日本のマスコミの誤り 

日本のマスコミの誤り       2009.4.9. 金森正臣

 日本はマスコミが幅を利かせて、いろいろな価値観がマスコミに振り回されているのを皆さんあまり気にかけていない。マスコミに遅れると、時代に遅れたかの様な錯角を起こしている。マスコミは、本来の日本の大切にしていた価値観を崩し、方向性のないままそれが新しいことかの様に、庶民に押し付けている。

 日本の文化の根底は、本質的なものが何であるかを見詰めるところに特徴がある。例えば、茶道、華道、剣道、柔道などどれを取って見ても、その技術だけではなく、人格を完成するところに目的が有る。職人さんの世界も同じである。従って、その修業に終わりはなく、どこまでも追及するのが本来である。これらは多くの面で、特に禅宗の仏教の影響を受けていると思われる。仏教の修行には終わりがなく、死に至るまで自分の修行である。

 ところがマスコミで取り上げられるスポーツ選手などは、皆さんに元気を与えられる様なプレーをしたいと言うのが最近のはやりである。これは自分がどの様に見られているかに重点が置かれ、自分を鍛えることからは遠い。自分の評価を、外に頼っており、自身の評価では無い。外部からの評価に重点が置かれると、評価する外部者が変わるごとに右往左往して、評価される方向に変化しなければならない。これが一般庶民の価値観になりつつあり、自分自身の信念で人生をすることが出来なくなってきている。目標が定まらずに、絶えずせかされた様に、ストレスや不安を持って人生を過ごすことになる。確かに人生は迷いの中にあるのではあるが、不変な確かなものを求めている場合とは、明らかに異なる。

 マスコミ嫌いだからマスコミにケチを付けている訳では無い。安心して自分の人生を行うには、不可欠な重要な点である。
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