老麗・美しく老いる

「美しく老いる」を余生の目標として、そのあり方を探る。

歌を忘れたカナリア

2009-02-27 07:27:21 | Weblog
「歌は愛だ」と作曲家の故・服部良一は言う。

「別れのブルース」「蘇州夜曲」「湖畔の宿」「青い山脈」など、
どれも歴史に残る名曲。
哀愁に満ちたポップス(軽音楽)曲が特徴的だ。

歌謡曲は、喜怒哀楽の情を歌うが、
どんな激しい怒りや深い哀しみの情も、
心底にしっかりとした「愛」がある。
それは、
他人に対する「愛」というよりも、
本質的な「人間愛」であり「自分愛」なのだ。
 
私は、童謡を歌っているが、
童謡は「心のふるさと」と言われている。
「ふるさと」ということは
「誰の心にもある」ということだ。
その証拠には、童謡を歌うと必ず
観客席の皆さんも一緒になって歌い出す。

最近、親が子を殺し、子が親を殺す。
大企業の派遣切りで
職と食・住を失った人達がいる。
荒んだ世の中になってしまったが、
人々の心に
「人間愛」や「自分愛」が薄くなってきている。
「心のふるさと」を見失ってきている。
歌を忘れたカナリアのように・・。

歌には、力がある。
今、歌が必要な人々が多い。
そうした人々に、歌わせてやりたい。