KANCHAN'S AID STATION 4~感情的マラソン論

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世界選手権特集:オオサカは燃えているか?(1)~“M.J.Q”徹底分析

2007年08月23日 | 五輪&世界選手権
なんてこった!世界選手権開幕まであと1週間じゃないか!!暑い暑いとビールばかり飲んでごろごろ寝ている場合じゃないぞ!!

まずは、大会初日の男子マラソンについてだが、3年前のアテネ五輪の直前に時計を戻したい。

当時、僕は男女のマラソン日本代表ランナーたちに、独自のニックネームをつけていた。こう言っては悪いが、マラソンよりもメダル獲得の可能性の低い競技が「××ジャパン」と事前特集で大きく取上げられ、「五輪の華」と呼ばれてきたマラソンへの注目度が低かったことに業を煮やしたからである。

女子には「なでしこランナーズ」とパクりっぽい名称をつけたが、男子には「マラソン・ボーイズ」という名称をつけた。当時の人気があった、シンクロナイズド・スイミングを行なう男子高校生たちを主人公にしたドラマが元ネタである。

今回、男子マラソンの展望記事を書くに際して、この「マラソン・ボーイズ」の名称を再使用すべきかどうか、迷っていた。新しい名称もなかなか思い浮かばない。「サムライ・ランナーズ」だけは、使うまいと思っていた。

今日になってひらめいたのが、「マラソン・ジャパン・クインテット」、略称「M.J.Q」である。ジャズを愛好される方には怒られるかもしれないが、今年はこれで行くことにする!

おさらいのために、“M.J.Q”のメンバーを記しておこう。

尾方 剛(中国電力) 34歳 広島県出身
山梨学院大出身 自己ベスト 2時間8分37秒
'05年世界選手権銅メダル

諏訪利成(日清食品) 30歳 群馬県出身
東海大学出身 自己ベスト 2時間7分55秒
'04年アテネ五輪6位

大崎悟史(NTT西日本) 31歳 大阪府出身
山梨学院大出身 自己ベスト 2時間8分46秒
'06年アジア大会銅メダル

佐藤智之(旭化成) 26歳 大分県出身
大分東明高校出身 自己ベスト 2時間9分43秒

久保田満(旭化成) 25歳 高知県出身
東洋大学出身 自己ベスト 2時間12分50秒


世界選手権のマラソン代表が5人に拡大したのは'97年のアテネ大会から。以後6大会目にあたるが、もっとも好成績を収めたのは、'99年のセビリア大会だったと思う(佐藤信之銅メダル、藤田敦史6位、清水康次7位)が、意外にも、この時団体戦の結果は銀メダルだった。(金メダルはイタリア)。国別上位3人の合計タイムで競われる団体戦の結果は'01年にも銀、'03年、'05年と2大会連続して金メダルを獲得しているのだが、一般にはさほど認識されていないのではあるまいか?金メダルは金メダルだ。

'03年のパリ大会は、油谷繁、佐藤敦之、そして今回も代表入りした尾方と、単独チーム(中国電力)だけで、獲得した金メダルだった。日本人4番目の清水康次も当時の所属はNTT中国だったから、“M.J.Q”(この時は4人だったからカルテット)全員広島市民、というメンツだったのだ!!!

2年前のヘルシンキ大会のメンバーが、ずばり、「史上最強」だったと思う。なんと言っても高岡寿成がいたのだから!メンバー5人中10000m27分台の記録を持つのが3人(高岡、入船敏、細川道隆)。そして、箱根駅伝出身者は銅メダルを獲得した尾方のみ!ちょうど、この大会の後に、例の「駅伝がマラソンをダメにした」とかいう本が出た時は、
「やっぱりそうかな。」
と思ってしまった。

今回のメンバー、出身校を記したがお気づきのように、5人中4人が箱根駅伝出身者である。特に尾方は母校の優勝時のメンバーであるし、大崎は区間賞も獲得している。そして、諏訪は箱根出身者としては、川島義明、谷口浩美に次いで3人目の五輪入賞者である(半世紀でたった3人しかおらんのか!とも思うが。)

世界選手権メダリストと、五輪入賞者、そしてアジア大会メダリストが揃った、今回の代表メンバー。そして、国際大会デビューとなる2人の若手。こうして見ると、期待も高まるが、はたして・・・。

(つづく)



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