お寺の仏様 5 伽藍の外のお祈り場所

お寺の仏様 5 伽藍の外のお祈り場所   金森正臣(2006.6.21.)

写真:プノンペンの中の大きなお寺にある、庶民のお祈りの場所。もちろん伽藍の中で祈ってもよいのだが、簡単にお祈りが出来るように、道に面した入り口に、この様なお祈りの場所が準備されていた。全てのお寺に有るわけではないが、このお寺は庶民的なお寺。地方から出てきた若者が、寄宿して勉強している場所もある。修行中のお坊さんの部屋とは異なる。親子のネコだろうか、2匹のんびりと朝寝をしていた。やはり熱帯のネコは、朝でも陽だまりではなく日陰で寝るようだ。朝から28度もあるものね。

 カンボジアの人は、あちこちでよくお祈りをする。このお祈りをする場所には、上に健康になるためにお祈りしましょうと横断幕があり、健康によい様だ。それにしても10体もの仏様、観音様が居て、どの仏様にお祈りしているのだろう。分けていないのかな。確かに仏教は、多様な仏様や観音様、菩薩様が居られるけれども、こんなに並べなくても良さそう。どれも結構愛嬌があって、なんだか厳かさとは無縁の様だけど大丈夫だろうか?

 おまけに前には、ナーガが2匹、中央で尾を絡めて、両側に向いている。支えているのは、ヒンドウーの神様シバ神の乗り物、ガルーダの様に見えるがどうなっているのだろう。と悩むことは無くて、この混沌としたところがカンボジアの仏教の特徴。過去に何回も、ヒンドウーになったり仏教になったりしたから、どれがどれやら区別が出来なくなったよう。彼らに聞いても特に区別はしていない模様。おおらかで良い。

 通りかかった人が、気楽にお祈りしている。年寄りばかりではなく、若い人もお祈りしているから、結構なこと。
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