老麗・美しく老いる

「美しく老いる」を余生の目標として、そのあり方を探る。

二代目

2009-05-06 06:31:31 | Weblog
昔、
親族中心の小規模企業の経営指導をしていた時、
「社長が四十歳代になったら
遺産相続を開始しなさい。
そして、
五十歳代で銀行に息子の顔を繋ぎ、
六十歳代になったら息子に経営を移譲しなさい。」
という指導をしてきた。

「死ぬまで俺が、俺が」
の経営者が多い小規模企業にとって、
次期経営者の手腕が企業の死命を制するからである。
 
黒松の芽欠きをしている。
樹形が固まった庭木は、
成長を極力抑制する事がポイントとなる。
だから大きな芽は欠き、最も小さい芽を残す。

時々、
枝の先端から何センチか元へ寄った所に
小さな芽が出る事がある。

本当は、
この芽を最も大切にしなければならないのだが、
その芽が誠にデリケートで、
葉を削ぐ時のほんの少しのストレスにも欠けてしまう。
 
いま、議員の世襲制が問題になっているが、
創始者や先代の強さに比べて、
二代目のひ弱さやスケールの小ささが目立つ。

背水の陣を経験せず、
必死の覚悟も無く、
生き延びて来てしまったからであろう。