kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

話をする3

2016-05-26 | 陸上競技
更に続き。

男子に引き続き女子にも話をしました。これも話した内容とそれ以外を書いておきます。

女子、何度か書いていますが「上が狙える」状態になっています。それがどうなのか。周りからすれば「強い選手が来たのだから当たり前だ」と言われるかもしれません。昨年の県新人では4継で56秒かかっています。県体は1-2走のオーバーゾーンで失格。笑っていました。これに関して厳しく指導した記憶があります。力を出し切れないで終わっているのには大きな原因があるからです。明らかに甘い部分がある。「次は上手くいく」と考えているようでは次はないと思っていました。新戦力が整いいきなり「台風の目」となる。ここにどれだけの意味があるのか。

これも適切かどうか分かりませんが。「力があるから勝って良いわけではない」という話をしました。前任校の話も含めて。前任校、県内ではある程度「強豪校」という見方をされていた気がします。女子は毎年のように4継とマイルで中国大会に進む。表彰台に上がるのも珍しくない。それなりに練習をしていましたから「勝ち上がる」というのは当然という部分もありました。指導していて「過去最高の水準」で練習ができた時があります。本気でマイルでインターハイを狙っていたときですね。その時は多くの先生方から「インターハイ」の話をされていました。県外の先生からも。本当に応援してもらっていました。残念ながら届きませんでしたが本当に良い選手が集まっていました。

翌年、チーム状態は最悪。チーム内に不協和音しかありませんでした。3年生女子は2人しかいませんでしたが一切話をしない。中心となるべき選手の取り組みに波がありとても「応援してもらえるチーム」ではありませんでした。県選手権の時にあまりにも酷いので激怒。その時はマイルで優勝しました。力はあるのです。が、それを出すことができない。県総体のマイル準決勝、3年生2人を1走と2走に配置しました。チーム事情として200mで優勝を狙う選手がいたのでその選手をアンカー配置して楽をさせるためです。が、1走と2走のバトンパスを失敗。落としました。マイルでバトンを落とすことなんて通常考えられません。更にはそのバトンを2走が拾おうとしない。「拾え」と大声で叫んで再スタート。通常であればそれを取り戻すべく全力で前を負うのですがそれさえしない。尋常ではなく遅い。その後3走と4走が必死に追いかけました。なんとか着順で残ってぎりぎり決勝。あり得ません。

その後、尋常ではないくらいに激怒しました。決勝では4分2秒で走って2位となり中国。力があるのでそれを出せば中国には進むのです。が、本当にこのことに「意味があるのか」とかなり葛藤しました。書きながら当時の記事を読みなおそうと思ってみたら何も書いていませんでした。酷い・・・。どれだけ酷いことがあってもblogは書くようにしていました。が、この年は本当に何も書いていない。書けないような内容だったもありますが・・・。

1週間

これがこの時、県総体から1週間経過してのblogです。前後を読んでみましたが私自身本当にやる気を失っていた気がします。これほど無力感を感じながら指導をしていたというのは・・・。繰り返しになりますが「競技力」はありました。が、それに見合うだけの「心」が足りなかった。とても「応援します」と言っていただけるレベルではありません。恥ずかしくて中国大会を辞退するべきではないかと考えていました。「勝ってはいけない」というチーム状況でした。忘れられません。


こんな話は選手にはしていません。が、「中国大会を本気で狙っているチームにおめでとうと言ってもらえるかどうか」は大きいと思っています。もちろん決勝で7位になったチームがいたら素直に「おめでとう」とは言えない。一生懸命にやっているなら尚更です。が、それでも「このチームに負けたのなら仕方ない」と思ってもらえるかどうかは大きいと思っています。「力があるから勝つ」というだけではない。本当に一生懸命にやっていてそれを周りも理解している。適当に練習していたり、チームが「同じ方向を向いていない」状況であればやはり「勝つ意味がない」のではないかと。当時のblogを読んでみると本当に葛藤があったと思います。「勝ってはいけないチーム」が勝ったことにより悔し涙を流したチームがいるからです。それに何の意味があったのか。

今の女子、当時と比べると全く違います。1年生中心ですが「強くなりたい」という気持ちが大きい。こちらが話をすればある程度は感じてもらえます。良いチームになっていると思っています。それでも「力がある」という部分だけで勝ち上がりたくはないと思っています。競技に対して一生懸命になれているか。苦しんでいる選手に手を差し伸べることができるか。学年は関係ありません。スタートラインに立てば1年生も3年生も同じ。だからこそ「チーム」としての活動の日が浅いうちはしっかりと取り組まないといけない。こういう「心」の部分を徹底しておかなければいけないと思っています。

「力がある」ことで本人も周囲も「勘違いしてしまう」部分が出てきます。そうあって欲しくない。みんなで同じ目標を持って戦っていく。勝ち上がっていく。その気持ちが持てないようではレースに出る資格すらないのではないかと思っていました。力があるからこそその部分を徹底しなければいけない。

この話も繰り返しになりますが「来年はない」と思ってやる必要があります。若いチームだから今年は焦らずにやればいい。よく言われます。分かってはいます。が、今年の県総体は今年しかないのです。「来年があるからいいや」と思ってやっていたら来年も同じ感じになると思います。目の前のレースにどれだけの力を注げるか。ここが重要なのです。「次」は考えません。「来年はインターハイに行こう」とも考えません。やるのはまず「今」です。今年、インターハイを狙う気持ちでいます。結果はどうなるかわかりませんが女子のリレーに関してはそこを目標にしています。周りいから何を言われようが関係ありません。今目指すのは「今」できることです。

話が飛びますね。思うことが多いとこうなります。毎回の事ですが・・・。もう少し書いておきたいと思います。お付き合いください。

ちなみに「女子のチーム状況」が悪いからこのようなことを書いているわけではありません。若いチームですし、以前私が失敗したことをこの子たちにはさせたくないと思って上記の話を抜粋して話しました。注目をされるからこそ細かい部分にまで気を配らないといけない。競技面以外の事であれこれ言われるのはこの子たちの頑張りを否定されることにつながりますから・・・。本当に良い子が集まってくれていると思っています。それぞれ「色」があって大変な部分はありますが。

また書きます。

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 話をする2 | トップ | 話をする4 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。