泌尿器科が好きなタダのおっさん

_とある医局の風景をつづります_

春爛漫

2012年04月16日 21時33分21秒 | 社会・制度

年度最初の投稿です。油断していたらあっという間に1か月近く経ってしまいました。今年度も、本ブログならびに「くりぼう」を宜しくお願いいたします。

 

さて、下でガッシーも書いていますが、春爛漫、桜も満開です。読者の皆さんは、お花見はなさいましたでしょうか。私は昨日、兼六園の夜桜を見物してきました。昨年は、お昼に近くの公園で花見をしている最中に妊娠中の妻が破水し慌てて産婦人科に駆け込みましたので、夜桜を観ることができませんでした。3年ぶりの夜桜、ライトアップされて幻想的でしたよ。

美しく咲き誇るのも儚く散るのも魅力の桜ですが、街で見かける桜の中には、この時期になって初めて、それが桜の木だったと気が付くっていうこともありますよね。そういう謙虚な部分も日本人の心を掴む理由なのでしょうか。見習うところが多く、粋な存在だなと思います。

 

さて、春の到来とともに、我が医局にもフレッシュなメンバーが顔を揃え、職場も満開の桜に負けないくらい活気に満ちています。新入局を決めて下さった貴重な3年目、約1年ぶりに戻ってきてくれた2年目の研修医、免許取り立てホヤホヤ過ぎてまだ医療行為どころかカルテ書きすら許されていない1年目の研修医、前途明るい医学生らのほか、今年は交換留学生の先生も米国からお見えです。花見に加えて、彼ら彼女らの歓迎やら送別やらで酒を飲む理由には全く事欠かず、足りないのは時間とお金のみ、という毎日です。

 

 

この時期、研修医らの指導に携わる場面もありますが、人間としてはともかく医師としてはバカなことは言っていられません。私も研鑽の日々です。

かくいう私の医師免許取得がちょうど10年前ですから、今月から11年目のシーズンになります。早いもので、もう最初の10年が過ぎてしまったわけですが、これからは中堅どころという位置付けで、次の10年への第一歩を踏み出した格好になります。

そんな矢先、学位論文の発表や指導医の申請など、次なるステップを実感させるイベントが続いています。本当はこういうイベントの壮行会や打ち上げ、あと「つぶやき君の快気祝い」(先日急性虫垂炎で手術した)や医局の引っ越し祝いなんかでパーッとやりたいところですが、そんなことしていたらアルコールで体を壊して、酒の飲めない快気祝いを自分がしてもらう破目になりそうなので我慢しておきます。

 

医師として色々と経験していくにつれて、感動や驚きというのは徐々に減っていきます。それも成長の証のひとつなのでしょうけど、研修医の眼差しが少しうらやましいような気もします。せめて、桜の開花に高揚し、儚い花の命に胸を痛める日本人の心だけでも、この先も今と同じように持ち合わせていたいものです。

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 新年度 | トップ | とりあえず 今 最も旬な男 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

社会・制度」カテゴリの最新記事