ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

兼題は〝梅雨晴〟と〝梅雨明〟

2020年07月13日 | 俳句

 昨日は雨も一休みかもと、朝の雲が垂れ下がった空を見ていたらやっぱりだんだんと明るくなってきました。じゃあ、洗濯しなくっちゃと始めたのはよかったんですが、やっぱりダメ。ひどくはないのですが昼過ぎからパラパラと…

 結局お風呂場に干して、電気の深夜料金で乾かすことにしましたが、今朝の様子ではまあまあかな。でも、厚手のものやジーンズは洗いませんでしたものね…。

 まだ体験したことのないものの一つ。最近やたらと見かける〝コインランドリー〟。聞くところによると布団や毛布などの大物も洗えて、大型乾燥機でフワッと気持ちよく乾くという。一度試したいと思いつつ…。こんなに増えるということは需要があるということでしょうからね。

 ところで、このところ大雨洪水注意報やその被害などに気を取られていたら、なんとコロナの感染者が東京ではうなぎ登りになっているとか。いくら土用の丑の日が近いからといっても、これはいただけませんよね~。

 ニュースを見ると東京では、4日連続の200人超えとなっているようす。小池都知事は、東京都で12日に確認された新型コロナウイルスへの感染者は206人、その詳細はこれからとしたうえで「20代、30代が7割を占めていると聞いている」と話したようす。

 また、文京区の区立保育園では、11日に保育士1人と園児18人の感染が明らかになり、すでに判明していた3人を加えると、この園の感染者は合計園児20人、保育士2人の22人なんですって。区では引き続き、家族ら濃厚接触者の調査を進め、対象者への大規模な検査を実施し、感染拡大を受けて22日まで休園を延長するとも。

 更に、12日、千葉県で浦安市の病院でクラスターが発生したことが確認されるなど、緊急事態宣言解除後で最高となる31人の陽性者が確認されたほか、埼玉県で31人、神奈川県で23人の陽性者が確認されており、大阪府でも32人など、全国で合わせて407人の感染者の発表がありました。このように規制緩和が進むほどに首都圏での感染が拡大しているということが裏付けられるような形となっています。

 そこで、西村経済再生担当相が記者会見で、東京、神奈川、埼玉、千葉の4都県で新型コロナウイルスの感染者が増加傾向にあることを受け、対策を強化するため、今後の状況次第で4都県に新型コロナ対策の特別措置法に基づく休業要請を求める考えを示したと。それで少しは効果があるといいのですが、今度は事業所などの死活問題が発生する…。〝あちら立てればこちらが立たぬ〟です。

 世界の感染者のグラフをみても、これはもう日本の比ではなく、終息どころか沈静化さえ全く見られずただひたすらに上昇し続けています。累計感染者数が1、230万人以上、死亡者数は55万人以上と、なんとも怖ろしい数字。死亡者などは前日に比べると +5,289となって、下火になる様子はどこにも見られません。同じコロナウイルス感染症であるSARSを見ると、2002年末から2003年5月頃までの約6カ月の流行であったことが分かっていますが、SARSが6カ月で終息したのは、集団免疫が構築されたからなのか、季節が変わったからなのかは分からないと。だから今回の新型コロナウイルス感染症の季節性変動については、南半球での疫学状況や、一年を通しての流行状況が今後どのように推移するかを今しばらく見守る必要があると。果たしてこの状態がいつまで続くのでしょうか。全くコワイ!話。

 それでは、ここで少し話を変えましょうか。10日土曜日、毎月ある午後と夜の部のダブル句会での話。兼題は午後の部が〝梅雨晴〟、夜の部が〝梅雨明〟でした。どちらも今の時期のもので実感があるはずでしょうが、やはり現在梅雨真っ只中ですので、〝梅雨明〟の兼題の方が難しかったようです。

