もう何年も前に買った本で、久しぶりに見つかった本があります
岩波ジュニア新書『詩のこころを読む』という本で
簡単に言うと、詩人茨木のり子さんによる他の詩人の詩の解説書のような本です
チョイスされている詩はもちろん良いのですが
その詩に寄せる茨木さんの言葉が・・単なる解説にとどまらずとても深いのです
たとえば谷川俊太郎さんの『愛 Paul Kleeに』
という詩について書いた
茨木のり子さん言葉は詩に匹敵するほどよくって
解説の枠を大きく超えていました
この本を購入したのは２００８年ごろだったので
当時も同じ内容を読んだのでしょうが・・
２０２１年に再び読み返した時
その時以上に心に響いたのです
一部抜粋させていただきます
この世には面（おもて）をそむけるような残酷なことが平然とおこなわれ、
その反面、涙のにじむようなやさしさもまた、人知れず咲いていたりします。
無残に断ちきろう断ちきろうととする強い力がある反面、
結ばれよう結ばれようと働く力もまたあるのでした。
たぶん芸術というのは、この結ばれようとする力に、美しい形をあたえ、
目にみえ耳にきこえるようにしたいという精神活動の一種なのかもしれません。
コロナの感染が起こり
芸術を届ける機会が制限され
いろいろなものが断ち切られている今だからこそ
この言葉は涙が出るほど私の心を打ちました
くじけそうになりながらも・・
茨木のり子さんが遺してくださった言葉の数々をを何度も読み返しながら・・
今日も苦手な絵付けの作業を続けました
ささやかながらも・・
私の作業もそんな精神活動の一つであればいいなあと願います
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