大雨

大雨

 

日本での大雨は、最近被害が大きい。川が急斜面を駆け下りていて、土石流や山津波が起こりやすい。

 

カンボジアでは毎年大水が起こるが、国全体が平たんなので、年中行事として生活に受け入れられている。だいたい5月ごろから雨期が始まり、11月ごろまで続く。この間にメコンの水は、プノンペン付近で毎年8メートル程度上昇する。これを受けてトンレサップは、ほぼ半年間逆流し、増水を吸収する。時によるとメコンの増水が10メートル以上にもなり、2000年ごろには、プノンペンが水浸しになり、ボートで移動しなければならない事態もあった。しかしながら増水による被害はなく、皆引いて行くのを待っている。

 

南米のコロンビアでは、乾季は無く、小雨期と大雨季がある。毎日の振り方は我々からみると尋常ではない。オリノコ川の上流3000キロメータ付近のグレナダの町は標高300メートルで、ほぼ平坦に近い。朝雨が降ると付近は10センチ程度の水浸しになる。橋が見えなくなるので、自動車は動かせない。しかし馬車は水没に関係なく、道路をバシャバシャと動いている。何を見ているのか橋から外れるようなことない。馬は賢い。裕福な家の子どもは長靴を履いているが、貧しい家の子はほとんど裸足。通学するのに、長靴は水が入って歩きにくいが、素足は歩きやすい。神は平等なのかと思わず笑ってしまった。

 

エジプトで調査している時に、平均雨量を聞いたら年50ミリとのことであった。砂漠の中に水の流れた跡が見られたので、昔川があったのかと聞いたら、6年前に300ミリほど降ったことがあって、その時の川だと言う。それで年平均50ミリと言われても、ただ唖然である。

 

昔学生時代に、土木工学で人工的に変化させた流れは無理があり、災害が起こりやすいと学んだ記憶がある。現在の日本の河川は、ほとんどが人工的に変化している。十分に警戒する必要がある。

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