して立場のある人間を困惑させ、結局、人のせいにしてみたり、できない理由を外部に言わせたりして、記者会見で残念がってみせる（＋「本当にやる気があったのか」についてツッコミを入れる記者に悪態をつく）というのは、誰かさんのいつものパターンです。
　例：「チーム・エンティアムからの報告について」

　政治的メッセージは強い一方で、常に「賛成」か「反対」かの二項対立なので、広島・長崎共催のオリンピックの誘致に疑問を持つ人や現実的な課題を指摘する人は、まるで核廃絶に反対している人間のように言われることとなり、とんでもない後味の悪さが残ります。
　「開催は難しい理由を言う＝平和・核廃絶に反対」とヒステリックに捉える姿勢はやめた方がいいです。
　胡散臭さが倍増しますから。

　基本的に、オリンピックを誘致ができなくても誰かさんは全く困りません。
　むしろ、来てもらったら「夕張化を防いだ」という失礼極まりない言い方をして自慢している財政状況が悪化するので、実は逆に困るかもしれません。

　ちなみに、「オリンピックが誘致できれば、地元に莫大な経済効果があるじゃないか」という話がありますが、広島の人たちはアジア競技大会で懲りています。
　効果は非常に限定的なものですし、負担の面がとてつもなく大きいものになります。
　初期投資の面だけ見ても、これだけのイベントを開催できる広告代理店を考えると、まず地元ではあり得ません。東京の大手２社でもてこずるであろうとんでもないレベルの案件です。なお、従事する人については、地元で調達されるとは思いますが、「理念（・・・）」からすれば、ほぼ「ボランティア」として借り出されることでしょう。
　そして、競技場の建設などについても、公共工事の発注案件のほとんどが予定価格の３分の２強（調査価格ギリギリ）で落札されると言われている広島市の「広島へようこそ！ダンピング大歓迎！赤字受注ウェルカム！」な入札制度では、当然、地元建設業者が恩恵を受けることはありません。東京資本が取る可能性が高いですが、取ったとしても、ほとんどコマーシャルの意味での奉仕活動に等しい状況になると思います。
　当然、開催地の地元企業に対し、社会貢献の名のもとに協賛金や寄付も求められると思いますが、自動車関連産業はこれから急激な変化が求められる時期ですし、決裁権のない支店が多い広島にはそんな余裕はありません。（そもそも、企業は税金を納め、雇用しているわけで、まっとうな商売をして存続し続ければ立派な社会貢献）おそらく、「全世界に向けて寄付を募る」という妄想も膨らんでいることでしょう。

　宿泊施設も今のままだと絶対的に足りません。じゃあ追加するかといえば、オリンピック後を考えると考えるだに恐ろしい。まさか、中央広場に仮設テントを張って・・・とか、移動手段をどうするのかとか、防犯の面は大丈夫なのかとか、ちょっと考えただけでも解決すべき課題が多いのが現実です。

　いずれにしても、この話、地元はとてつもなく冷静です。


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Kanessy's blog
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