老麗・美しく老いる

「美しく老いる」を余生の目標として、そのあり方を探る。

時の微笑みー平凡な朝

2009-04-09 07:11:04 | Weblog
卯月の朝日は無謀だ。
ことわりもなく、東窓から入ってきて枕を揺する。

緞帳のように南の雨戸を開けると、
雀たちの歓喜の歌声が飛び込んで来る。
おや、もう、びばりの声も聞こえる。

二階のベランダから眺めると、
見渡す限りの麦畑。
胸を開いて緑色の空気を満たす。

朝日が待ちきれずに桜花の梢でいらいらしている。
「そんな顔せずに、今日もよろしくお願いしますよ。」
手を合わせ、ちょっとだけ頭を下げる。
時間がおだやかに微笑む。

平凡こそ至福の時だ。