このところ・・ひとつのつちびとの制作が完了して
次のつちびとの姿が浮かぶまでの間
時々・・古いものの整理を始めている
この住まいに変わってから・・気が付けば１０年以上たっていた
ただ・・気持ちはついこの間引っ越してきたような気がしてる
というのも・・ここに来てからも
私は次の個展のことしか眼中になく
一つの個展が終わったら・・その個展に使ったものたちは
とりあえず・・押し入れに突っ込んだ
そして、次の個展のことに思いを馳せた
だから・・何年もその押入れを開くこともせず
個展のたびに、さらにその上に詰め込むものが増えていった
過去を振り返る余裕なんてなかった
今日・・気づけば・・６８歳になっていた
その事を記念して・・（笑）
押し入れの整理をしようと思いついた
何年かぶりに開いた押し入れの中の最初の箱の蓋を開けるなり
こんなつちびとが目に飛び込んできた
このつちびとは・・たぶん２００５年ぐらいに制作したもの
タイトルは・・確か・・『地球の哀しみ』
ただ・・作ろうと思った経緯ははっきりと憶えている
地下鉄の難波駅の改札近くの地下道で
当時よく見かけたホームレスさんがいて・・
そこを通るたび、一瞬足を止めずにはいられなかったのだけれど
ある時・・その人が地下の柱に・・今でいう壁ドンのような姿で立っていた
その姿を見て・・なぜかたまらなくつちびとにしたくなった
まるでその人が・・潰れそうな地球を
必死でささえているのでは・・
その考えが・・どうしても捨てがたく
つちびとにした
そのつちびとが・・15年以上経って私の前に現れた
展示したときの写真がないかと過去の写真を探してみる
すると・・
今はもう無くなった葛城のカフェギャラリー『sora』で
つちびと展をした時の写真が見つかった
過去は・・今に繋がっているのだなあと思う
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