many books 参考文献

好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

待つことの悦び

2009-03-13 21:11:22 | 好きな本
四方田犬彦 1992年 青玄社
私の好きな著者のエッセイ集。
私が四方田犬彦を読みだした初期のころになるでしょうか、
このへんから好きになったのかもしれない、
ひさしぶりに読み返してみたら、美しい文章いっぱいです。

「余生の人」という表現とか、
ローマでは男たちはいつも上等な傘を持っている、なぜなら雨のときの見知らぬ女性とのきっかけになるからとか、
スコット・フィッツジェラルドが娘にあてた手紙で、心掛けるべきことは勇気、清潔、能率と、馬に乗る訓練と語っていることとか、
トマトの皮を剥くこととか、
パン屋ではパンを手でつかんだっていいぢゃないかとか、
カバンは靴と同じで床に置くべきでテーブルの上に置いてはいけないとか、

どこで読んだか忘れちゃってたけど、
私の心にけっこうずっと残ってることが、
ページをめくるたび次々と出てきました。
いまより感受性みたいのがあった時期に読んだだけ
って気もしないでもないですが。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする