かたなのきれあじ!!!

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経済と恋愛 四 「PER」

2006-06-15 18:15:20 | ご隠居のフォルダ
 

 それでは今日も一緒に勉強していきましょう。今日のテーマは「PER」です。

 PER:Price Earnings ratioの略で株価収益率のこと。投資判断基準の一つ。株価を一株あたりの利益で割って求めます。

 とまぁ一応の簡単な説明を付しましたが、要はその会社の利益から現在の株価が割安か割高かを判断する指標ということです。PERの値が大きい=割高、小さい=割安となります。また、割高割安ということは期待度の高さ(人気)とも言い換えられます。

 具体例をひとつ・・・
A会社 一株3000円
B会社 一株2000円

 これだけならば明らかにB社株がお買い得に思われます。ところが、

A会社の一株あたりの利益 300円
B会社の一株あたりの利益 100円
 となると、PER
A 3000÷300=10  B 2000÷100=20
 となるので、Aの方が割安ということになります。



 では、実践的PERについての話へ。

 みんなが手に入れたいなぁと思う投資案件は高値がつきます。オークションの原理と同じですね。このような投資案件を高PER人とよびます。


 一方で、市場価値は余り高めに設定されていないが、いざ付き合ってみたらとってもいいやつだった、というような案件が、低PER人です。例えば、
・実はすごい資産家の子息だった
・実は料理がプロ並みに上手だった
・実は価値観がぴたりと合った  などなど
 高PER型は確かに人気があることの証明であるのですが、こちら低PER型のメリットは投資額に対し利益が大きいということがあります。

 投資をするにあたって、どうしても旬な高PERに目を奪われがちですが、両者のよさを十分に視野に入れた上での投資が大切です。


 昨今の市場においては、投資に当たって最重要視するのは「やさしさ」「誠実さ」など道徳的意見が筆頭となりながらも、「人は見た目が9割」という書籍がベストセラーになるように依然「外見重視主義」であります。多くの場合、まず最初に手にする情報が視覚によるものである以上仕方のない結果でもありますが、そのせいで日の目を見ない優良物件を見落としてしまうことは非常にもったいないことです。
 優秀なトレーダーを目指すみなさんは、一つの情報に必要以上に捕われず、さまざまな観点から総合的に投資を勘案することが大切なのです。



 最後に、低PER案件も、「おっ」と市場が目をつけると一気に買い注文が集まり、高PERへと変わっていきます。相場は「行く河の流れは絶えずして…」なのです。いつまでもお買い得であるとは限らないのです。