 今の大雨の様子やちょっと止んだときの晴間などはすぐに想像して、その体験を句に詠めるもにの、梅雨の明けた時の実感は去年のことになりますので、なかなか想像できないんだと…。たとえ想像できたとしても、頭で考えることなので通り一遍の平凡なことしか浮かばないんでしょう。

 ではちょっと出た句を見てみましょうか。

 「梅雨明」に対して、〝鳥の声が高くなる〟〝日差に蒸す〟〝押入れの掃除〟〝土塀に残るしとり〟〝快晴の空〟など…。「梅雨晴」には、〝洗濯〟〝掃除〟〝庭手入れ〟など。そこに因果関係が見え隠れしたり、また当り前のことばかりでした。それで一応の句は詠めますが、それらはみなよく言われる〝ただごと俳句〟というものになってしまうのです。

 そこを乗り越えていくのは非常に難しいことですが、それに挑戦しなくては俳句の伸びは止まってしまうでしょう。特に取り合せの句を詠むときはそれなりの意外性がほしい。そこに何か〝驚き〟や〝発見〟があると、その句は生き生きと輝きます。かといって、余りにも飛躍しすぎるとさっぱり分らないということに。要するに〝ほどほど〟ということが大切ですね。

 それでは、面白い句がありましたので、その句、〈梅雨明けや夫禁煙の三月経ち〉について…。

 梅雨明けと夫の禁煙はある意味関係がないですよね。まあ今の時勢から考えると、禁煙を始めたのはコロナの影響…特に志村けんさんの死亡からかも。しかし、禁煙はいつでも始められますからそれは考えずともいいでしょう。梅雨は大体1ヶ月で明ける。それなのに夫の禁煙はもう三月も続いて…、という妻の驚きというか感心したというか…その気持ちが窺えて、その後の様子を期待しますよね。これがずっと続いてほしい…この梅雨明けの空のように…と。

 いかがですか?。夫婦生活のある一齣を切り取って、季語の「梅雨明」がほどよく効いているでしょう。

 ただ私はこの句にはちょっと不満!どこか分かりますか?最後の〈経ち〉です。ここでこの句の魅力は半減。これを言ったばっかりに、残念ながらこの句は散文的になり説明くさくなってしまったのです。そこで、次のように、〈梅雨明や夫禁煙の三ヶ月〉と添削しました。この違い分りますか?分る人は大したもの。〝才能あり〟ですから、俳句を始めましょう。(笑)

 ところで、〝夫〟は「つま」と読みます。最初にこれを覚えた初心者の方で、夫でも妻でも俳句ではそう書くものと思い込んで、この日も〈梅雨晴や車庫掃き洗車夫を呼び〉という句を出されていました。そこで、作者に〝車庫掃いたのは誰?〟〝はい、僕〟〝じゃあ洗車は?〟〝もちろん僕〟〝そう。ならば夫を呼んだのは誰?〟〝そりゃあ当然僕ですよ!〟と…もう大笑いでした。梅雨のじめじめした教室がパアッと明るくなり、確かに〝梅雨晴間〟でしたよ。この句最高齢86歳の人の作、〝男は黙って…〟どころか喋りすぎなんですが、でもみなさん大真面目ですから、楽しかったです。

 久し振りの梅雨晴なので、キレイに洗車してどこかへ…ということで、妻を呼んだということでしたので、〈梅雨晴や洗車終りて妻を呼び〉と直し…、(^-^)/ごちそうさまでした!

 この二句ともに、これぞまさしく〝男は黙ってサッポロビール〟の話なんですが、お分りになりましたか?

 写真は、〝ボタンクサギ〟。普通の野山で見かける〝臭木の花〟は初秋の季語ですが、この花は季語になっていません。同じ臭木の仲間なので、葉が臭いように思われますが、葉や枝を切ったり、すりつぶしたりしなければ問題なく、むしろ花は、よい香りがします。

 濃い色のツボミと淡いピンクの小花が集まり、15cmほどの大きな手毬状になり、葉色も花を引き立てる濃い緑色で、観賞価値が高い見ごたえのある花木です。

コメント (9)
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