[沈没を防ぐために]小沢氏 離党か残留か「健全な二大政党政治」が遠のいてしまう/ 衆議院議員 しなたけし

2012-06-30 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア

しなたけし(衆議院議員 岩手1区)
沈没を防ぐために-離党か残留か 
‎2012年6月30日‎16:52:02 しなたけし
 26日、衆議院本会議で社会保障と税の一体改革関連法案の採決が行われ、私を含め民主党の多くの衆議院議員が反対票を投じました。合計8本の法案のうち、焦点の消費増税法案は、小沢さん、鳩山さんをはじめ、57名の議員が反対し、16名の議員が棄権しました。
 6月中旬以降、この法案の取り扱いをめぐって党内で何度も会議が開かれました。これまでご報告してきたように、私は、会議の度に三党修正合意の問題点の解消や行政改革実行法案など増税法案の前にやるべきことを挙げ、「採決を急ぐべきではない」と発言してきました。これが受け入れられず採決に突き進んだ結果、党が割れ、民主党政権が一段と苦境に立たされる結果となってしまいました。
 この結果を受け、28、29日の両日、小沢さんと輿石幹事長との間で会談が行われました。お二人だけの会談なので、何を話し合っているかは知る由もありません。ただし、小沢さんは党に留まる気がないなどと報道されていますが、それは誤りです。
 本当にそうなら、そもそも会談など行う必要もないし、現に「最善の方策は党に留まって本来の民主党を取り戻すことだ」とグループの会合などで明言しています。また、党に留まらなくてはならない強い理由も存在します。
 第一に、最も本質的な理由ですが、ここで小沢さんが民主党を離れてしまっては、政権交代で確立しつつある「健全な二大政党政治」が遠のいてしまうことです。この20年近く、小沢さんは安泰与党の自民党を離れ、一人しか当選できない小選挙区制を導入し、自由党党首として民主党と合併し、ようやく3年前に悲願の政権交代を実現しました。
 あえてこのようなイバラの道を歩まれたのは、英国のように主権者たる国民の意思で政権交代を実現できる健全な二大政党政治を実現しようとしたからにほかなりません。ここで小沢さんが民主党を離れた場合、今回の三党合意に見られるように、国民の意思を軽視して民主党と自民、公明党とが安易な妥協を繰り返す「大政翼賛会政治」に陥りかねません。
 第二に、より現実的な理由として、小沢さんは、現在も被告人として控訴審を戦っているということが挙げられます。この裁判が今も行われていること自体、検察や裁判所のあり方として問題だと思います。ただし、仮に離党して野党の一議員に過ぎなくなった場合、これまで以上に公平な裁判が行われにくくなることを危惧します。弁護士として西松事件以来、長きにわたって小沢さんが関係する裁判に関わってきた者として、少なくとも無罪が確定するまで与党に留まるべきだと考えます。
 グループの中には民主党に留まったとしても展望が開けないという方々がいます。確かに、今の民主党は沈みかけているタイタニック号のようなものかもしれません。間近に見える離島(離党)を目指し、一早く救命ボートに乗りたくなる気持ちも分かります。ただ、本来の目的地には当分着けなくなる可能性もあります。私は、目的地を目指し、ぎりぎりまで沈没回避の努力をしたいと思います。そのためにも、小沢さんには残ってもらわなくてはなりません。
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〈来栖の独白2012/6/30 Sat.〉
 正論だと思う。「大政翼賛会政治」に陥りかねない。
 小沢一郎氏個人の事情として深刻なのは、しな氏のおっしゃるように
野党の一議員に過ぎなくなった場合、これまで以上に公平な裁判が行われにくくなる
 ことだろう。それにしても、なんという理不尽であろう。政権交代を睨んでこの小沢事件(排除)は画策され、そしていま〈野党の一議員に過ぎなくなった場合、これまで以上に公平な裁判が行われにくくなる〉とは。
 このように小沢氏は、普通では受忍し難い苦痛をいっぱい忍んでこられた。周囲に誤解も溢れかえった。小沢一郎という人への、かくも長きにわたる人物破壊。
 主〈イエス〉に問わないではいられない。「主よ、いつまでですか」と。主はお答えになるだろう。「あなたがたの会った試練で、世の常でないものはない。神は真実である。あなたがたを耐えられないような試練に会わせることはないばかりか、試練と同時に、それに耐えられるように、のがれる道を備えて下さるのである。」(コリント人への第一の手紙 10章13節)と。このような問答を私は長く繰り返してきた。「なぜ」と、問うてきた・・・・。
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小沢氏 野田政権の姿勢を批判
NHK NEWS WEB 6月30日 20時23分
民主党の小沢元代表は、大阪市で開かれた、みずからに近い議員のパーティーであいさつし、「絶対うそはつかないということが忘れ去られてしまっていることが、政界の一番の問題だ」と述べ、消費税率引き上げ法案の成立を目指す野田政権の姿勢を批判しました。
この中で、民主党の小沢元代表は「『国民の生活が第一』という理念とスローガンを、民主党の原点として、ひたすらに努力をしていかなければならないことが、民主党議員の役割だと思う」と述べました。
そのうえで、小沢氏は「絶対うそはつかないということが、こんにちの社会で、そして永田町で、最も大事なことであるにもかかわらず、忘れ去られてしまっていることが、こんにちの最大の問題であり、政界の一番の問題だ」と述べ、消費税率引き上げ法案の成立を目指す野田政権の姿勢を批判しました。
また、小沢氏は「『国民の生活が第一』ということを絶対忘れずに、ひたむきにうそをつかずに、仲間とともに本来のわれわれに期待してくれたことを全力で実現していきたい。きたるべき衆議院選挙は、民主党にとっては逆風だ。私たちはそれをどう打開し、国民に訴えていくかを考えている」と述べました。
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