果物 3 ライチ2

果物 3 ライチ2   金森正臣(2006.06.19.)

写真:ライチを剥いたところ。果肉は、透明感のある白色で、舌触りもなかなか良い。味は澄んだ甘味と僅かな酸味があり、飽きない。水分も沢山有って、のどの渇きも癒してくれる。シーズン始めのものは、酸味が強く、旬のものは甘味が強くなる。
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果物 3 ライチ   

果物 3 ライチ   金森正臣(2006.06.19.)

写真:市場で売られているライチ。日本では、皮が褐色に乾燥した物が売られているが、カンボジアでは新鮮な物だけ。カンボジアでは、この様に小枝や葉がついている。だいたい小枝を縛って売っているが、これが売り手の単位ではなく、量り売り。1kgで4-5000リエルぐらい。枝から落ちたものも、コロコロと売られているが、やや安い。

 この写真を良く見ると、これは昨日売っていた物を、一晩下の発砲スチロ-ルの箱に置かれたものと思われる。葉にやや黒ずんでいるところがある。果皮に水滴がついているなど。新しいほうが美味いが、この程度だと味にはあまり変化が無い。2-3日冷蔵庫に置くと、次第に酸味が少なくなり、締りが無くなる。水分はあまり変化しない。

果物は一般に時間が経つと、酸味が減る。愛知県に住むようになって驚いたことは、まともなリンゴが売られていないこと。信州では「ボケた」と言っている、酸味も水分も少なくなったものしか売っていない。紅玉や国光から、酸味が無くなったらスカだと思っている産地の人間にとっては、買って食べる気がしなかった。リンゴを綺麗に磨いて店頭に出しているから、2-3日したら、ボケてくる。表面の白い粉を拭いてしまったら、直ぐに駄目になる。でも昔、私の父親は師範学校に入るまで、海水が塩辛いから海の魚は塩辛いと思っていた(冷凍が発達するまで田舎には塩魚しか来なかった)くらいだから、やはり産地のものは産地で食べないと駄目なのであろう。25年ぐらい以前に、岡山県の日生漁港近くで調査をしていたときに、土地の古老から魚の調理法として「1造り(刺身)、2鱠(ナマス:酢の物)、3焼き物(焼き魚)、捨てる前には焚いて食え(煮物)」と言われて、塩魚は入っていないのかと思ったことがある。塩魚は、それはそれで「シャケ」や北陸の「ヘシコ」など味わい深いものではあるが。

 ライチは、皮が剥き易い上に、種子と果肉が離れやすく食べ易い。最近は、種子の小さな品種も出てきている。しかし外観からは分からないし、言葉が十分通じないので、どれがそれであるか判断できない。しかし、小さい果物であるから、かなり手数がかかる。婆やが剥いてくれれば食べると言った御仁が居たが、確かに。しかし、以前のメイドさんは、ライチは剥いては出してくれなかった。剥いて時間が経つと味が落ちるからであろうか。
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